「夢の原子炉」はどこへ?

エネルギー基本計画における「もんじゅ」の位置づけに思う


国際環境経済研究所主席研究員

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 今次のエネルギー基本計画の中でも、もんじゅは放射性廃棄物の減容化・有害度低減のための国際的研究拠点として位置付けられている。この位置づけは、民主党政権のもとで策定された「革新的エネルギー・環境戦略」を踏襲したものであろう。

 ここで、減容化と有害度低減とは、原子力発電を利用した場合に発生が不可避な高レベル放射性廃棄物の処分の負担を軽減しようとするものであるが、それはどのような意味を持つのだろうか。

 まず、放射性廃棄物の減容化についてみると、「高速増殖炉/高速炉再処理により、直接処分の場合と比較して、最終的な廃棄物の発生量を低減し、その処分体積を7分の1に低減可能」とされている。

出典:もんじゅ研究計画(参考資料2-2)