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GHGの真実-2

GHGで見た適正な途上国支援のあり方とは?


新日鐵住金株式会社 環境部 地球環境対策室 主幹


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5.途上国の適正な支援のあり方

 GHG排出内訳を整理することにより先進国、途上国(中・印とその他途上国)のそれぞれの排出特性に応じたGHG削減施策が必要であることがわかった。日本は、途上国において日本の優れた省エネ技術移転を主としたエネルギー起源CO2対策を中心に途上国支援を行ってきた。これは、中・印等の新興工業国では非常に重要な対策であるが、はたして、中・印を除くその他途上国でも同様であろうか?今回の解析では、その他途上国では、森林や農業分野の対策が重要あることが判明した。日本は、省エネ技術のみならず、森林整備や焼畑に頼らない農業技術、メタン発電等のメタン排出を抑制できる家畜の糞尿の有効利用技術等に関して優れた技術を有する。その他途上国支援においては、これらの技術移転を積極的に行い、国際交渉の場でも、エネルギー起源CO2以外のGHG排出抑制貢献をアピールすべきである。

【Appendix】IEAデータベースにおけるGHG種類と排出源

 IEAのCO2 emissions from fuel combustionに記載されているエネルギー起源CO2以外のGHGデータは、EDGARのデータ(Emission database for Global Atmospheric Research)を引用している注3)
 EDGARでは、UNFCCCインベントリーデータと同じIPCC codeに基づいて排出源を区分し、それぞれのガスの推計排出量をそれぞれのガスの地球温暖化係数を乗じCO2換算したものを報告している。排出源が多岐にわたるため、IEAでは、主排出源とその他に分けて報告している。IEAの分類を表A-1に示す。例えば、CO2 Otherの場合、先進国(主に廃棄物燃焼)と途上国(主にLULUCF)では、排出源が全く異なることに注意する必要がある。

表A-1 IEAにおける分類とその内容

注3) http://edgar.jrc.ec.europa.eu/index.php

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