食材使い切り食べきりができていますか?

無理をしない食費節約術


消費生活アドバイザー

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 食費節約には「自炊」ですが、一言で自炊と言っても、買い物から食べきるまでの一連の流れがあります。5つのチェック項目で、チェックが多いほど食費のやりくり上級者と言えますので、現状のレベルチェックをしてみましょう。

食費の予算の中でやりくりができている
買うものはできるだけ加工がされていない野菜や肉であるか
買ってきた食材は適切に小分け冷凍など適切に保存されているか
どの食材から使うべきか、消費期限や賞味期限などの管理ができているか
残ったおかずや食材を無駄なく使い切れているか。食べきれているか

 当然ですが、食べ盛りの家族がいたり、家族の人数が増えるほど自炊をメインにすることで、食費を抑えることができます。家族の人数が多いとまとめて作ったほうが外食やお惣菜、冷凍食品を使うよりも、食費は安くなるものです。
 私自身5人家族で育ち、食事作りの手伝いをしていたため、上京して30年近く経った今でも、大量におかずを作ってしまうことがあり、一度身に付いたものはなかなか変えられないものだと感じます。
 高齢者世帯の場合にも似たようなことが言えるのではないでしょうか。以前は子どもと同居していたり、三世帯同居など大所帯であったが、現在は老夫婦二人のみで生活しており、食べる量が減っても、そのときの習慣が残っていて、ついつい大量に作ってしまい、食べきれずにおかずを余らせがち。
 また、子どもや孫がいつでも遊びに来てもいいように、食材やおかしなどを買い置きしている。
 そして常に冷蔵室には食べ残した大量のおかずや、いつ冷凍したのかわからない冷凍焼けをした食材などがぎっしり詰まっていませんか。
 さらにキッチンには頂き物の調味料や乾麺、缶詰といった日持ちがするものが大量にストックされていて、増えることはあってもなかなか消費しきれていない。
 心当たりが多いほど注意が必要です。
 まずは家にあるものをチェックして、できるだけストックしている食材を減らしていく作業をしましょう。冷蔵庫の掃除をして、傷んでいるものは処分をして、食べられるもので賞味期限や消費期限が近いものから食べきります。
 しかし、食べきれずに捨ててしまうことに抵抗を感じる方も多いと思います。確かに食べきれずに廃棄するとフードロスとなり、お金にも環境にも損失となります。それなら、お惣菜やミールキット、インスタント食品を使うと、食材のムダが減ることもあります。
 例えば、ひじき煮を作るのであれば、乾燥ひじき、にんじん、こんにゃく、油揚げといった材料を揃えることから始まります。そして乾燥ひじきを水で戻してから、食材を切って、炒めてから煮込むといった時間と手間がかかってしまいます。そして大量にできたひじき煮を食べ続けることになります。それなら1パック200円のお惣菜を買った方が割安でしょう。

 味噌汁は傷みやすいため、鍋で大量に作るよりも、1食分ずつパックされたインスタント味噌汁を利用すれば、飲みたいときにお湯を注ぐだけです。味噌とだしの素、乾燥わかめなどで「味噌玉」を作れば、自家製インスタント味噌汁も作れます。

 またミールキットは、作りたい献立の材料がパックになっており、フライパンなどで加熱し、付属のタレで味付けするだけで、一品が作れます。10~20分程度で作ることができ、メニューも豊富なため、利用者が増えています。種類も豊富で、塩分や糖質を抑えた健康に配慮されたものもあります。

 家にある食材を組み合わせながら献立を考えることは「脳トレ」にもなりますが、自分一人だけのために食事を作るのが面倒だと感じてしまい、いつも同じような献立になるのであれば、お惣菜やミールキット、インスタント食品など手軽に無駄なく食べきれるものを活用して、食べることを楽しみながら栄養バランスも保ちましょう。