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復興のシンボル「Jヴィレッジ」再始動


東京電力ホールディングス株式会社 立地地域部Jヴィレッジサポートグループ


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 午後2時46分に合わせ、中学生によるサッカーの「開幕試合」のキックオフを告げるホイッスルが鳴り響いた瞬間、東日本大震災発生時から止まったままだったスタジアムの時計の針が動き出し、7年4か月ぶりにJヴィレッジは新たな時を刻み始めました。

新生Jヴィレッジ
新生Jヴィレッジ

新生Jヴィレッジ

「サッカーの聖地」Jヴィレッジ

 Jヴィレッジは、1997年7月に国内初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして、福島県楢葉町・広野町にオープンし、震災前まで約680万人(宿泊者は約57万人)の方々の来場があり、多くの合宿や大会等で12,800を超えるチームに利用されてきました。
 2002年に開催されたFIFAワールドカップでは、サッカー日本代表チームやアルゼンチン代表チームのトレーニングキャンプ地として利用される等、「サッカーの聖地」として親しまれてきました。


震災前には多くのチームが合宿や大会で利用

 福島県の“浜通り”に位置するJヴィレッジは、東北地方では気候が温暖で、冬季は雪の影響を受けることが少なく、年間を通してサッカーができるのもチームに好まれる理由です。施設としては、東京ドーム10個分(約49ha)の広大な敷地を有し、天然芝及び人工芝のフィールド、観客席付スタジアム、雨天練習場(ハーフピッチ)、フィットネスジム、アリーナ、プール、ホテル、チームミーティング用の会議室等が揃っていました。
 2006年には、JFAアカデミー福島が開校され、「世界基準の個の育成」を目的にJヴィレッジを活動拠点として、中高一貫教育により世界水準のアスリート育成に取り組み、これまで日本女子代表やJリーガーを輩出し、日本サッカー界の発展に貢献してきました。

福島原子力事故後に復旧支援の拠点施設として利用

 2011年3月11日、宮城県で最大震度7を観測した東日本大震災が発生した時、楢葉町でも震度6強を記録しました。Jヴィレッジは、海抜40~50mの高台に位置しているため、幸いにも、津波の影響を受けませんでしたが、地震の影響で停電になりました。
 この時、非常用発電機を稼働させ、照明等の電源は確保することはできましたが、上下水道は使用不能の状況でした。
 その後、福島原子力事故の発生により、福島第一原子力発電所の半径20kmの範囲は警戒区域に設定され、その境界に位置するJヴィレッジは自衛隊や消防、東京電力等が集合する拠点となりました。東京電力は、福島第一原子力発電所への物資の輸送や、除染・サーベイ施設、放射線管理機能、バックオフィス機能、廃炉作業、復興推進活動等の拠点として、Jヴィレッジを借用し、使用させていただいてきました。


Jヴィレッジのフィールドは駐車場として利用


スタジアムには作業員の寮が建設された

Jヴィレッジ復興プロジェクトが結成

 福島原子力事故への対応拠点となり、Jヴィレッジの営業は停止を余儀なくされていましたが、福島県復興計画においてJヴィレッジは復興のシンボルとして早期再開が位置づけられたことや、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の開催が決定されたことを踏まえ、2015年1月、「新生Jヴィレッジ」復興・再整備計画が策定され、次に掲げる新生Jヴィレッジの使命と目標が設定されました。

<新生Jヴィレッジの使命>

1.
福島県復興の姿を国内外に発信
2.
双葉地域の復興・再生をけん引
3.
サッカー・スポーツ振興に貢献
4.
未来を担うトップアスリート育成
5.
地域コミュニティの中核と健康づくりに貢献

<新生Jヴィレッジの目標>

1.
福島県復興のシンボルとして、2020年オリンピック・パラリンピックの前年である2019年4月までに、世界に誇るナショナルトレーニングセンターとしての再生を目指す。また、準備期間として、2018年夏までに一部営業の再開を目指す。
2.
常に利用者が満足する世界トップクラスの施設とサービスを提供し、持続可能な経営の実現を目指す。
3.
2020年には、年間施設利用者数を震災前の水準以上に戻すことを目指す。

 Jヴィレッジは、福島原子力事故収束の対応拠点としての役割を2017年3月末に終え、この復興・再整備計画に基づき、2017年4月から駐車場等に利用されていたフィールドの天然芝・人工芝の張替えや、宿泊施設やスタジアム等の原状回復工事に加え、新たに日本初となる「全天候型練習場」や「新宿泊棟」の建設に着手し、まさに「復興のシンボル」としての再始動の準備が始まりました。

建設中の全天候型練習場

建設中の全天候型練習場

建設中の新宿泊棟

建建設中の新宿泊棟泊棟

新生Jヴィレッジ、華々しく再始動式典

 2018年7月28日、7年4か月の休業期間を経て、日本サッカー協会名誉総裁の高円宮妃久子さまのご臨席のもと、Jヴィレッジ再始動の記念式典が開催され、内堀福島県知事をはじめ、双葉郡、サッカー界等の関係者や県民等、約1000人の方々がリニューアルされたスタジアムに集まり、Jヴィレッジの復活を祝っていただきました。
 記念式典に際して、Jヴィレッジの名付け親である元サッカーイングランド代表のホビー・チャールトン卿からは「Jヴィレッジのスタッフや福島県の人々が見せた“あきらめない魂”はすべての方に感動を与える」との心暖まるメッセージをいただきました。

新たな魅力とホープツーリズム

 Jヴィレッジは、開設当初から日本初サッカー・ナショナルトレーニングセンターとして脚光を浴びてきましたが、サッカーはもとより、ラグビーやほかのスポーツにも対応できる施設として生まれ変わり、9月8日には全天候型練習場の利用も開始されました。この全天候型練習場は、フルサイズのサッカーやラグビーのピッチが収まる人工芝のフィールドで、天候に左右されないトレーニングが可能になります。
 また、新たな産業・雇用の創出を目指す福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想や廃炉関連研究者等のビジネスニーズに対応するために整備された「新宿泊棟」には、シングル114室、Jrスイート3室、約300人収容するコンベンション・ホールを備えています。
 震災の傷跡や復興の進捗を実際に目にしたり、復興に挑戦している人々との対話を通じて、未来にどう生かすかを考えるホープツーリズムの起点として、Jヴィレッジは最適な施設でもあります。近隣には、2016年4月に運用を開始した楢葉遠隔技術開発(モックアップ)センターがあり、VR(ヴァーチャル・リアリティ)システムにより福島第一原子力発電所の原子炉建屋内(模擬空間)を体感することができます。また、2018年11月30日には、隣接する富岡町に東京電力廃炉資料館も開館し、来場者に映像等により、福島原子力事故の記憶と記録や反省と教訓、廃炉に向けた作業の進捗状況等を紹介しています。

 2019年にはラグビーW杯が日本で開催され、アルゼンチン代表チームが福島で公認キャンプを行うことや、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでも日本男子サッカー五輪代表が事前合宿をJヴィレッジで行うことが決まっています。Jヴィレッジは、サッカーの聖地としてだけでなく、双葉地域との連携を強化し、世界各地からの来訪者を丁寧におもてなしし、新たな価値を持って復興している姿を発信していきます。

Jヴィレッジ

【所在地】〒979-0513 福島県双葉郡楢葉町美シ森8番
【施設】

グラウンド:天然芝フィールド8面(内3面照明付)、人工芝フィールド(3.5面)
宿泊施設:センター棟 83室、新ホテル棟 117室
会議施設:Jヴィレッジホール、コンベンションホール、会議室・研修室等
その他:フィットネスジム、アリーナ、プール

新宿泊棟のシングルルーム


セミナーやパーティが開催できる「Jヴィレッジホール」


セミナーやパーティが開催できる「Jヴィレッジホール」

【交通】

車:常磐道三郷IC~広野IC(200km)、広野ICから5分
電車:JR東京駅~広野駅(いわき駅経由の特急ひたち利用)2時間30分

【問合せ】TEL 0240-26-0111
【公式サイト】https://j-village.jp/



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