原子力政策
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2018/01/05
原発の電気は安いのか?(後編)
(「環境管理」からの転載:2017年12月号)
前回は、仮想の原子力発電所新設プロジェクトの資金計画を様々なケースに応じて確認することで、原子力発電に安価な電力を供給させるのであれば、相応の条件整備が必要であることについて整理した。 続きを読む
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2017/12/14
脱原発の次の目標?脱石炭発電が議論に
ドイツ連邦議会(下院)総選挙(9月24日)の結果を受けて、11月19日まで続いた連立交渉や、11月6日~17日、ドイツ西部ボンで開かれた気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)と、ドイツではこの秋、大きな政治日程が続いたが、そこで問われたのが環境政策、とりわけ石炭火力発電の問題だった。 続きを読む
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2017/11/29
原発の電気は安いのか?(中編)
(「環境管理」からの転載:2017年11月号)
前回「原発の電気は安いのか?(前編)」において、既設の減価償却が終わったような原子力発電が再稼働すれば圧倒的なコスト競争力を持つものの、モデルプラント方式で考える新規建設の場合においては、条件次第であることを述べた。 続きを読む
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2017/11/22
脱石炭のEUで出てきた代替エネルギーは?
欧州で相次ぐ原発新設報道とロ中の事業進出(「月刊ビジネスアイ エネコ」2017年11月号からの転載)
ハンガリーの首都ブダペストで8月28日から開催された世界柔道選手権。その会場で目をひいたのは、ハンガリーのオルバーン首相が、国際柔道連盟の名誉会長でもあるロシアのプーチン大統領と談笑する姿だった。 続きを読む
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2017/11/20
エネルギー安全保障を踏まえた「原子力事業」とは
(「日本エネルギー会議」からの転載)
2016年度の電源構成に占める原子力の割合は2%である。国の長期エネルギー需給見通しでは、2030年には20~22%に引き上げる計画である。このためには、現在の42基あるうちの30程度が再稼働する必要がある。 続きを読む
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2017/11/08
欧州文化交え“複雑な世界”考える
書評:加納 雄大 著「原子力外交-IAEAの街ウィーンからの視点」(電気新聞からの転載:2017年10月20日付)
技術に善悪は無い。技術を活用して社会に貢献するか、悪用して社会に悪影響を与えるかは人間次第である。しかし、原子力という技術は、使い方次第であまりに大きな違いを生む。 続きを読む
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2017/11/01
原発の電気は安いのか?(前編)
(「環境管理」からの転載:2017年10月号)
新たなエネルギー基本計画策定に向けて、わが国の今後のエネルギー政策のあり方が改めて議論されている。 続きを読む
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2017/10/16
環境NGOは石炭より原子力が嫌い?
(米 Environmental Progressレポートより翻訳転載
「サウスカロライナ州の新たな原子力発電所によって石炭発電を86%削減。新たな分析結果を発表
原題:New South Carolina Nuclear Plant Would Cut Coal Use by 86%, New Analysis Finds」) -
2017/09/13
米VCサマー原発建設中止の本当の理由
米国サウス・カロライナ州は、南北戦争前に最初に合衆国からの脱退を宣言した州であり、南北戦争の戦端が開かれたのも同州のチャールストンだった。 続きを読む
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2017/09/11
トランプ政権の環境エネルギー政策2017(6)
原子力政策、小型モジュール開発トランプ政権は、2017年5月23日、2018会計年度(17年10月~18年9月)の予算教書を公表し、議会に提出している。 続きを読む
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2017/08/21
脱原発に間に合わない高圧送電線建設
前回、ドイツの「エネルギー転換」にとって、北海やバルト海の洋上風力発電の電気をいかに産業が立地するドイツ南部に運ぶかが課題となったが、そのための高圧送電線の建設がはかどっていない、と言及した。 続きを読む
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2017/08/18
高レベル放射性廃棄物処分「科学的特性マップ」への各地の反応
平成29年7月28日、政府は高レベル放射性廃棄物の最終処分ができる可能性のある地域を示した日本地図「科学的特性マップ」を公表。 続きを読む
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2017/07/19
置き換えて見える原子力の将来像
書評:堀江 貴文 著「ホリエモンの宇宙論」(電気新聞からの転載:2017年6月23日付)
IT企業ライブドアの設立者として彗星のごとく現れ、独特の着想と行動力でそれまでの「大人の世界の秩序」をいとも簡単に打ち破ったホリエモンの著である。 続きを読む
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2017/07/04
仕切り直しの高レベル放射性廃棄物の最終処分場選び
「シュピーゲル」誌の最新号(2017年6月17日号)に、久しぶりにドイツにおける高レベル放射性廃棄物の最終処分場選びの話が載っていた。テーマは「随伴委員会」(ドイツ語ではBegleitgremium)の委員に選ばれた、3人の民間人について。 続きを読む
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2017/06/12
福島第一原発訪問記(5)
原発構内を回る(2)/廃炉のロードマップとコスト筆者らを乗せたバスはゆっくりと約1時間かけて構内を回った。線量のモニタリングは構内86か所で行われていて、車窓からでもその数値を見ることができる。 続きを読む
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2017/06/08
福島第一原発訪問記(4)
原発構内を回る(1)/水との闘い福島第一原発の現状
構内の状況をお伝えする前に、データで福島第一原発の現状を整理しておきたい。まず、1から4の各号機とも「冷温停止状態」注1) を保っていると評価されている。 続きを読む -
2017/06/06
福島第一原発訪問記(3)
旧エネルギー館から原発構内へ/避難指示解除・現場の労働環境なかなか現場にたどり着かない「訪問記」で大変恐縮である。3回目にしてやっとであるが、現場に向かおう。 続きを読む
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2017/06/01
福島第一原発訪問記(2)
いわきから旧エネルギー館へ/東京電力の福島での活動・原子力損害賠償制度福島第一原発までの道のり
上野からいわきまでJR常磐線の特急で約2時間。いわき駅周辺はいくつかのショッピングモールもあり、買い物客や学生が多い。 続きを読む
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2017/05/30
福島第一原発訪問記(1)
福島第一原発事故の概要を整理する東日本大震災をきっかけとする福島第一原子力発電所の事故から6年が経過した。6年目の3月11日や年度末の避難指示解除など、福島に関する報道の量がここのところこれまでより多くなっていたように思う。 続きを読む