執筆者:堀越 秀彦

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国際環境経済研究所主席研究員

  • 2017/08/18

    高レベル放射性廃棄物処分「科学的特性マップ」への各地の反応

     平成29年7月28日、政府は高レベル放射性廃棄物の最終処分ができる可能性のある地域を示した日本地図「科学的特性マップ」を公表。 続きを読む

  • 2015/04/28

    高レベル放射性廃棄物地層処分の処分地選定
    科学的有望地提示の前に、その「選び方」についての対話を

     原子力発電の利用に伴って発生する高レベル放射性廃棄物の最終処分を計画的かつ確実に実施させるための国としての方針である「特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針」が改訂される。 続きを読む

  • 2014/04/24

    「夢の原子炉」はどこへ?
    エネルギー基本計画における「もんじゅ」の位置づけに思う

     平成26年4月11日、新しいエネルギー基本計画が閣議決定された。おそらくこのサイトでも話題となっていくことだろうが、ピンポイントなところで、高速増殖炉もんじゅの位置づけが気になったので少々とりあげてみたい。 続きを読む

  • 2014/01/23

    東京都ができる「脱原発」を考える

     平成26年2月に予定されている東京都知事選挙において、「脱原発」を掲げる細川護熙氏の出馬が取りざたされている。(本稿は平成26年1月22日に執筆している)

     これまで、国家的なエネルギー政策に対して、東京都知事が深く関与するということを想像していなかったのだが、改めて、東京都知事が「脱原発」に向けて関与できそうなことをいくつか考えてみた。 続きを読む

  • 2013/12/17

    改めて「重要なベース電源」の意義を示すべき
    我が国の「健康状態」と原子力の「効能」「副作用」を踏まえた説明を

     平成25年11月に大手新聞社が実施した調査によれば、小泉純一郎元首相が主張する「原発ゼロ」に対して、概ね国民の6割が支持しているそうだ。

    小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」主張を支持するか?

    続きを読む

  • 2013/01/09

    ゼロリスク志向と深層防護

     前回の拙稿「本当に人々は「ゼロリスク」を求めていたのか」では、「人々がゼロリスクを求めているとして、リスクがあることを知らせることを避ける風潮」があったという旧原子力安全委員長の発言に関連して、震災前(平成20年)の意識調査結果を紹介した。 続きを読む

  • 2012/10/03

    本当に人々は「ゼロリスク」を求めていたのか

     9月18日、原子力安全委員会の最後の会合が開かれた。会合にて班目委員長が「原発を運転するのは必ずリスクが伴うと専門家は誰でも知っているが、一般の人はゼロリスクを求めるため、リスクについて議論できなかった」と反省の弁を述べたと報じられていた。 続きを読む

  • 2012/09/04

    放射性廃棄物・原子力・放射線の対話型情報提供の取組み
    「放射性廃棄物リスクコミュニケーション広場」

     原子力発電を考える上で、忘れてはいけない問題のひとつとして、高レベル放射性廃棄物の存在があげられる。
     わが国において高レベル放射性廃棄物とは、使用済燃料からウラン・プルトニウムを分離・回収(使用済燃料の「再処理」という)した後に残る放射性の廃液をガラスと混ぜて固化処理したものをいう。 続きを読む

  • 2012/07/30

    「経済か命か」は誤った二分法
    — 経済と命の相関に着目をすべし —

     政府のエネルギー・環境会議が2030年を見据えたエネルギー政策を検討すべく国民的議論を求めている。国民の意見が直接的に政策に反映されないことを不満とする意見もあるが、最終的にエネルギー政策がどのようになるにせよ、議論を通じてその選択によって得られるものと失うものが意識されることにこそ意味がある。むしろ国民各層が主体的に考える経験を共有するための貴重な機会として前向きに捉えたい。 続きを読む

  • 2011/08/19

    再生可能エネルギー促進法は理解されたか?

     安全・安心な社会の実現には、リスク評価やリスク管理を適切に行うことが欠かせない。さらに、社会がリスクと向き合っていくためには、リスク評価やリスク管理にかかわる情報をあらゆるステークホルダーが共有し、対話を通じた信頼関係のもとに問題解決の道筋を共に考えるリスクコミュニケーションが必要となってくる。

     このリスクコミュニケーションという手法は新しい概念ではなく、危険物質を扱う事業者やそれを管理する行政機関の多くは、すでに取り組んできたものだ。説明と対話で理解を深めつつ、社会的意思決定に向けてコンセンサスを形成することは、危険を扱ううえで当然のプロセスといえる。

     一方で事故などの緊急時には、とにかく目前の危機を回避することが優先される。危機の最中には、普段よりも判断力が低下する人が多くなって当然だし、社会的混乱の恐れもある。このため、多少一方的であっても明確でぶれない情報伝達が必要となる。説明や対話など、コンセンサス形成のプロセスが省略されることもしばしば生じる。しかし、あくまでも緊急時の対応であり、目前の危機を回避するためには有効な面があるが、恒常化すべきものではないだろう。

     このような場合には、緊急事態が落ち着いた後には、平常時にも増してリスクコミュニケーションが重要となる。福島第一原子力発電所の事故をみても、これから先、現実問題として放射線防護措置と生活の質との折り合いをつける必要があるが、その際には、リスクの理解と対話によるコンセンサス形成が重要になろう。