コラム一覧

  • 2013/07/05

    家庭用電力消費におけるプラグロードの増大

     壁にあるコンセントに繋ぐ電気機器のことを米国ではプラグロード(プラグ負荷)と呼んでいる。米国のエネルギー情報局によると、2005年から2015年の間に、米国の家庭用電力消費はプラグロードの増加によって20%増えるだろうと予測されている。1978年には、プラグロードが家庭用電力消費に占める比率は17%だったが、2005年にはこれが31%とほぼ2倍に増大したのだった。 続きを読む

  • 2013/05/31

    日本の沿岸海底に大容量高圧直流送電線を

     日本の電力供給網の周波数が東西でそれぞれ50ヘルツ、60ヘルツと異なり、系統網がいわば分断されているのは、歴史的に生まれた宿痾のようなものだ。その二つの周波数領域を現在120万キロワットの周波数変換設備(交・直・交変換)によって相互融通ができるようにはなっている。しかし、この融通規模は、東西の発電設備規模からみると極めて小さい。 続きを読む

  • 2013/05/23

    断熱の常識を超えた省エネ塗料“ガイナ”とは
    環境技術事例&インタビュー

     これから梅雨を迎え、梅雨を過ぎるとぐっと気温が上がって暑くなります。天候や気温に関係なく、できれば室内で一年中快適に過ごせれば心も体も軽くなりそうですね。そんな思いを実現させてくれるすごい塗料があると聞きつけました。外装に塗っただけで、夏の暑さや冬の寒さ、騒音、臭いなどのストレスを軽減し、快適な住環境を実現してくれ、一度塗れば10年経っても効果が持続するというのです。その名は、“ガイナ“。開発製造を行う日進産業(東京・板橋区蓮根)にさっそく伺いました。 続きを読む

  • 2013/05/14

    自然エネルギーの出力変動を抑制する蓄電設備

     自然エネルギーからの発電には、水力、潮力やバイオマス発電にように、発電出力が安定しているものもあるが、いま世界的に急速な普及をしている風力発電と太陽光発電は、気候・天候の変化によって発電出力が大きく変動するために、それが接続されている送電系統の安定性を大なり小なり阻害する。その影響が大きすぎると送電が円滑に機能せず停電の可能性も出てくる。
     特に風力発電については、電気の需要が落ちる夜間に風が吹いて大量の発電をすることは当然予想できるところだ。 続きを読む

  • 2013/04/18

    まだない未来?
    ~ジュネーブ・モーターショーから垣間見えたもの~

     来る4月21日から、国際見本市として格上げされている上海モーターショーが開催されるが、それに先立ち、3月7日から筆者の滞在するジュネーブにて開催された100年以上の歴史を誇るモーターショー注1)を振り返りつつ雑感を述べたい。

     3月8日付日経BPネット注2)では「高性能車よりエコカー?販売不振が続く欧州で自動車ショー開幕」との見出しでジュネーブ・モーターショーを紹介している。しかし、実際に自分自身も現場へ数回足を運び(自動車に関しては素人で一般人的な感覚で)率直に言えば違和感のある見出しと感じた。(全体の様子は写真1)。 続きを読む

  • 2013/04/05

    マイクログリッドの普及

     米国で再生可能エネルギーの導入やエネルギー効率の向上に熱心な州としてカリフォルニア州が日本では紹介されることが多い。ところが、ニューヨーク州もこれに劣らず積極的なエネルギー政策を策定して目標達成に取り組んでいる。同州のスマートグリッド・コンソーシアムが出した2013年白書にも記載されているが、ニューヨーク州のエネルギー政策目標として、2015年までにクリーンな再生可能エネルギーからの電力比率を30%にする、エネルギー消費を15%削減する、二酸化炭素排出量を10%落とす、ことが掲げられている。 続きを読む

  • 2013/03/05

    排水環境の負荷を減らし、そのままでは廃棄物になるものをバイオマス発電燃料に変える“エコリカバ―II”
    環境技術事例&インタビュー

     廃水を浄化し、再生可能エネルギー燃料にもなる優れモノがあると聞きつけました。「エコリカバ―II」は、アミノ酸など天然成分の食品添加物や植物性界面活性剤からなる微生物活性剤を含む回収材で、グリーストラップ(阻集器)で、その能力をフルに発揮するそうです。廃水の油脂やたんぱく質、有機物を分解して水質浄化を促進し、さらに 続きを読む

  • 2013/03/04

    コロラド州ボウルダ-市が市営電力事業を構想

     米国コロラド州は、環境指向の強い州として知られている。米国では2013年1月の資料によると、29州とワシントンDCがRPS(総発電電力の内再生可能エネルギーからの電力が占める比率)を設定しているが、コロラド州は、RPSを2020年までに30%にするという目標の達成を州内の電力供給事業に課している。これはカリフォルニアの2020年までに33%達成に次ぐものである。 続きを読む

  • 2013/02/06

    COP18 関西経済連合会COP初参加

     COP18が終わって2ヶ月近くが過ぎようとしているが、関西経済連合会(関経連)は今回NGOとして認定を取得し、COP18(ドーハ)に初参加したので、以下に紹介する。経済団体としては経団連が継続して参加しているが、それ以外では関経連がそれに次ぐ参加となる。初回でもあり関経連としては3名の参加で、私もその一員として参加した。 続きを読む

  • 2013/01/31

    エネルギー消費の効率化

     3・11以降、日本の電力供給の不安定さは一向に改善されていない。現時点では原発再稼働の数や時期は見通せず、断言はできないが少なくともここ2~3年はこの不安定さが続き、突然の広域停電、あるいは、計画停電が否定できない状況にある。これに対応するために、事業所や家庭に緊急的な節電が要請され、これまで何とか危機を乗り切ってきた。 続きを読む

  • 2013/01/25

    COP18の概要~産業界の視点(第3回)

    (第2回目は、「COP18の概要~産業界の視点(第2回)」をご覧ください)

     これまで見てきたように、対立の構図が激化してなかなか進まない全体交渉に対して、ビジネスの世界では、日々の事業活動を通じて、省エネ技術の世界的普及や激甚災害への適応や対処など、現実のビジネス活動を通じて温暖化対策が進められている。 続きを読む

  • 2013/01/23

    COP18の概要~産業界の視点(第2回)

    (第1回目は、「COP18の概要~産業界の視点(第1回)」をご覧ください)

    「宗教」になっている京都議定書

     国民の税金を使った膨大な資金協力の実績を示した日本が「化石賞」で批判される一方で、京都議定書第二約束期間への参加に逡巡していた豪州が、最終的に参加を決めたことは、途上国やNGOから賞賛と喝采を持って受け止められていた。 続きを読む

  • 2013/01/21

    COP18の概要~産業界の視点(第1回)

    1.COP交渉の概要

     昨年もドーハで開催された国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の締約国会議(COP)に参加してきた。筆者にとってはバリのCOP13以来6回目のCOPである。一昨年以来、経団連の環境安全委員会国際環境戦略WG座長の立場で参加しており、交渉の経緯をフォローさせていただくと同時に、各国政府交渉団や産業界、NGO関係者などと対話を通じて感じたCOP18の概要について報告させていただきたい。 続きを読む

  • 2012/10/12

    原発再稼働の現場(大飯原発を例にして)

    (共著:国際環境経済研究所主席研究員 竹内純子)

     原子力発電所の再稼働問題は、依然として五里霧中状態にある。新しく設立された原子力規制委員会や原子力規制庁も発足したばかりであり、再稼働に向けてどのようなプロセスでどのようなアジェンダを検討していくのかは、まだ明確ではない。 続きを読む

  • 2012/09/26

    電機と電気 - 経営と生活

     思わず「おいおい、経営問題とは違うだろう」と声に出していた。9月8日の朝日新聞3面の「節電、我慢から活用へ」という記事を読んだ時だ。記事では「電力会社が原発を再稼働させたいのは自らの経営問題にほかならない。再稼働しなければ、電気料金の値上げもさけられないだろう」とのコメントが紹介されていた。 続きを読む

  • 2012/08/20

    電力供給を支える現場力①
    —関西電力海南発電所の苦闘—

     先日、和歌山県海南市にある関西電力海南発電所を見学させていただいた。原発再稼働がままならない中で、火力発電所の重要性が高まっている。しかし、一旦長期計画停止運用とした火力発電ユニットは、設備の劣化が激しいため、再度戦列に復帰させることは非常に難しい。
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  • 2012/06/26

    「この国のかたち」を見据えた エネルギー・環境の長期ビジョンの構築を

     今夏、政府のエネルギー・環境会議が2030年に向けたエネルギーミックスと地球温暖化対策について、中央環境審議会や資源エネルギー調査会等の検討を踏まえ、選択肢を提示することになっている。原発、風力・太陽光等の再生エネルギー、石炭・天然ガス等の火力発電のエネルギーミックスのあり方、地球温暖化防止に向けたCO2削減策について、いくつかの選択案が示される。 続きを読む

  • 2012/06/20

    Diamond Jubilee、宴の後

     6月5日に英国エリザベス女王即位60周年記念行事がクライマックスを迎え、私も欧州に滞在している一人としてBBCやCNNにかじりつきユニオンジャック未だ健在という興奮と女王陛下の荘厳な存在感を味わった。

     その興奮も覚めやらぬ6月7日、私は英国・スイス商工会議所が主催するビジネスワーキングランチに参加していた。その日のテーマは、“After Fukushima”。 続きを読む

  • 2012/01/26

    北京市、大気の“軽微汚染”からの脱却目指す

     昨年12月、「北京の大気汚染レベルは「軽微汚染か」?」という表題で、北京市の大気汚染に関する米大使館と市当局の論争について報告した。 続きを読む

  • 2011/12/20

    北京の大気汚染レベルは「軽微汚染」か?

     北京の米国大使館は、大気中の粒径2.5μm以下の浮遊粒子状物質濃度(PM2.5)とオゾンを測定し、北京の大気汚染状況を1時間ごとにツイッターで公表している( http://twitter.com/beijingair )。 続きを読む