お家でできる冬の節電術


消費生活アドバイザー

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 この冬は近年の火力発電の休廃止が相次いでいること等により、電力不足が懸念されており、また、光熱費の値上げも続いています。冬季は他の季節と比べると、使うエネルギー量も多いため、節電の意識をより一層高めることが大切です。早めに対策をして、節電しながらも快適に過ごしましょう。


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Evgen_Prozhyrko/© iStock

家電製品の見直し

 古い電化製品を省エネルギー性能が高い家電製品へと買い替えをすることで、節電になります。在宅時間が増えがちな冬季は、省エネルギー性能が高い家電に買い替えることで、使いながらも省エネになります。家庭の消費電力の約4割は、冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコンが占めています。この4機器から古い家電製品、使用する時間が長いもの、予算などを考えながら買い替えていくとよいでしょう。
 東京都では、「東京ゼロエミポイント」を実施しており、省エネルギー性能が高いエアコン、冷蔵庫、給湯器に買い替えた都民へポイントを付与しています。例えば、エアコンは、最新の省エネ基準に基づく統一省エネラベル4つ星以上を満たし、冷房能力又は定格内容積が3.6kW以上なら15,000ポイント(LED割引券1,000円分+商品券14,000円分)。冷蔵庫は最新の省エネ基準に基づく省エネ基準達成率100%以上を満たし、501ℓ以上で21,000ポイント(LED割引券1,000円+商品券20,000円)などです。エアコン、冷蔵庫は規格によって付与されるポイントが異なります。2019年10月1日以降の購入が対象で、申請期限は2022年3月31日までです。このような制度も活用したいですね。

詳しくはこちら:https://www.zero-emi-points.jp/

保温機能を見直す

 寒い時期は保温が便利ですが、保温時間が長くなるとそれだけかかる電力も増えます。炊飯器の保温は、1時間あたり約0.5円の電気代がかかります。4時間保温すると約2円と、保温時間が伸びるごとに電気代もかかります。残ったご飯を4時間以上保温するなら、小分けにして冷蔵・冷凍をして、食べる都度電子レンジで温め直した方が節電になります。他にも電気ポットの保温機能があり、使っていない時間保温のままではムダです。お湯は必要な量をその都度沸かすか、ポットを節電モードにしましょう。そして暖房便座は貼るタイプの便座シートを利用して、便座の暖房を切る方法もあります。ウォーターサーバーも保温機能があるものは、省エネモードが使えるものを選んだり、あまり使わないようであれば機能をオフにすることも検討しましょう。

ウォームシェアをする

 ウォームシェアとは、一人ひとりが暖房を使うのではなく、家族で一つの部屋に集まったり、暖房を止めて街にでかけたり、みんなで暖かいところに集まることでエネルギーの節約につながるというものです。現在は感染症のリスクがあるため、街でのウォームシェアは難しいものがありますが、家庭でのウォームシェアは可能です。リビングで暖房、照明、テレビをシェアすることで、各々の部屋で過ごすよりも大きな節電効果が期待できます。省エネ性能が高い家電の買い替えも、リビングなど人が集まる場所からするとより効果的です。

ウォームビズ

 肌寒いと感じたら暖房器具の設定温度を上げるのではなく、1枚多く重ね着をすることで、体感温度を上げることができます。

フリースやカーディガンを羽織る…+2.2℃
靴下を履く…+0.6℃
スリッパを履く…+0.6℃
ひざ掛けを使う…+2.5℃

 他にも、レッグウォーマーで足首を、スカーフで首元を温めるとさらに体感温度を上げることができます。他にも割烹着は調理もしやすく、暖かいので家事をするときにおすすめです。

 これら以外にも、暖房使用時は厚手のカーテンを閉める。加湿器を使って湿度を上げる。使っていない照明やテレビはこまめに消すなど基本的な節電アクションも忘れずにしましょう。
 一人ひとりの節電アクションの意識を高く持って、この冬を上手に乗り切りましょう。