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日本鉄鋼業、世界で最も優れたエネルギー効率を維持


公益財団法人 地球環境産業技術研究機構


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高炉転炉法の国際比較の意味合い

 世界の鉄鋼生産は、中国等の急速な経済成長を背景に、2000年代に入り加速的に拡大している(下図左)。前述の通り、鉄鋼生産は高炉転炉法と電炉法の2つの方式があるが、電炉法については、世界の鉄鋼生産の急拡大に対して、鉄スクラップの「量」が追い付かず、その比率は1999年の34%(過去最高)から2011年の29%へと低下傾向にある(下図右)。今後、中国鉄鋼需要が安定化した場合でも、インドなどの南アジア、サブサハラなど基本的なインフラが整っていない地域があり、中長期的に鉄鋼需要増加が継続すると見られる。そのため鉄スクラップの「量」が世界の鋼材需要に本格的に追いつくには、かなりの時間がかかる。およその見通しとして、世界人口がピークを迎える(少なくとも数十年間先)まで待つ必要があるのではないだろうか。
 こうした状況を踏まえれば、今後とも(少なくとも数十年間先まで)転炉鋼の生産は世界の主流であり、鉄鋼業において実効性のある地球温暖化対策を行う上では、転炉鋼のエネルギー効率について、正確な国際比較に基づきポテンシャルを把握し、世界全体でエネルギー効率向上を目指すことが重要である。

粗鋼生産量(左図)とプロセス別粗鋼生産シェアの推移(右図)
出典)worldsteel統計などに基づきRITE整理