執筆者:山藤 泰

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YSエネルギー・リサーチ 代表

  • 2014/10/14

    中古住宅について考える

     1980年代の前半、ロンドンに仕事で4年間滞在した。その時に親しくなった人が、明日の日曜日には家の補修を自分でやるので忙しい、と言ったので、「日曜大工とは良い趣味を持っているな」と応じたところ、趣味などというものではなく、家に手を入れることによって自宅の価値を高める目的でやっているのだという。 続きを読む

  • 2014/09/19

    建物内の直流給電

     充放電が可能な蓄電池の利用が、住宅規模、ビル規模、そして電力系統の安定化目的でというように、多面的になってきた。その蓄電池も、電気自動車に現在装備されているリチウムイオン電池だけでなく、鉛やニッケル、それにマグネシウム、ナトリウムといったいろいろな素材を使ったものが利用されるようになっている。 続きを読む

  • 2014/08/20

    熱の徹底利用

     「草津よいとこ一度はおいで、ドッコイショ。お湯の中にも花が咲くよ、チョイナチョイナ。・・・・・・・」というのが草津温泉を謡ったものだということはずっと前から知っていたが、 続きを読む

  • 2014/07/28

    環境モデル都市とマイクログリッド

     「環境モデル都市」は、日本が目指すべき低炭素社会の姿を具体的にわかりやすく示すために、その実現に向け高い目標を掲げて先駆的な取組にチャレンジしている都市を政府が選定しているものだが、まず平成20年に13都市が選定され、東日本大震災後はエネルギー問題がクローズアップされる中、 続きを読む

  • 2014/06/20

    Power Purchase Agreement(電力購入契約)

     Power Purchase Agreement(電力購入契約)は、もともと米国で発電事業者が電力事業者に電力を卸供給する時に結ばれる契約であったが、最近では太陽光発電やコージェネレーションといった分散型電源からの電力を消費者に直接供給する時に利用される一種のファイナンス方式になっていて、FERC(連邦エネルギー規制委員会)もこれを規制の対象に入れているようだ。 続きを読む

  • 2014/05/19

    出力変動制御と電気温水器

     米国では貯湯式電気温水器が5千万台ほど利用されている。一基の消費電力は5キロワットほどだが、これまでにも電力供給事業者が電力のピーク需要を抑制する(デマンドサイド・マネジメント)目的で、利用者の了解を得た上でピーク時に温水器のヒーターのスイッチが入らないように制御する事例が増えていた。 続きを読む

  • 2014/04/18

    系統接続がオプションに

     ロッキーマウンテン研究所が公表している小論文の中に、建物には系統からの配電線が必ず接続されるのではなく、電力消費者にとってオプションになる時代がそれほど遠くないという内容のものがあった(The Economics of Grid Defection)。 続きを読む

  • 2014/03/19

    化石燃料輸入削減への努力

     原子力発電所の稼動が全面停止したことによって、それに代替する発電が全て石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料で行われたため、その全量を輸入に依存する日本の国際収支が悪化する大きな要因となっている。エネルギー自給率が極めて低い日本としては不可避なことではあるが、仕方がないではなく、小さな削減量の積み重ねを続けることによって化石燃料の輸入量を少しでも減らす努力をしなければなるまい。 続きを読む

  • 2014/02/07

    エネファームからの逆潮

     パナソニックは、昨年9月に、ドイツの給湯器メーカーであるフィスマングループと家庭用固体高分子型燃料電池を共同開発したと発表している。今年からドイツで販売を始め、続いて欧州主要国に投入するそうだ。プレス資料に示された仕様を見て気付いたのだが、発電出力が750ワットの定格出力制御になっている。これは、取付先の負荷がこの出力以下になっても定格運転し、余剰分は配電系統に逆流されるということを意味している。 続きを読む

  • 2013/12/16

    カリフォルニア州の分散型太陽光発電を巡る動向

     本年3月時点で見ると、米国50州の内、29州とワシントンDCでRPS制度が導入されている。RPS(Renewable Portfolio Standard)は、電力供給事業者が供給する電力の内、再生可能エネルギー由来のものが占める比率の目標を設定し達成することを義務づける規制である。米国の場合、RPSは、国内の再生可能エネルギーの導入を促進する目的で1978年に制定された連邦法PURPA(公益事業規制政策法)によって生まれたものだが、制度化するかも含めてその内容は各州の裁量に任されていて、米国全体を対象にしたものではない。 続きを読む

  • 2013/10/15

    炭素繊維強化熱可塑性プラスチックス

     NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が9月3日に発表したプレスレリースを読んだ時の刺激と興奮は大きかった。その内容は、東京大学や炭素繊維メーカー、樹脂メーカー、炭素樹脂メーカーが協力して、加熱すると成型しやすくなる熱可塑性樹脂を用いた、全く新しい「炭素繊維強化熱可塑性プラスチックス(CFRTP)」の開発に成功したというものだった。 続きを読む

  • 2013/09/10

    太陽熱の効率的利用

     再生可能エネルギーを利用して発電された電力を高く買い取る固定価格買取制度(フィードイン・タリフ)が日本で昨年から始まり、太陽光発電に続いて、地球温暖化ガスを発生しない各種の発電設備が増加しつつあることはこれまでに述べた。その他にも、電力の効率的利用を促進する各種助成が政府の手によって準備されてもいる。廃熱の有効利用や、住宅の断熱なども国の補助対象になってきた。 続きを読む

  • 2013/08/07

    ミニ・マイクロ水力発電

     再生可能エネルギーによって発電された電力を、従来よりもかなり高く買い取ることを電力会社に買い取ることを義務づけし、その価格を事業開始から10~20年保証するという固定価格買取制度が発足してから1年が経過した。2年度目に入って価格は引き下げられたが、3年間は事業性を失わないようにするという方針から、その下げ幅は太陽光で10%ほどと小さい。この制度が適用されるには、経済産業省の設備認定を受けなければならない。 続きを読む

  • 2013/07/05

    家庭用電力消費におけるプラグロードの増大

     壁にあるコンセントに繋ぐ電気機器のことを米国ではプラグロード(プラグ負荷)と呼んでいる。米国のエネルギー情報局によると、2005年から2015年の間に、米国の家庭用電力消費はプラグロードの増加によって20%増えるだろうと予測されている。1978年には、プラグロードが家庭用電力消費に占める比率は17%だったが、2005年にはこれが31%とほぼ2倍に増大したのだった。 続きを読む

  • 2013/05/31

    日本の沿岸海底に大容量高圧直流送電線を

     日本の電力供給網の周波数が東西でそれぞれ50ヘルツ、60ヘルツと異なり、系統網がいわば分断されているのは、歴史的に生まれた宿痾のようなものだ。その二つの周波数領域を現在120万キロワットの周波数変換設備(交・直・交変換)によって相互融通ができるようにはなっている。しかし、この融通規模は、東西の発電設備規模からみると極めて小さい。 続きを読む

  • 2013/05/14

    自然エネルギーの出力変動を抑制する蓄電設備

     自然エネルギーからの発電には、水力、潮力やバイオマス発電にように、発電出力が安定しているものもあるが、いま世界的に急速な普及をしている風力発電と太陽光発電は、気候・天候の変化によって発電出力が大きく変動するために、それが接続されている送電系統の安定性を大なり小なり阻害する。その影響が大きすぎると送電が円滑に機能せず停電の可能性も出てくる。
     特に風力発電については、電気の需要が落ちる夜間に風が吹いて大量の発電をすることは当然予想できるところだ。 続きを読む

  • 2013/04/05

    マイクログリッドの普及

     米国で再生可能エネルギーの導入やエネルギー効率の向上に熱心な州としてカリフォルニア州が日本では紹介されることが多い。ところが、ニューヨーク州もこれに劣らず積極的なエネルギー政策を策定して目標達成に取り組んでいる。同州のスマートグリッド・コンソーシアムが出した2013年白書にも記載されているが、ニューヨーク州のエネルギー政策目標として、2015年までにクリーンな再生可能エネルギーからの電力比率を30%にする、エネルギー消費を15%削減する、二酸化炭素排出量を10%落とす、ことが掲げられている。 続きを読む

  • 2013/03/04

    コロラド州ボウルダ-市が市営電力事業を構想

     米国コロラド州は、環境指向の強い州として知られている。米国では2013年1月の資料によると、29州とワシントンDCがRPS(総発電電力の内再生可能エネルギーからの電力が占める比率)を設定しているが、コロラド州は、RPSを2020年までに30%にするという目標の達成を州内の電力供給事業に課している。これはカリフォルニアの2020年までに33%達成に次ぐものである。 続きを読む

  • 2013/01/31

    エネルギー消費の効率化

     3・11以降、日本の電力供給の不安定さは一向に改善されていない。現時点では原発再稼働の数や時期は見通せず、断言はできないが少なくともここ2~3年はこの不安定さが続き、突然の広域停電、あるいは、計画停電が否定できない状況にある。これに対応するために、事業所や家庭に緊急的な節電が要請され、これまで何とか危機を乗り切ってきた。 続きを読む

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