2013年9月のアーカイブ

  • 2013/09/30

    オバマ米大統領、今再びの温暖化対策
    -注目される米中の行動計画とCOP19の成り行き-

    (「月刊ビジネスアイ エネコ」9月号からの転載)

     オバマ米大統領が6月、地球温暖化防止に向けた新しい行動計画を発表した。環境対策の充実を経済発展につなげる「グリーン・ニューディール政策」は、オバマ政権第1期の目玉であったが、取り立てて成果を残せないままに終わった。 続きを読む

  • 2013/09/27

    オバマ政権の環境・エネルギー政策(その6)
    大統領選で見えた共和党との微妙な政策の違い ~環境面

     前節で紹介した2012年10月MITでおこなわれたオバマ大統領のエネルギー環境アドバイザーのアルディー氏とロムニー候補のエネルギー環境アドバイザーキャス氏の論戦の中から環境面に注目して両者の相違点を見出したい。 続きを読む

  • 2013/09/26

    私的京都議定書始末記(その17)
    -北海道洞爺湖サミット-

    エネルギー戦線と気候変動戦線

     一連のG8関連エネルギー大臣会合が無事終了し、2007年初めから取り組んできた「気候変動問題に対するエネルギー面からの取り組み」も、それなりの成果をあげることができた。7月の北海道洞爺湖サミットのG8首脳声明の中にもエネルギー大臣会合の声明のエッセンスを盛り込むことができた。 続きを読む

  • 2013/09/25

    製鋼スラグと海域環境改善(カルシア改質技術の紹介)

     鉄鋼スラグは製鉄工程から発生する石や砂利状の副産物で、国内では年間約4,000万t(約2,000万m3)生産され、製銑工程から生じる「高炉スラグ」と製鋼工程から生じる「転炉系製鋼スラグ(以下、製鋼スラグ)」の2種類があります。このうち「製鋼スラグ」は年間約1,100万t(約500万m3)を占め、従来より、路盤材や地盤改良材などの土木資材として広く活用されていますが、近年、新たな用途として軟弱浚渫土の改質とその利用を目的とした技術が開発、実用化され、普及しつつあります。 続きを読む

  • 2013/09/24

    消費税と再生可能エネルギーへの賛否があぶり出す無責任な政党

     消費税を引き上げるかどうかの報道が連日のようになされている。消費税が3%上がれば生活が苦しくなるとの理由で引き上げに反対する意見もある。不思議なのは、生活が苦しくなるとして消費税引き上げに反対する団体、政党の多くが再生可能エネルギー(再エネ)推進に賛成していることだ。 続きを読む

  • 2013/09/20

    PM2.5連載企画 スペシャルインタビュー
    公益社団法人大気環境学会会長/愛媛大学名誉教授・愛媛大学農学部生物資源学科大気環境科学教授 若松 伸司氏

    「PM2.5問題の今」を聞く

    PM2.5問題がなぜこれほど問題になっているのか。発生源は何なのか、また日本の大気環境はどうなるのか、率直な疑問を大気環境学会会長の愛媛大学農学部・若松伸司教授に伺いました。

    PM/PM2.5とは何なのか?

    ――まずPM、PM2.5とはどういうもので、なぜこれほど問題になっているのでしょうか? 続きを読む

  • 2013/09/19

    原発電力代替は再生可能エネルギー電力しかないのか?
    北澤 宏一 著 「日本は再生可能エネルギー大国になりうるか」

    脱原発のために、日本は再生可能エネルギー大国にならなければならない?

     福島原発事故後、民間の事故調査委員会(福島原発事故独立検証委員会)の委員長をなさった北澤宏一先生の書かれた著書(以下本書と略記、文献1 )を手に取って、非常に大きな違和感を持ったのは私だけであろうか?著名な著者が、いまのタイミングで出版された著書であるから、福島事故の原因を厳しく調査・解明した上で、いま、多くの国民が願っている脱原発に必要なエネルギー政策の道筋を示して頂けるものとの私の期待を裏切ったのが、表記した本書の書名である。 続きを読む

  • 2013/09/18

    オバマ政権の環境・エネルギー政策(その5)
    オバマ第二期政権の政策の方向性

     第一期オバマ政権におけるエネルギー環境政策は前々回紹介したようにアメリカ進歩センターの影響が強かった。それはオバマ大統領とポデスタ補佐官との個人的人間関係が大きかったためだが、第一期政権の途中でアメリカ進歩センターの影響力は減り、多くの政治任命の要人を排出した未来資源研究所(RFF)も含め、いわゆるシンクタンクの影響力そのものがなくなり、第二期は第一期の後半から含め、産業ロビイストの影響が強くなっている。 続きを読む

  • 2013/09/18

    私的京都議定書始末記(その16)
    -G8+3エネルギー大臣会合(2)-

    ドラフティング会合で悪戦苦闘

     第三次準備会合は、共同声明スクリーン上にドラフト案を映し、line by line でセットするドラフティング会合の形となる。スクリーン上にドラフトが映し出されると、色々ものを言いたくなってくるのがマルチ交渉官の習い性である。各国がいろいろな修正案を出すたびに、それを瞬時に聞き取って、スクリーン上のドラフトにブラケット(括弧)付きテキストとして反映させていくことは、日本人の手に余る。 続きを読む

  • 2013/09/17

    鉄鋼業における廃プラスチックリサイクルの取り組み

    1. 容器包装リサイクル法(以下:容リ法と略)における鉄鋼業の位置づけ

     容リ法は平成12年4月から完全施行された。図1に法の概念図を示す。「指定法人:(財)日本容器包装リサイクル協会(以下:容リ協と略)」が、自治体毎に収集される分別収集物とリサイクル費用を管理する。まず、消費者は自治体が決める分別区分(ビン、缶、PETボトル、プラスチック製容器包装)毎に分別排出する。 続きを読む

  • 2013/09/13

    電カシステム改革は好機か
    ―電事法改正案は前通常国会で廃案に―

    月刊エネルギーレビュー2013年9月号からの転載)

     先般の通常国会では、最終日の政局的な駆け引きの中で、電カシステム改革を進めるための電気事業法改正案が廃案となってしまった。茂木経済産業大臣は、引き続き臨時国会での成立を目指すべく、同改正案を国会に再提出する構えだ。
     今次のシステム改革は相当大がかりなものであるがゆえに、制度改革の詳細設計段階で慎重な検討が必要だ。 続きを読む

  • 2013/09/12

    オバマ政権の環境・エネルギー政策(その4)
    景気対策法における環境・エネルギー投資

     オバマ氏は大統領選直後から、議会に対し、3000億ドル規模の景気を刺激する立法措置を要請した。エネルギー面でオバマ大統領の要請したのは、再生可能エネルギーのむこう3年間の供給量倍増、再生可能エネルギーのための3000マイル(4800キロメートル)以上の送配電網建設、連邦建物の75%以上の省エネ、250万軒以上の断熱強化であった。 続きを読む

  • 2013/09/11

    私的京都議定書始末記(その15)
    -G8+3エネルギー大臣会合(1)-

    青森でG8エネルギー大臣会合

     バリのCOP13から戻って休む間もなく取り組んだのがG8エネルギー大臣会合の準備だった。2008年に日本はサミット議長国となっており、7月に洞爺湖で首脳会合が開催されることが決まっていたが、G8プロセスでは首脳会合に先立って、外相会合、蔵相会合等、テーマ別の大臣会合が開かれるのが通例である。その一環としてエネルギー大臣会合も開催されることになったわけである。 続きを読む

  • 2013/09/10

    太陽熱の効率的利用

     再生可能エネルギーを利用して発電された電力を高く買い取る固定価格買取制度(フィードイン・タリフ)が日本で昨年から始まり、太陽光発電に続いて、地球温暖化ガスを発生しない各種の発電設備が増加しつつあることはこれまでに述べた。その他にも、電力の効率的利用を促進する各種助成が政府の手によって準備されてもいる。廃熱の有効利用や、住宅の断熱なども国の補助対象になってきた。 続きを読む

  • 2013/09/09

    再生可能エネルギーは貿易戦争の新たな具へ 
    ~その後~

    EUは負けたのか - EU・中国の和解

     7月28日以降、各紙はEUと中国で生じていた太陽光パネルダンピング等の問題において一部仲裁合意が成立したと報じていたが注1)、合意内容についてEU産業界が反発しており注2)、その一方で、中国の産業界はそれを歓迎している注3)ことを以てEUの敗北と論じているようである注4)続きを読む

  • 2013/09/06

    再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の見直しは可能か

     2012年7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度(いわゆるFIT)がスタートして1年間余りが経過した。法施行後の3年間は再エネの加速的普及をはかるために発電事業の利潤が政策的観点から適正以上に上乗せされ、太陽光発電の買取単価が諸外国の水準を大きく上回る設定とされるなど、急速な再エネ拡大に向けた期待が集まる一方で、将来的な国民負担増大への懸念も残されている[1]。 続きを読む

  • 2013/09/05

    オバマ政権の環境・エネルギー政策(その3)
    理想的過ぎたアメリカ進歩センターの主張

     アメリカ進歩センターが2007年11月27日に掲げた「エネルギーチャンスをとらえて――低炭素経済の創造(Capturing the Energy Opportunity: Creating a Low-Carbon Economy)」という報告書を具体的に各項目をみていこう。
     排出枠量については、全量をオークションすることを主張。これにより年間750億ドル(2009年2月発表の予算教書では800億ドル)の収入を見込んだ。 続きを読む

  • 2013/09/04

    目に見えないのにどうやって? PM2.5の「測り方」

     前回、第2回ではPM、PM2.5の環境基準やその設定根拠についてご紹介しました。今回、第3回では、様々な大気中PMの粒径およびその性状、さらにその測定法についてご紹介しようと思います。

    大気中PMの粒径と性状

     大気中の粒子はおおよそ0.001 μm~100 μmの範囲にあります。代表的な一次粒子の粒径範囲を図1に示します。 続きを読む

  • 2013/09/04

    私的京都議定書始末記(その14)
    -COP13とバリ行動計画(3)-

    デボア事務局長の涙

     さて、長い夜が空けて15日の朝、全体会合を前にバリ行動計画(案)が配布されたが、ここでアクシデントが起こった。複数の途上国代表が「バリ行動計画に関する途上国内のコーディネーションが終わっていない」とクレームをつけたのだ。 途上国は「G77+中国」で総称されるが、その中にはアフリカグループ、中南米グループ、島嶼国グループ等、多くのサブグループがある。 続きを読む

  • 2013/09/03

    電力会社、国民の負担を最小限にする配慮も
    原子力規制委員会の在り方への提言

    月刊エネルギーフォーラム2013年8月号(No.704)からの転載)

     原子力規制委員会は安全性の確保を任務とし、電力需給や国民経済には関知していない。しかし、行政機関である限り事業者や国民の負担を最小限にすることも任務のひとつだ。原子力発電所の再稼働ではスピード感と合理性を伴った審査を行うべきだろう。 続きを読む

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