自然災害に備えたい5つのポイント


消費生活アドバイザー

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 自然災害はいつどこで起きて、その規模がどれくらいになるのかは実際起こってみなければわからないことが多く、思いの外被害が少ないもしく甚大であることもある。
 その一例として9月に千葉県を襲った台風15号では、広い地域で停電となり完全復旧までに15日を要しました。真夏日の長期化する停電は想像を絶するご苦労があったと思います。しかし、こうした自然災害はいつ誰の身にも起こりうることです。「自分は大丈夫」ではなく、日頃から「備える」ことが大切でしょう。

 災害時には、「情報」、「明かり」、「食事・水」、「トイレ」、「ケガ」この5つを最低限確保あるいは考慮することがポイントと言えるでしょう。

 「情報」を停電時に得るためには、電池式のラジオを準備。手回し充電やソーラー式のものもありますが、やはり安定して情報を得るためには、電池式がいいでしょう。

 「明かり」がない暗がりは人を不安にさせてしまい、行動範囲を狭めてしまいます。懐中電灯なり明かりを確保できるようにしましょう。ラジオにも照明にも携帯電話の充電にも使える、大容量のモバイルバッテリーをいくつかもっていると安心です。ろうそくは、火災の原因にもなるので使う場所には十分注意をしましょう。

 「食事・水」は、1人1日あたり3リットルの水が必要ですので、3リットル×家族の人数分×3日分以上で備えましょう。非常用に5年以上保存が利く水がおすすめです。電気が使えなくなると、煮炊きができなくなるので、非常食に加えてカセットコンロとガスボンベがあると、湯せん調理もできるのでおすすめです。湯せん調理とは、ポリ袋に食材と調味料を加えて、湯せんをして加熱する調理方法です。鍋が汚れない、衛生的、暖かい料理が食べられるといった利点があります。湯せん調理で炊飯も可能です。他にもたくさんのレシピがありますので、レパートリーを増やしておくとよいでしょう。


出典:東京都総務局総合防災部防災管理課 「日常備蓄」で災害に備えよう

 また、食器にラップやアルミ箔を敷くことで、洗い物を減らすことができるので、常に在庫はいくつかあると安心です。牛乳パックもまな板代わりなどに使えますので、洗って切り開いて乾かしたものがあるといいでしょう。

 そして災害時に困るのは「トイレ」です。簡易トイレや携帯トイレがあると便利です。凝固式や消臭剤が入ったものがおすすめです。また、風呂の残り湯があると、飲料以外の生活用水として使えるので、お風呂の後はすぐに残り湯を捨てずに残しておくと役立ちます。
 また、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、おむつ、生理用品の在庫も日頃から切らさないように管理をしておきましょう。

 災害時の「ケガ」は応急処置が大切です。救急箱の確認とラップを用意しましょう。ラップで三角巾や包帯の代用、身体に巻くことで保温効果も期待できますし、目の周りに巻くことで粉じんなどから目の周りを保護することもできます。

 たくさん備えるものはありますが、いつ何が起きても冷静に判断ができるように日頃から災害時には何をどのようにすべきかといった、備える生活をしておくのも大切でしょう。