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脱炭素社会実現への挑戦 ~「ゼロカーボン・チャレンジ2050」


East Japan Railway Company


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 JR東日本は、「ESG経営の実践」の柱として、2050年度の鉄道事業におけるCO2排出量「実質ゼロ」を目指し、20年5月に環境長期目標「ゼロカーボン・チャレンジ2050」を策定した。さらに同年10月には、この目標を、鉄道事業だけでなくJR東日本グループ全体の目標とし、脱炭素社会への貢献とともに、環境優位性のさらなる向上とサステナブルな社会の実現を目指している。当社グループの強みである、エネルギーを「つくる」~「送る・ためる」~「使う」までのネットワークにおけるさまざまなフェーズで、外部の企業・大学・研究機関等と連携しながら、目標達成に向けて新たな技術の導入に向けたイノベーションにチャレンジしていく。

 まず、「つくる」のフェーズでは、自営の水力発電所、火力発電所を保有していることに加え、グループ会社とともに風力や太陽光、地熱などを活用した再生可能エネルギーの調査・開発・整備を進めている(写真1)。開発した再エネを、FIT(固定価格買取制度)を利用しトラッキング付き「非化石証書」と組み合わせ、東北エリアの駅や電車に供給することで、30年度までに東北エリアのCO2排出量ゼロを目指す。さらに、再エネ開発を推進し、自営水力発電所での発電分と合わせて50年度までに当社で使用するエネルギーの約50~60%を再エネで賄うとともに、残りのエネルギーの大部分を、CO2フリー水素発電設備を導入した自営火力発電所から賄うことで、脱炭素電源の供給に挑戦する。

写真1:JR秋田下浜風力発電所(左)と富岡復興メガソーラー・SAKURA(福島県)(右)

 次に、「送る・ためる」のフェーズでは、これまで無駄になっていた、回生電力(電車がブレーキをかける際にモーターから発生する電気)を貯蔵・活用するために、在来線用の変電所に回生電力貯蔵装置を整備しているほか、将来に向けては、鉄道用超電導フライホイール(超電導で浮かせた大型の円盤を回転させ、電気を運動エネルギーとして貯蔵する)の開発を進めている。
 さらに、「使う」のフェーズでは、省エネルギー車両の導入(20年3月現在98%以上)に加え、エネルギーのロスが少ない効率的な省エネ走行パターンを開発し、将来の自動運転に反映させていくための研究を進めている。
 また、グループ全体で水素利活用の取り組みを進めている。具体的には、燃料電池車両の実用化に向けた技術開発に挑戦し、22年3月ごろから鶴見線等で水素を燃料とする燃料電池と蓄電池のハイブリッドシステムを搭載した試験車両、愛称「HYBARI(ひばり)」の実証試験を開始する(写真2)。


写真2:燃料電池車両、愛称「HYBARI(ひばり)」の外観イメージ

 加えて、高輪ゲートウェイ駅に隣接する当社用地に水素ステーションを開業(20年8月)、浜松町駅周辺エリアで燃料電池バス「JR竹芝水素シャトルバス」(写真3)を運行開始(同年10月)等、水素の認知度を高めるとともに需要を喚起することで、「脱炭素」のカギとなる水素社会の実現に貢献していく。


写真3:JR竹芝水素シャトルバス

 地域社会の持続的な発展とSDGsの達成を目指し、多くのエネルギーを使用する鉄道事業者の社会的使命として、地球温暖化防止に率先して取り組み、グループ一体となって「ゼロカーボン・チャレンジ2050」を達成していくことが、当社のチャレンジである。



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