2012年4月のアーカイブ

  • 2012/04/27

    電気事業は設備を作れば作るほど儲かるのか

     昨年12月27日、枝野経済産業大臣が「電力システム改革タスクフォース論点整理」を公表した 。ここで提示された論点を踏まえて、政府の総合資源エネルギー調査会総合部会の下に「電力供給システム改革専門委員会」が設置され、数回の議論が既に行われている。議論が行われる背景は、「東日本大震災によって現在の電力供給システムの問題点が顕在化したため」とされている。
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  • 2012/04/17

    “脱石油政策”から脱却を
    資源枯渇リスクは低下、緊急時対策からも必要に

     東日本大震災を契機に国のエネルギー政策の見直しが検討されている。震災発生直後から、石油は被災者の安全・安心を守り、被災地の復興と電力の安定供給を支えるエネルギーとして役立ってきた。しかし、最近は、再生可能エネルギーの利用や天然ガスへのシフトが議論の中心になっており、残念ながら現実を踏まえた議論になっていない。そこで石油連盟は、政府をはじめ、広く石油に対する理解促進につなげるべくエネルギー政策への提言をまとめた。 続きを読む

  • 2012/04/09

    氷の彫刻が投げかけるもの
    ~スイスがめざす“脱原発社会”の行方~

     レマン湖畔にある我が家の近くに、この冬、見事な氷の彫刻が登場した。写真は2月6日あたりの様子である。あまりに芸術的で観光客らしき人の往来が急増し、我が家の周辺は週末、交通渋滞で迷惑を受けた。

     欧州が厳冬になった今年、特に氷の彫刻が生まれた前後の2週間程度、朝方はマイナス二桁摂氏の日々が多く続いたが、3月に入ると逆に平均気温が11℃とプラス二桁摂氏が続いており、もはやスキー道具を片付けようかという陽気となった。 続きを読む

  • 2012/04/04

    米国の温室効果ガス削減の中期目標達成は困難
    米エネルギー情報局の2012年予測で明らかに

     米エネルギー情報局(EIA)は1月23日、米国の「Annual Energy Outlook 2012」のEarly Release Outlook(以下、「AEO2012概要版」。全体版は2012年春発表予定)を公表した。このAEO2012概要版のなかで示されたリファレンス・ケースは、米国のエネルギー政策を議論するうえで基本となるシナリオであり、2035年までのエネルギー源別、セクター別などのエネルギー需給の見通しやエネルギー起源の二酸化炭素(CO2)の排出見通しが記載されている。ところが、ここで示された排出量と、米国がコペンハーゲン合意以来掲げている温室効果ガス排出削減の中期目標(2020年に2005年比で17%削減)には、大きな隔たりがある。 続きを読む

  • 2012/04/03

    再生可能エネルギーは本当にコストダウンするか?

     前2回にわたって、コスト等検証委員会の試算やプレゼンの図について、いろいろ問題点を指摘したが、最後に再生可能エネルギーに関連して、残る疑問を列挙しておこう。

     再生可能エネルギーの技術開発の進展によるコストダウン・シナリオは学習曲線に基づいているが、この根拠がどの程度確からしいものなのか判然としない。現に米国では風力発電のコストは近年になって上昇してきている。 続きを読む