IEAの水素レポート “The Future of Hydrogen”


国際環境経済研究所主席研究員、元内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「エネルギーキャリア」サブ・プログラムディレクター

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 水素エネルギーに関する包括的な評価レポート “The Future of Hydrogen”が、6月14日にIEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)から公表された。このレポートは、G20「持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」(6月15、16日:軽井沢)に向けて作成されたもので、G20首脳会議(6月28、29日:大阪)の討議材料にもなったものである。

 このレポートは、水素エネルギーに関する世界最新の知見を紹介しているだけでなく、水素によるエネルギーシステムの脱炭素化について議論した、知的刺激に満ちたレポートである。本稿ではこの“The Future of Hydrogen”の概要と特長、加えていくつかの興味深い指摘をご紹介することにしよう。なお、このレポートは、IEAのHPから無償でダウンロードすることができる(全200ページ)。

【図1】IEAの水素レポート

【図1】IEAの水素レポート

【図2】IEA の水素ワークショップ(2019年2月、パリ)

【図2】IEA の水素ワークショップ(2019年2月、パリ)

1.“The Future of Hydrogen”作成の背景

 IEAはこのレポートの作成にあたって、世界から水素エネルギーの専門家を集めたワークショップを2月にパリで開催したほか、世界8か国、1地域、1機関注1)の科学者、政策担当者、産業界の技術者等から成るハイレベル諮問委員会を組織して、水素エネルギーに関する最新の情報を集めるとともに、IEAの内部に関係部署から成る特別組織を設け、専門家による中立かつ科学的な分析評価を独自に行う等、組織の総力を挙げて取り組んだ。なお、私自身も、2014~18年度の5年間、内閣府の創造的イノベーション創造プログラム(SIP)「エネルギーキャリア」のサブ・プログラムディレクターを務める中で得た知見等をもとに、2月のワークショップに参加したほか、参考文献の執筆者及びレポート原案のピア・レビュアーとしてこのレポートの作成に関わっている。

 エネルギー分野の専門国際機関として、この時期に水素エネルギーに関するレポートをとりまとめたことは、まさに時宜を得たものとなったと、IEAはこのレポートで記している。その理由として、水素エネルギーに対する関心が、水素の需要サイドだけでなく水素の供給源となり得る資源国サイドでも高まっていること、水素関連の技術が進歩、成熟したことによって、水素の安定確保と経済性について評価できる環境が整ったことなどをあげている。そのうえで、水素エネルギーについての評価を以下のようにまとめている:

  • 水素は、エネルギーに関して人類が直面している様々な深刻な問題の解決に資するものである(燃料からのCO2の排出削減に資するだけでなく、脱炭素化の困難な分野(鉄鋼業、化学産業、長距離輸送等の分野)の問題解決手段となり得る)。
  • 水素は多様なソースから入手可能であり、そのために必要な技術はすでに存在している。
  • 水素は、再エネの有用性をさらに高めることができる(再エネの蓄エネ手段、再エネの長距離輸送手段として利用可能)。
  • 過去の「水素ブーム」の際の状況とは、今回の状況は異なる(世界でクリーンエネルギー産業といった新たな産業が生まれつつあり、それによって、水素の需要サイドだけでなく水素の供給源となり得る資源国サイドでも、政府からの支援が得られ始めている。また、再エネ、電力・ガス、石油・石炭等のエネルギー産業、自動車、エンジニアリング産業等、広範な産業で水素に係る取り組みが起きつつある)。
  • 従来、水素の導入が考えられていなかった多様な分野(輸送、住宅、発電分野等)でも水素導入の有用性、可能性が明らかになってきた。

2.“The Future of Hydrogen”の概要

 レポートは、まずその序章 (Introduction) でIEAがこのレポート作成に取り組んだ背景と時代的意義を記している。加えて、水素問題を論ずる際に必要となる水素と水素ベース燃料(Hydrogen-based fuel、具体的には、合成メタン、合成液化燃料、メタノール、そしてアンモニア)についての解説、関連する用語の定義や概念の説明等を行っている。
 第2章 「水素及び水素ベース燃料の製造 (Producing hydrogen and hydrogen-based products)」では、水素に加えて、(輸送・貯蔵がより容易な)水素ベース燃料のさまざまな製造法とそのコスト構造について解説している。現状では、天然ガスからの水素製造が安価だが、今後は再エネからの水素製造コストの低下が期待できることが指摘され、その結果、天然ガスを輸入に依存する一方、再エネ資源に恵まれている国(中国など)では、再エネからの水素製造コストが、天然ガスからのそれを下回る可能性があることが分析により示されている。
 第3章 「水素の貯蔵、輸送、配送 (Storage, transmission and distribution of hydrogen)」では、水素の輸送、貯蔵、配送方法の選択が、水素の実用化コストに大きく影響することを指摘している。水素の輸送距離が長い場合には、水素の輸送、貯蔵、配送コストは、水素製造コストの約3倍にもなるからである。加えてIEAは、水素の輸送、貯蔵、配送コストを評価する際に重要なことは、水素及び水素キャリア(hydrogen carrier)注2)の種類、輸送方法によって、水素のキャリアへの転換、キャリアの輸送、貯蔵及び(水素への)再転換のコストがそれぞれ異なるので、そのサプライチェーン全体を見ることが重要と指摘している。
 そのうえで、それらのサプライチェーン毎のコストを試算し、水素のパイプラインによる輸送が可能な場合は、輸送距離が3,500km程度以下の場合は水素ガスで、それ以上の場合は、水素をアンモニアに変換してアンモニアで輸送することが安価であること、パイプラインによる輸送と船による輸送コストの比較では、輸送距離が1,500km以下では水素ガスをパイプラインで、それ以上の距離では船でアンモニアまたはLOHC(Liquid Organic Hydrogen Carrier)の形にして水素を輸送することが安価であることを分析により示している。
 第4章 「水素の工業分野での利用の現状と可能性 (Present and potential industrial uses of hydrogen)」では、水素の工業利用の現状に関する説明に加えて、CO2を多く排出している工業プロセスの水素による脱炭素化の可能性について論じている。具体的には、石油精製、化学工業、鉄鋼業の主要な生産プロセス、そしてその他の広範な工業分野で必要とされる高温熱の供給に関して、水素がそれらの脱炭素化に担う役割が分析されている。熱供給に必要となるエネルギーは、例えば日本では、それが一次エネルギー消費の50%以上を占めることから分かるとおり、エネルギーシステムの脱炭素化を考えるうえで重要な問題である。
 第5章 「輸送、住宅、発電分野での水素導入の可能性 (Opportunities in transportation, buildings and power) 」では、輸送分野(道路輸送注3)、海運、航空)、住宅(building)向けのエネルギー、そして発電分野等、これまで水素導入が行われてこなかった分野での水素による脱炭素化の可能性について論じられている。この中では、住宅向けのエネルギーの脱炭素化の手段として既存の都市ガス導管への水素の混入(都市ガス導管インフラが整っている場合)や、発電分野への水素燃料の導入、特に既存の石炭火力発電にアンモニアの形で水素エネルギーの導入を行うことが有望な方法として記されている。
 第6章 「水素利用のモメンタムの加速に向けた施策 (Policies to boost momentum in key value chains)」では、以上の分析のまとめとそれを踏まえたIEAとしての政策提言を記している。具体的には、①水素エネルギーに関する長期戦略を策定すること、②CO2フリー水素に対する需要を喚起すること、③初期参入者の投資リスクを軽減すること、④コスト低減のためにR&Dを支援すること、⑤社会実装に向けて規制の合理化、標準化を進めること、⑥国際的な協力関係を構築し、関係国政府の関与を継続することが挙げられている。
 またそれに加えて、水素の導入に向けたモメンタムを強化するために、次の4つの取り組み:工業集積港湾を水素流通ハブ化すること、既存のガス関連インフラの活用を図ること、燃料電池自動車、商業車用のインフラの整備を進めること、国際間での水素貿易を早期に実現すること、を提案している。

3.“The Future of Hydrogen”の特長

 次に、私から見たこのレポートの特長を記しておきたい。

 まず何といっても、このレポートは水素エネルギーに係る世界の最新の知見に基づいて作成されたものということが重要である。それも社会実装に近い成熟度にある技術に絞って、水素エネルギーの導入の可能性に係る分析評価を行い、エネルギーシステムの脱炭素化に向けた実際的な指針を示したという点に大きな価値があると思う。最新の学術的な知見は学術誌等を調べれば分かるが、実証段階にある技術に関して、事業化を目指す利害関係者がいる中で最新の知見を集め、分析評価することは必ずしも容易なことではない。

 2つ目の特長は、上述したことにも関係するが、水素及び水素ベース燃料の製造、輸送、さらには、さまざまな分野における利用に係る技術とコストについて、IEAの専門家が、中立的な立場から、科学的な定量分析を行い、それをもとにした議論を展開していることである。これは当然のことのように思われるかもしれないが、実際には、言うは易くして行うのは難しい。特に実証段階にある技術の社会実装の可能性やそのコストの分析を行うことには、前述した理由で当該技術に関する知見を集める以上の困難が伴うからだ。実際、レポートの原案に対しては、IEAの専門家が行った分析結果に係る見解の相違などから、多くのコメントが寄せられ注4)、一部の問題については、IEAの専門家と関係者との間で直接議論を行う場がもたれたと仄聞している。
 そうした困難の中で、IEAが今回のレポートで示した分析結果は、中立性の高い見解として貴重なものと言えよう。もちろんIEAは、分析結果の提示に当たっては、こうした分析に対して提起されることの多い諸問題を十分に認識して、さまざまな注を付すとともに、分析手法、データを関連のサイトですべて公開し、中立性と透明性の確保に留意している。さらにIEAは、今回のレポートの作成で終わることなく、最新の情報を踏まえつつ、水素に係る総合的な分析評価を続けていくとしているので、私たちは、今後も水素エネルギーに係る客観的な評価の情報を継続的に手にしていくことが出来るようになるだろう。

 3つ目の特長は、水素の製造や輸送に限ることなく、水素がエネルギーシステムの脱炭素化に果たし得る幅広い可能性について具体的に、かつ、定量的に論じていることにある。例えば、先にも記した、脱炭素化が容易ではないと考えられている産業分野(石油精製、化学工業、鉄鋼業、産業用の熱源)や運輸分野(長距離重量貨物輸送)、そして従来は水素エネルギー導入の対象と考えられていなかったような分野(海運、鉄道、航空輸送、住宅、発電分野)への水素エネルギーの導入の可能性について、このレポートは、技術面からだけでなく、コスト面からの分析・評価も行っている。脱炭素社会への移行に向けて、エネルギーの供給面だけでなく、需要面から、さらにはエネルギーシステム全体の観点から総合的な検討を行い、その結果を示した意義は大きいと思う。

 4つめの特長は、地理的条件や再エネ資源の賦存の状況、既存のエネルギーシステムやインフラの状況等、国や地域の異なる状況や事情をキメ細かく考慮したうえで、水素利用の可能性や効用について論じていることである。水素は、これらの状況や事情によって、その経済的な利用の方法が、水素の原料(例えば、再エネ電力、バイオマス、化石燃料等)、利用形態(例えば、水素をそのままの形で利用するか、水素を水素ベース燃料に変えて利用するか等)によって異なり得る注5)。こうした多様性を捨象した画一的な水素論は(水素の本来的な性質に関わるいくつかの問題を除いて)、社会実装を考えるうえではほとんど役に立たないのだが、一方で多様性を考慮した議論をどのように整理し、記述するかは容易なことではない。そうした困難にもかかわらず、IEA事務局は、これら問題を整理して比較的簡潔なレポートにまとめ上げた。おかげで各国の水素エネルギー関係者は、このレポートから、自分の置かれている水素に関する状況や事情に即した情報を抽出し、施策に活用していくことができるだろう。

4.水素キャリア、水素ベース燃料としてのアンモニア

 アンモニアが水素ベース燃料及び水素キャリア(注2参照)の双方の観点から、水素エネルギーの輸送、貯蔵、利用のさまざまな側面において重要な役割を担うものとして取り上げられたことも、このレポートの大きな特長であると思う。

 IEAは、アンモニアの重要性の理由として、アンモニアは水素と空気中の窒素で合成でき、燃焼してもCO2が発生しないこと、液化アンモニアの体積当たりの水素密度は液化水素よりも50%大きく、アンモニアは液化が容易であること、アンモニアは既に冷媒、肥料原料、爆薬の原料として長年、大量に使用されていること、そして既に大量のアンモニアが海を越えてタンカーで輸送・貯蔵されているという実態があることを挙げている。加えて(日本のSIP「エネルギーキャリア」の成果等を引用しつつ)、アンモニアは石炭火力発電プラントやその他の用途で混焼燃料として直接利用することが可能である(=利用に当たり水素への再転換が不要である)ことを指摘している。併せてレポートでは、アンモニアの取り扱いに関する要注意事項に起因する、用途面での制約があり得ることもバランスよく述べられている注6)。(第2章)

 さらにIEAは、水素エネルギーの導入に当たって、日本のような再エネ環境、地理的状況にある国・地域においては、アンモニアの形で水素エネルギーを導入することがコスト的にも優位であることを定量的な分析により示した【図3】。図の説明に示したように、オーストラリアの再エネ水素を日本で利用する場合、その最も安価な方法は、その水素をアンモニアに変えて日本のユーザーに輸送する方法であるとしている。加えて本稿の(図の説明)の最後の「・」に記したように、アンモニアは(前述のように)直接燃料として利用することが可能なので、この優位性はさらに拡大することを【図3】に係る議論で記している。これらの見解は私たちがSIP「エネルギーキャリア」において得た結論と同じであり、アンモニアの水素キャリア、水素ベース燃料としての有用性がIEAの分析でも確認されたことになる。

【図3】オーストラリアから日本へ再エネ水素を輸送する場合の水素輸送コスト

【図3】オーストラリアから日本へ再エネ水素を輸送する場合の水素輸送コスト
(水素キャリアの種類別輸送コストの比較)

(図の説明)

  • この図は、再エネ水素が日本のユーザーに届くまでにどれほどのコストを要するかを分析したもの。(いずれも水素kg当たりのコストで示されている)。
  • 左側の2つの棒グラフは、再エネ水素を日本国内で製造し、日本のユーザーまで輸送する場合のコスト。日本の再エネコストは高いので、国内で製造される水素コストは高い。さらにこの水素をアンモニアに転換して輸送すると、その転換のためのコストがかかるので、アンモニアで輸送する方がコストは高い。
  • 一方、右側の3つの棒グラフは、オーストラリアの安価な再エネを用いて製造した水素を3つの異なる水素キャリアで日本のユーザーに届ける場合のコストの比較を示している。
  • キャリアの種類によって、キャリアへの転換コスト(水素⇒液化水素、水素⇒LOHC,水素⇒アンモニア)、海上輸送のコスト、荷揚げ/荷下ろしのコスト、水素への再転換のコスト(液化水素の場合は不要)が異なるので、日本のユーザーに届くまでにサプライチェーン全体で発生するコストは、キャリアによって異なる。
  • しかし、水素をLOHCまたはアンモニアを水素キャリアとして輸送した場合には、オーストラリアの再エネ水素を輸入する方が、国内の再エネ水素を用いる場合よりコストが安い(左側の棒グラフとの比較)。
  • その場合、水素キャリア別にみるとアンモニアを水素キャリアとして用いた場合が、ユーザーに届くまでに要するコストがもっとも安価。
  • アンモニアの場合には、発電燃料として用いる場合、アンモニアを水素ベース燃料として直接用いることが出来るので、図の赤茶色の部分のコスト(再転換に要するコスト)が不要となる。それにより、再エネ水素をアンモニアの形で運び、利用する方法の優位性はさらに高まる。

 また、IEAはこのレポートで日本がSIP「エネルギーキャリア」で上げたアンモニア直接利用の成果(石炭火力発電用ボイラー、発電用ガスタービン、工業炉、燃料電池等でのアンモニアの直接利用)についても数多く言及している。

 中でもIEAは、石炭火力発電用ボイラーでのアンモニアの石炭との混焼技術に着目し、この技術を既存の石炭火力発電のCO2排出削減の重要な手段として積極的に評価し、位置付けた(第5章)。石炭火力発電は、今後、徐々にその役割を減じていくと考えられるが、石炭火力発電は、現在、世界の発電の主力を担っているだけでなく、設備寿命から見て、少なくともあと20年前後は世界の発電量の相当部分を担い続けるとの現実認識に立っての評価である。

 また、SIP「エネルギーキャリア」で開発されたガスタービン発電でのアンモニア混焼技術及びアンモニアを水素キャリアとして利用する技術も、今後、電力システムの脱炭素化を進めていくための重要技術としてレポートで言及されている(第5章)。発電に占める再エネ利用の割合(特に変動の大きな太陽、風力発電の割合)が増加するにしたがって、火力発電は、電力系統の調整力の確保手段としての重要性を高めることになるが、その場合、調整電源としての火力発電の低炭素化は重要な課題となるからである。

 このレポートを読んで、SIP「エネルギーキャリア」の数多くの成果がIEAによって注目され、再確認されたことを知ったのは素直にうれしいことではあった。しかし一方で同時に感じたことは、アンモニアの直接利用技術の有用性に係る認識がこのIEAレポートによって世界で共有されたことによって、私たちは、世界各国と再び同じスタートラインに立つことになったという、やや微妙な思いを持ったことも正直なところである。

 この国際環境経済研究所のサイトの解説記事で以前書いたとおり注7)、私は、日本が2050年に向けて脱炭素社会へと移行していくうえで、水素エネルギーは大きな役割を果たすものと考えている。今後は、日本がこの分野で築いてきた技術的優位を活かしつつ、エネルギーシステムの脱炭素化で世界をリードしていきたいものだと思う。

注1)
オランダ、オーストリア、サウジアラビア、オーストラリア、日本、南アフリカ、インド、欧州委員会、米国、OPEC事務局
注2)
IEAのこのレポートでは、「水素キャリア(hydrogen carrier)」を水素の輸送・貯蔵を容易にするための手段という意味で用いている。水素キャリアとしては、液化水素、アンモニア、LOHCsが挙げられている。このことと、第1章で取り上げられた水素ベース燃料(hydrogen based fuel)の例から分かるように、IEAはアンモニアを水素ベース燃料であるとともに、水素キャリアでもあるものとして取り扱っている。
注3)
この第5章では、FCV(燃料電池自動車)についても議論されている。FCVを「これまで水素導入が行われてこなかった分野」に含めることには、筆者としては違和感があるが、世界の視点から見るとこのように見えるのかもしれない。
注4)
この問題に限られたものではないが、外部のピア・レビュアーから、このレポートの原案に寄せられたコメントは3,000を超えたという。
注5)
例えば、再エネ生産国と消費国が隣接しガスパイプラインの発達した欧州諸国と、そういった状況にない日本とでは、最適な水素の輸送、利用方法の形態は異なり得る。
注6)
このレポートでは、アンモニアの取り扱い上、注意が必要となる問題を第1章、第2章の水素ベース燃料に係る説明で記すとともに、そうした制約から、アンモニアの用途は、専門的知識を有する者が取り扱う範囲に限られる可能性があることを記している。
注7)
「日本は『脱炭素社会』をどうめざしていくのか?」(7月2日、解説欄に掲載)