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宮井真千子・電子情報技術産業協会環境委員会委員長に聞く[前編]

震災を乗り越え、最先端の環境技術で世界をリードしていく


国際環境経済研究所理事、東京大学客員准教授


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短期的な電力需給が企業にとっては切実な問題

――今後の電力需給について、業界として、パナソニックとしてどのようにお考えですか。

宮井:震災以降、我々の事業活動に大きく影響を与えているのは電力問題です。JEITAの会員企業では、必要なエネルギーの約8割を電力に頼っていますので、電力問題は非常に大きな影響があると思います。電力の安定供給とコストの2点が重要な課題です。

 パナソニックも、まったく状況は同じです。グローバルに比較すると、もともと日本は電力料金が高いというハンデを負ってきました。原発の再稼動が認められなければさらに30%以上電力料金が上がるという試算もあるのですから、まさに利益が直撃されるわけです。大変な問題だと思います。

――政府が今後のエネルギー政策の見直しをしていますが、企業としては、1年から2、3年、5年以内といった短期から中期の電力需給が気になるところではないでしょうか。

宮井:エネルギー問題は、もちろん短期的と中長期的な内容があり、国策としては中長期的な政策が重要なのは言うまでもないでしょうが、一方で企業がおかれている立場としては、来年どうなるのかという点も切実な問題だと思います。

 東日本大震災までは、原子力のウエートを50%にまで上げるというエネルギー政策を進めて来られましたが、今やそうではなくて、いろいろなエネルギーのベストミックスを考慮し、再生可能エネルギーも含めた適切な形を実現していかなければならないというのが大きな流れでしょう。そのなかで製造業として我々が政府に要望するとすれば、まずは短期的な部分での安定供給をどう保障して戴けるのかということです。

――ベース電源をしっかり確保してほしいということですね。

宮井:再生可能エネルギーにすぐに置き換えても、量もそうですし、まだまだ安定供給は図れませんので、その点を踏まえたうえで3年から5年後の姿をどのように描くのかということです。野田政権になって原発を直ちに全部停止するという極端な話はなくなったようですが、将来をきちんと見据えたうえでの短期の政策が極めて重要になると思います。

 来年以降、電気代が30パーセントも上がるとなると日本での生産は難しくなってきます。