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“豊かで持続可能な社会”実現に向け、7& i グループ横断で挑む


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 社会的価値と経済的価値の両立は、今や企業にとって必須課題である。2015年に採択された気候変動問題に関する枠組み「パリ協定」では、産業革命前からの平均気温の上昇を2°C未満に抑えるという国際的な目標が合意された。これをうけ企業は環境対策について長期ビジョンを打ち出し、実行することが必要になっている。
 こうした動きが活発化する中、当グループでは2014年に国内外の社会課題の中から、自社の業務と関連性が高く重点的に取り組むべき5つの課題を特定している。その後2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の17のゴールを整理し、社会課題解決の取り組みを推進してきた。これを踏まえて現状急務である環境対策に焦点を合わせ、策定したのが2019年5月に発表した環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』である。

 同宣言では長期的な視点でテーマの特定と目標の策定に着手した。当グループの事業活動によって生じる環境負荷の中でも特に社会的影響が大きい、「CO2排出量削減」「プラスチック対策」「食品ロス・食品リサイクル対策」「持続可能な調達」の4つの具体的な取り組みテーマを特定。2030年及び2050年の野心な数値目標を掲げた。この目標は国内約2万2000店の店舗ネットワークとサプライチェーン全体で推進し、グループの全従業員で一丸となって達成に向けて取り組む高い目標である。
 この環境宣言の目標を達成するには、イノベーションなくしては難しい。そこで4つのテーマごとにグループを横断した「環境イノベーションチーム」を立ち上げた。各チームリーダーには、グループ事業会社の役員クラス、その道のプロフッショナルな人材を配置。各チームが業界をリードすべく省エネ・再生可能エネルギーの活用、物流における環境負荷低減に向け、配送用EVトラックの試験導入、レジ袋削減や商品容器の改良、食品廃棄物の発生抑制、持続可能性が担保された食品原材料の調達に取り組んでいる。

 今回は、CO2排出量削減の取り組み事例を紹介したい。

 2019年9月、神奈川県内のセブン‐イレブン10店舗において、店舗運営にかかる電力を100%再生可能エネルギーで調達する実証実験を開始した。この取り組みを進める上では、自治体様との連携や先進企業様とともに新しい技術に取り組むことが不可欠である。前述の店舗運営にかかる電力を再エネ100%でまかなう実証実験は、神奈川県と締結した「SDGs推進に係る連携と協力に関する協定」を通じて実現した。実証を行う店舗では、発電効率を大幅に高めた太陽光パネルで発電した電力の一部を電気自動車のリユースバッテリーを活用したオリジナル蓄電池に貯めて夜間や災害時に使用することで、自家消費型の店舗運営を行う。発電分以外の電力調達については太陽光発電の固定買取制度(FIT)の期間が終了した卒FIT由来の電力の供給を受けることにより、実質再エネ比率100%での店舗運営を実現させた。新しい技術や仕組みを組み合わせたことにより実現したオープンイノベーションの事例である。

図2

セブン‐イレブン神奈川プロジェクト

 2020年7月、ショッピングセンター『アリオ市原』にて大規模な太陽光パネルを敷設し、店舗の使用電力の一部として稼働を開始した。『アリオ市原』全体の電気使用量の約25%を太陽光パネルによる発電で賄うことが可能となり、それに伴い使用電力におけるCO2排出量も約25%削減する。これは商業施設として国内最大級の発電規模の設備となる。



アリオ市原

 今後もセブン&アイグループにおける対応可能な店舗については太陽光パネルの設置など再生可能エネルギーの採用を進めていき、環境負荷低減の一助となる様々な取り組みにチャレンジしていく。
 これらの取り組みは一例であり、サステナブルな社会を築くためには、社会全体で取り組んでいく必要がある。我々が環境宣言を発表したことで未知の技術や仕組みを持つ企業や、店舗に足を運んでいただいているお客様に活動の趣旨をご理解いただき、取り組みが波及していくことを期待している。
 セブン&アイグループは、社是に掲げる「信頼と誠実」を大切にしてきた。今後も「信頼と誠実」の精神のもと、地域社会やお客様に寄り添い、なくてはならない企業として選んでいただけるよう、持続的に発展していきたいと考えている。そのためにも、ステークホルダーの皆様と共に、進化しながら、時代の変化に対応し、未来の世代に豊かな生活や地球環境を届けていくための挑戦を続けていきたい。



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