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世銀の再エネ偏重が経済開発を阻害している


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(英 Global Warming Policy Foundation(2019/12/05)より転載
原題:「THE ANTI-DEVELOPMENT BANK The World Bank’s regressive energy policies」)

 安く信頼できるグリッド電力へのユニバーサルアクセス提供は、経済発展の最大で最も強力な後押しとなり、世界の貧困者にとって生活の質を一変させるものだ。世界銀行の表向きのミッションは、貧困削減となっている。その実現のため、発展途上国の経済社会開発を促進する、よく考えられた資金提供を行うのが世界銀行の狙いだ。
 その世界銀行は2012年にオバマ大統領が指名したジム・ヨン・キム博士が総裁となってから、その核心にあるはずの開発ミッションを放棄してしまった。貧困削減より環境の持続可能性を優先するようになったからだ。2013年に世界銀行は、石炭火力には資金をつけない方針を採用し、多くの発展途上国にとって最も安く信頼性の高い発電能力となるはずのものに対する投資を実質的に妨害するようになった。世界銀行は石炭火力発電に対し、ほぼ完全に資金をつけないようにしているにとどまらず、高コストで信頼性の低い風力や太陽光技術を優先することで事態はさらに悪化させている。これは世界の貧困者に負担をかけて地球を救おうという、非人道的で見当ちがいのやり方だ。

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発展を阻害する世界銀行 貧困削減に逆行する再生可能エネルギー偏重(PDF)

【 著者紹介 】
 ルパート・ダーウォールは戦略コンサルタント兼政策アナリスト。ケンブリッジ大学で経済学と歴史を読み、ロンドンのシティで投資アナリストと企業ファイナンスの分野で働いてから、当時の財務大臣ノーマン・ラモントの特別顧問となる。英米の双方で、『ウォールストリート・ジャーナル』『ナショナル・レビュー』『デイリー・テレグラフ』『スペクテーター』など様々な刊行物に執筆し、著書に広く賞賛された『地球温暖化の時代:ある歴史』(2017)、『グリーン圧制:気候産業複合体の専制主義的ルーツを暴く』(2017)がある。イギリス改革エネルギー政策の報告書(「国の運営:エネルギー政策と国家の帰還」(2014年11月))および政策研究センターの報告書(「市場的性質を持つ中央計画経済:再生可能補助金によるイギリス電力市場の破壊」(2015年3月)および政策研究センターのために税制優遇改革の分析(「低賃金者支援方法の改善:アメリカに学ぶ英国税制優遇制度」(2006))およびシヴィタス向けのエネルギーおよび産業政策に関する分析(「ポーズだけ:産業政策緑書」)を執筆。

解説:キヤノングローバル戦略研究所 杉山 大志

 近年の再エネ偏重や脱石炭の傾向は、経済開発という世銀のミッションに逆行するものだ、と著者は指摘する。
 GWPFによる論文「発展を阻害する世界銀行 貧困削減に逆行する再生可能エネルギー偏重」の山形浩生氏による邦訳。

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