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塩崎保美・日本化学工業協会技術委員会委員長に聞く[後編]

社会のサステナビリティを支える化学産業


国際環境経済研究所理事、東京大学客員准教授


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化学製品による温室効果ガス削減効果は非常に大きい

――化学製品による温室ガス削減の効果について、一般にはあまり知られていないようにも感じます。

塩崎:今まで十分な情報発信ができていなかったのかもしれませんね。日本化学工業協会は昨年7月に、地球温暖化対策における化学業界の貢献に関する報告書「温室効果ガス削減に向けた新たな視点-国内における化学製品のライフサイクル評価」を発行しました。この報告書の中で、化学製品を使用した太陽光発電などの再生可能エネルギー、軽量化における燃費向上、省エネルギー関連の3分野で、9品目について分析し、製品の製造から廃棄までのライフサイクル全体で排出される二酸化炭素(CO2)の量が、従来製品を使用した場合と比べて、大きく削減されることを報告しています。

 今後も協会として、参加企業に情報提供をお願いしてデータの数を増やすと同時に、化学業界にかかわる人たちがだれでも簡単に情報発信ができるようなガイドラインを今年度中をメドにつくろうとしているところです(http://www.nikkakyo.org/upload/3118_4547.pdf 「日化協、カーボンライフサイクル分析(c-LCA)手法の指針策定に着手」8月24日を参照)。少なくとも日化協に所属する皆さんにはこのガイドラインを共有していただき、それぞれの会社が地球温暖化問題の解決に貢献していることを自ら算出し、その情報を発信していくことが大事だと思います。

表.評価例

注1:使用差ではなく、原料~製造~廃棄時の排出量差

国内における化学製品のライフサイクル評価の結果、日本の化学産業がかかわる9品目だけで、CO2を1億t以上削減できていることが明らかになった(出典:「国内における化学製品のライフサイクル評価-温室効果ガス削減に向けた新たな視点-」)