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低炭素社会実行計画(一般社団法人 日本ガス協会)


The Japan Gas Association


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1. これまでの取り組み「環境自主行動計画」

 国内209事業者の総延長約25万Kmの導管で、豊かで快適な暮らしを実現し、広範な産業を支える都市ガス。都市ガスの主な原料である天然ガスは、化石燃料の中でもカロリーあたりのCO2やNOXの排出量が最も低い等の環境調和性が高く評価され、ボイラ・工業炉等の産業用の需要が急速に拡大すると共に、利便性の高い省エネルギー機器の開発により、地域冷暖房やコージェネレーション(コージェネ)など新たな用途も開拓してきました。その製造量は2012年に約379億m3と、この20年で2.3倍以上に増加しています。
 そのような需要拡大の中、都市ガス業界はガス製造・供給工程でのCO2削減に取り組んでまいりました。1969年の液化天然ガス(LNG)導入以来、約40年の歳月と、延べ1兆円以上の資金を投入し、都市ガスの原料を、石炭ガス・石油ガスから天然ガスへ転換しました。それに伴い都市ガス製造効率注1)がほぼ100%まで高まるとともに、さらにLNGの冷熱利用設備やコージェネ・高効率ポンプの省エネ機器の導入など、地道な取り組みも積み重ねてきました。
 青の折れ線はCO2排出量を、赤は原単位を、緑は都市ガス製造量を示しています。このように製造量の増加にかかわらず、08年度から12年度までの5年間平均でCO2排出量を90年度の3分の1以下、排出原単位ではほぼ10分の1にと大幅に削減し、「環境自主行動計画」の業界目標を達成することができました。

図1 都市ガス製造・供給工程のCO2削減実績

注1)製造効率の定義

2. 2020年に向けた取り組み「低炭素社会実行計画」

①製造・供給工程での取り組み
 環境自主行動計画に引き続き、「低炭素社会実行計画」を2013年3月31日に発表しました。今回は都市ガス製造に関連するCO2排出量をより適正に把握するため、これまで算定の範囲外だった関連会社保有の製造工場やLNG出荷工程等を含め、20年度時点のCO2排出原単位目標を9.9g―CO2/m3(電力のCO2排出係数0.33kg- CO2/kWh)としました。ただ、電力の排出係数は先が見通せないことから、電力排出係数によらないエネルギー原単位目標0.26MJ/m3もその裏づけとして併記しています。
 製造工程の概略は図の通りです。輸入されたLNGはタンクに受け入れた後、海水の熱で気化させ、LPGで熱量を調整後、付臭して、都市ガスとして送出されます。主要な電力負荷は黄色で、熱負荷はピンク色で示しています。これらの削減のため、主に①LNGの冷熱利用、②コージェネの導入、③設備の高効率化、④運転の効率化の4つの対策に取り組んできました。
 今後は天然ガスの需要が拡大する一方で、遠隔地まで届けるために送出圧力の昇圧用の電力がさらに必要となるなど原単位が悪化することが想定されるため、4つの対策を最大限に計画に織り込んで目標達成に努めていきます。

図2 製造プロセスにおけるCO2削減の取り組み

②消費段階での取り組み
 都市ガス製造・供給工程のCO2排出規模は約35万t―CO2ですが、消費段階、つまりお客さま先では約1億t―CO2と、なんと2~3桁も違ってきます。製造・供給工程での対策だけではさらなる改善余地が限られている一方で、今後は消費段階でのCO2削減をよりいっそう進めていく必要があります。
 具体的には、産業用熱需要の天然ガス化のさらなる促進や、熱と電気を同時に省エネ化できるコージェネや燃料電池、高効率家庭用給湯器のエコジョーズやエコウィル、業務用でのガス空調や天然ガス自動車などの普及拡大によって、20年度には10年度に比べ最大約1,900万tのCO2削減が見込まれています。さらに、地域にある再生可能・未利用エネルギーを、天然ガス高度利用システムによって最大限に取り込むことによって低炭素化を加速させていきます。


図3 消費段階におけるCO2削減の取り組み

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