コラム一覧

  • 2011/12/20

    北京の大気汚染レベルは「軽微汚染」か?

     北京の米国大使館は、大気中の粒径2.5μm以下の浮遊粒子状物質濃度(PM2.5)とオゾンを測定し、北京の大気汚染状況を1時間ごとにツイッターで公表している( http://twitter.com/beijingair )。 続きを読む

  • 2011/03/14

    地球温暖化に保険の考え方は適用できるか

     大学で担当している「環境政策論」の授業の一環として、アル・ゴアの「不都合な真実」を学生に見せてコメントを書かせた。学生のコメントで多かったのは、「映画では海面が6m上昇すると言っていたが、授業で学んだことと違う」というものであった。

     授業では、「海面上昇はあっても、21世紀末で数十cm程度だろう」と教えている。6mの海面上昇がすぐにあるかのような映画の説明に、学生は違和感を抱いたようだ。学生からは次のような質問もあった。
    「映画では、ハリケーン“カトリーヌ”は温暖化が引き起こしたと言っていたが、大きなハリケーンは昔からあったのではないか」
    というものである。確かに、何かがあるたびに、すべて温暖化が引き起こしたというのは無理がある。

     地球規模で発生している問題については実証が難しい。二酸化炭素などの温室効果ガスは、実際に温暖化を引き起こしているのだろうか。この答えを知ることは、実は難しい。実験室では温室効果を示すガスが、地球規模でも同様のことを引き起こすかを証明することは困難だ。地球の気候を変える要素は太陽の活動をはじめ数多くあるからである。

     このために、温暖化問題については、多様な意見が表明されることになる。アル・ゴアの対極には「温室効果ガスは温暖化を引き起こしていない」という意見もある。温暖化懐疑派と呼ばれる人たちだ。

     どちらの意見が事実に近いのか。その答えを知るのは100年後、あるいはもっと後かもしれない。それならば、今、われわれはどうすれば良いのだろうか。温室効果ガスが温暖化を引き起こしていると断定できない以上、何も対策をしなくて良いのだろうか。経済学ではリスクがある時にどう考えるのだろうか。

  • 2010/12/17

    2011年に向けて新しい議定書案の提示を

     温暖化交渉で今回ほど日本が脚光を浴びたのは、京都議定書ができた1997年の第3回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP3)以来ではないか。そう思わせるほど、メキシコ・カンクンで開催されたCOP16では日本の話題で持ちきりだった。理由は、会議開催の冒頭、日本は京都議定書の第二約束期間の設定をしないと啖呵を切ったからだ。

     いつまでも削減義務から逃れようとする途上国、排出量取引市場の市況を維持しようとするEU(欧州連合)が京都議定書の延長に傾くなか、日本は「(米国や新興国が削減義務を負わない)京都議定書では温暖化を防げない。新たな枠組みを考えるべきだ」と主張した。

     これまで、日本外交のひよわさに辟易していた産業界のなかには、こうした毅然とした日本政府の交渉態度に胸のすく思いをした人も多かったであろう。現地、カンクンでも
    「よくぞ言ってくれた」
    という評価が大半だった。日本政府は期間中、さまざまな国と二国間会談を行って、日本の立場に同感してくれる“友好国”を増やしていく努力を続けた。

     その甲斐あって最終合意では、日本の立場が相当盛り込まれた決定となり、さらに昨年のコペンハーゲン合意の諸要素を盛り込んだ文書が、米中も入る形で正式に採択された。ここまでくれば、産業界としても快哉を叫びたくなるであろう。

  • 2010/12/15

    「発展途上国」中国と「大国」中国

     新聞やテレビで中国関連のニュースを見ない日がない。尖閣列島の中国漁船事件、アジア太平洋経済協力(APEC)の日中首脳会談における胡錦涛国家主席のニコリともしない表情を見て、中国は「大国」になったと感じた人も多いだろう。 続きを読む

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