執筆者:杉山 大志
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2019/06/26
CO2削減シナリオのウソ
シナリオによる政策操作
20年ほど前、小生の知り合いだったインド人の女性は、「政策決定者を操作するなんて簡単よ。シナリオをあげればそれで終わり」と言い放っていた。 続きを読む
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2019/05/29
地球温暖化は生物多様性を増す
書評:クリス・D・トマス 著、上原 ゆうこ 訳『なぜわれわれは外来生物を受け入れる必要があるのか』(電気新聞からの転載:2019年4月26日付)
目から鱗の、生態学の新常識。 続きを読む
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2019/05/23
温暖化対策長期戦略とSociety5.0の思想
現代的環境主義宣言――技術こそが地球環境問題を解決する標題の「現代的環境主義宣言(エコモダニスト・マニフェスト)」は、米国ブレークスルー研究所(Ted Nordhaus所長)が同所の基本思想として2014年に纏めたもの。 続きを読む
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2019/02/14
複雑系理論で経済成長を解明
書評:セザー・ヒダルゴ 著、千葉 敏生 訳『情報と秩序:原子から経済までを動かす根本原理を求めて』(電気新聞からの転載:2019年1月18日付)
この本は、物理学を修めたヒダルゴが経済成長の謎を解明し、理系読者に分かりやすく説明したものだ。 続きを読む
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2019/01/25
ノーベル賞を獲得したノードハウスのDICEモデル
地球温暖化の被害はCO2削減の費用を正当化するか?1 はじめに
2018年のノーベル経済学賞は、ウィリアム・ノードハウス氏に贈られた。氏の最も重要な業績は、 続きを読む
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2019/01/08
情報技術とイノベーションの歴史に学ぶ
書評:ジェイムズ・グリック 著、楡井浩一 訳『インフォメーション-情報技術の人類史』(電気新聞からの転載:2018年12月7日付)
アフリカの「トーキングドラム」とは、人の語り口を真似て叩く太鼓で、遠くの人に連絡が出来る。決まりとして優雅な文学的表現を使う。 続きを読む
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2018/11/02
失った山の民の暮らしと歴史
書評:根深 誠 著『白神山地マタギ伝: 鈴木忠勝の生涯』(電気新聞からの転載:2018年10月5日付)
白神山地に行ってきた。津軽藩の城下町弘前市からのアクセスは良く、40分の快適なドライブで入り口にあたる西目屋町に着いた。 続きを読む
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2018/09/21
生きもののしたたかさの秘密に迫る
書評:ナシーム・ニコラス・タレブ著『反脆弱性[上][下]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方』(エネルギーフォーラムからの転載:2018年8月号)
これは現代の奇書である。 続きを読む
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2018/09/06
猛暑・豪雨の地球温暖化との関係のホントとウソ
今年はどうやら猛暑で豪雨が多いらしい(本当は統計的に事後確認しなければならないけれど、よく聞かれるので、早々にこの記事を書くことにした)。 続きを読む
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2018/08/29
外見か、遺伝子か 分類学を翻弄
書評:キャロル・キサク・ヨーン著『自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』(電気新聞からの転載:2018年8月10日付)
私は魚を食べるのも釣るのも大好きで、ヒマなときはよく魚の図鑑を涎を垂らしながら眺めている。 続きを読む
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2018/07/27
遊びこそ未来を創る革新の親
書評:スティーブン・ジョンソン著『世界を変えた6つの「気晴らし」の物語【新・人類進化史】』(電気新聞からの転載:2018年6月15日付)
原題はWonderland:How Play Made the Modern Worldである。邦題は上品ぶっているが、原題はもっとストレートだ。 続きを読む
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2018/05/01
万物に共通する発展の歴史
書評:マット・リドレー 著「進化は万能である:人類・テクノロジー・宇宙の未来 」(電気新聞からの転載:2018年4月6日付)
生物は神がつくったのではなく進化によって出現した。だがこれは生物だけか?実はあらゆるものは進化によって出現したのであり、人間が設計し計画したものではない。 続きを読む
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2018/04/24
地球温暖化への適応をきっかけとした島嶼国との国際関係の強化について
一方では温暖化問題があり、他方では領土問題がある等、島嶼国を巡る国際的な動きが喧しい。この中にあって日本は島嶼国とどのように関係していけば良いか。 続きを読む