【日本商工会議所】「2050年カーボンニュートラル実現に向けたクリーンエネルギー戦略に対する意見」を公表


International Environment and Economy Institute

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 日本商工会議所は5月12日、「2050年カーボンニュートラル実現に向けたクリーンエネルギー戦略に対する意見」を取りまとめました。本意見書は、現在政府方で策定が進められている「クリーンエネルギー戦略」に関し、当所の考えをとりまとめたものです。

 カーボンニュートラルへの挑戦はわが国にとって大きな試練であり、エネルギーの安全保障と量・価格両面からの安定供給を図りつつ、取組みを加速することで、経済の長期停滞からの脱出と新たな成長のエンジンとしていくことが必要と考えます。

 ウクライナ危機によりエネルギー価格の高騰が続く可能性もあり、調達の多重化・分散化とともに、LNG上流開発の推進が必要です。また、原子力発電については、次の冬も電力需給のひっ迫が予想されるなか、早期再稼働と設備利用率向上を求めています。また、原子力の位置づけを明確にし、関連産業・技術の発展と人材育成を進めることが必要です。

 また、カーボンニュートラル関連技術について、わが国企業による技術開発、量産化、海外展開も含めた実装・普及の推進を求めています。政府が設置した「グリーンイノベーション基金」は、2兆円のうち既に1兆6千億円の拠出が決定するなど、資金面での支援は全く不足しており、欧米に劣後しない規模への拡充を求めています。

 地域社会と中小企業の取組み支援については、脱炭素への取組みを通じて地域活性化を実現しようと、地域自らが「賢く」考え、「優しく」変えていく動きが始まっていることから、こうした取組みが全国に広がるよう、情報交換・知見を共有する仕掛けづくりに期待しています。さらに、省エネ・省CO2のために中小企業にとって必要な「知る」「測る」「減らす」の取組みに対する支援を要望しています。

 詳細は、以下のホームページを参照。

「2050年カーボンニュートラル実現に向けたクリーンエネルギー戦略に対する意見」を公表
https://www.jcci.or.jp/sme/2022/0512140000.html