電力自由化どうする?どう選ぶ?【実践編】
「我が家にぴったりの電力会社は?」3回目
丸山 晴美
消費生活アドバイザー
いつまで続く?この電力自由化のお話しですが、優柔不断な私、いえいえ、石橋を叩いて渡る性格の私ですから、慎重に選びたい私が情報を集めて行く中で、読者の方により有益な情報を提供できると考えております。
先日もセミナーでアンケートを取ったところ、実際に電力会社を変えた!方は80名中1人しかおらず、まだまだ様子見といった感じですが、中には「変えない」と回答された方も何名かいらっしゃいました。たしかに「変えない」という選択もありですが、私としては、電力自由化に対しての情報は常にアップデートしておいた方が良いと考えています。
その理由は、しばらくは現状のプランのままでも良いかも知れませんが、将来的に現状の料金プランが廃止される可能性もあり、その際に情報があった人とそうでなかった人では、選択が変わるのではないかと思うからです。
電気は生活には欠かせないものですから、関心をもって情報を集めることにより賢い消費者に近づけるのではないかと思います。
そこで今回は、契約時に注意することなどをまとめてみました。
<ポイント1>
約款を読みこなそう
約款とは、契約書などの裏に小さな字でかかれた文章ですが、これがとても大切です。その理由は、契約に対して細かい取り決めが書いてあり、最後には日付けとサインの記入欄があり、これをしっかり読んで理解した上で契約します。つまり、これを読み飛ばしてしまうと、「そんなはずでは…」となってしまうこともあるのです。
細かい字でしかも見づらい文字色だとしても、頑張って読んで理解しない限りは「決してサインをしてはいけません」。これは契約の基本中の常識です。
とは言うもののやっぱり約款は読みにくい…そこで、最低限抑えるべき点を見ておきましょう。
□支払い期限と延滞利息、使用の制限などの項目
お金のことは大切です。期日の確認と、引き落とし口座に入金することを忘れずにしましょう。このマイナス金利時代に延滞利息金を支払うなんてこれほどもったいないことはありませんから。
以下は、とある事業者の延滞利息金についての一文ですが、なんと、延滞利息が年14.5%!これはリボ払いの手数料とほぼ同じですので、延滞には注意をしなくてはいけませんね。
そしてまた、スマートメーターの優れている点のひとつとして、遠隔操作が可能になることがあげられます。これは検針だけではなく、遠隔から電気を接続・切断もできることを意味しています。支払い期限を過ぎてもなお、支払いが無い場合は切断となります。
これは、ある企業の約款を抜粋していますが、ここでは、支払い期日をさらに20日経過してもなお支払われない場合は、解約ということになります。それはつまり切断を意味するのです。
□電気料金以外にかかる料金
かかるお金は電気料金だけではありません。ペーパーレスの時代ですから、紙を発行すると手数料が必要となるのは、どの業界でも同じようです。
こちらは、請求書等を発行した場合にかかる手数料です。ただし、これらが必要でない場合はかかりません。これからは、パソコンやスマートフォンなどのWEBで料金の管理をすることになりますので、日を決めてチェックするようにしましょう。
□解約にかかる手数料など
こちらは解約の関する手数料です。
並んでいると、わかりにくいですが、つまり1年縛りか2年縛りかの話ですね。1年縛りの契約で、解約すると3,000円、2年縛りの契約で解約すると5,000円がかかるということですね。
更に細かく見て行けば、いろいろとありそうですが約款はこのあたりをチェックしておくと、後々そんなはずでは…とはなりにくいでしょう。
次回は、細かい契約条件についても考えてみたいと思います。