外出を控えてエコな生活を習慣に


消費生活アドバイザー

印刷用ページ

 新型コロナウイルスが各地で拡がりつつある中で、政府は感染拡大を防ぐため、「不要不急の外出や集まりは控えて」と求め、「3月2日から全国すべての公立小中高休校要請」が発表されました。
 そしてまた、一部の企業では在宅ワークに切り替えるなど、感染リスクを減らすための対策が取られるようになってきています。各地でのイベントの多くは中止になっていますが、いつ感染するかわからないこの状況で、密集した人混みは感染リスクが高まります。ただでさえこの時期は、インフルエンザや花粉症など新型コロナウイルス以外の理由でも外出をできるだけ避けたいと考える人も多いでしょう。そこで今回は外出をできるだけ減らしながらも、エコな習慣になるコツをご紹介します。


画像提供:PIXTA

銀行はネットバンキングにする

 パソコンやスマートフォンのアプリで入出金の確認ができ、振込もできるため、ATMでお金をおろしてそれぞれの銀行口座へ入金をする必要がなくなります。同じ銀行内であれば、振込手数料がかからないところがほとんどなので、この機会にメインバンクのネットバンキングの申し込みをしましょう。私自身、メイン口座からサブ口座へはすべてPCやアプリで送金していることに加え、現金はほぼ使わずキャッシュレス決済がメインなので、今ではATMの利用はほとんどありません。
 インターネット専業銀行では、そもそも通帳がありません。記帳をする手間が必要ないのと、通帳を保管する必要もありません。インターネットバンキングでも通帳が不要となるECO通帳もあります。紙を減らすという意味でもネットバンキングはおすすめです。

買い物はネットで済ませる

 生活していくうえで、欠かせないものはいくつもあります。買い出しのため家族で大型ショッピングモールへ行くことは、感染リスクを高めます。そんなときに便利なのが、ネットショッピングです。食品や日用品は、ネットスーパーで済ますことができますし、衣類はアパレルメーカーのサイトなどでも購入することができます。他生活に必要なものは、通販サイトで賄うことができます。
 ポジティブに考えれば、ネットスーパーの利用で買い物へ行く時間を減らした分、下味冷凍や食材の小分けをして自炊が楽になる仕組みを作ったり、買い物へ行かない日(無買デー)を増やし、家にあるストック食材を使いまわして無駄なく食べきることで、食材のロスや食費を減らすこともできるでしょう。レシピサイトやアプリを上手に使って、家にあるものをキーワードにして検索をかけると、メニューの参考になります。
 また、先日ドラッグストアへ行ったところ、マスクやアルコール消毒液だけではなく、一部品薄になっている売り場がありました。困るのは製造と物流が遅滞したり、ストップすることだけではなく、お店が休業することです。食品に関しては、日持ちがする缶詰やインスタント食品、米や乾物、冷凍できる食材は冷凍しておく。そして日常生活に欠かせないアイテムは少し在庫を増やして備蓄をしておくと安心です。

外食のデリバリーサービス

 外食にはデリバリーサービスがあり、レストランなど施設での飲食にかかる消費税は10%ですが、持ち帰りやデリバリーは8%ですので、消費税だけを考えるのであれば持ち帰りやデリバリーがお得になることも。食事のデリバリーはファーストフードやファミレスといったチェーン店でのサービスだけのものでしたが、本格的なレストランでの食事がしたい場合は、Uber Eats(ウーバーイーツ)があります。サービスが提供されているエリアは限定されますが、提携するレストランの食事を指定の場所まで運んでくれるサービスです。別途配送料がかかりますが、外出しなくても本格的な食事を楽しみたいときに利用するのもいいでしょう。ただし、これで感染リスクがゼロになるわけではないので、できるだけ自炊を心掛けましょう。

家で過ごす時間を有意義なものにする

 家で過ごす時間が増えると、体を動かす機会が減ってしまいます。サブスクリプション(定額制サービス)を利用して動画コンテンツやゲームなどで遊び、おでかけしなくても楽しめる方法を探しましょう。サブスクリプションサービスは、毎月定額を支払うことで、使えるサービスです。主なものには、動画、雑誌、音楽がありますが、CDや雑誌本体を買うのではなく、データをスマホやタブレット端末に落としてみるものなので、ものが増えない、雑誌のゴミが出ないというメリットがあります。私は、新聞をアプリで定期購読しているので、新聞紙を捨てる手間が省けて気に入っています。

家の掃除でエコ

 この機会に家の掃除を徹底的にするのも一案です。日ごろ後回しにしてしまいがちな水回りや、換気扇、庭など大がかりににすることで、運動不足解消にも一役買いそうです。さらに家の中のものを整理整頓して、不要なものは捨てずにフリマアプリやネットオークションで売ることで、ゴミの発生を減らしつつ収入を得ることができます。

ほかにも

 外出が自粛傾向にあるので、お誘いも減ってゆっくりと勉強する時間もとれそうです。余暇時間を活用して、資格試験の勉強をしたり、インターネットを使って英会話をするなどキャリアアップにつながる行動をするのもいいでしょう。 
 家族で家で過ごす時間が増えたら、カードゲームやボードゲームなど家族みんなで遊ぶのもいいですが、家族でお金の話をして家計の見直しをするのもおすすめです。もうすぐ新年度を迎える時期ですので、新年度の教育費や生活費も含めて、出費の見直しをして家計を整えておきましょう。

 そして最後に、マスクや手洗い、うがい、除菌や睡眠といった対策も大切ですが、体調が悪いときは無理をせず、休む判断をする勇気も大切です。家にいながらも何ができるのかを考えて前向きに過ごしましょう。