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先進エネルギー自治体(3)

静岡県浜松市 太陽光日本一の街がめざす“日本版シュタットベルケ”


国際環境経済研究所理事、東京大学客員准教授


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“日本版シュタットベルケ“を目指す

 浜松市が目指している将来像は、日本版“シュタットベルケ”です。シュタットベルケとは、ドイツの地域における電力やガス、熱などの小売・供給事業などを行う自治体出資による地域密着型インフラサービス会社のことで、ドイツ国内には900社ほどあると言われています。

 浜松市は、平成32年度(2020年度)頃までに、スマートコミュニティの実証が、市内の街区や工業団地で進むことを想定しており、さらに2030年以降の長期ビジョンとして、スマートコミュニティを広域化させる姿を描いています。市自らが地域エネルギー供給を行う事業体の核となり、広域のスマートコミュニティの展開により、レジリエント都市を形成していくわけです。

 そうした将来ビジョンのもと、協議会では現在、次の3つのスマートシティ関連プロジェクトの事業化の可能性を調査しています。①浜松市新設工場団地開発計画にあわせた再生可能エネルギー面的利用、熱電併給事業(図4)、②浜名湖かんざんじ温泉地区エネルギー地産地消事業、③浜松市中央卸売市場におけるエネルギーの面的利用事業です。それぞれのプロジェクトの概要は次の通りです。

浜松市新設工場団地開発計画にあわせた再生可能エネルギー面的利用、熱電併給事業」は中部ガスとの共同事業で、新設工業団地に再生可能エネルギーとガスコージェネレーションの「熱電併給システム」を導入し、熱と電気のネットワーク化によりITによるエネルギーマネジメントを行う。自営線により強靱で安定、安価な熱電併給を行うことにより、省エネ効果は20%以上が期待される。
「浜松湖かんざんじ温泉地区エネルギー地産地消事業」は、木質バイオマス熱電併給システムを通じ、温泉街へ最適な電気と熱を供給する計画。地域のバイオマス資源を活かし、観光振興と地域活性化につなげていく。
「浜松市中央卸売市場におけるエネルギーの面的利用事業」は、市場全体に再生可能エネルギーやガスコージェネレーション等を導入し、エネルギーマネジメントにより緊急時の自立エネルギー源を確保する。

 これらのプロジェクトに挑戦していくことにより、エネルギーに対する不安のない強靱で低炭素な社会を目指し、浜松市が将来、地域の“総合エネルギー事業者”に進化していくことを期待しています。

浜松市新設工場団地開発計画にあわせた再生可能エネルギー面的利用、熱電併給事業 出典:中部ガス
浜松市新設工場団地開発計画にあわせた再生可能エネルギー面的利用、熱電併給事業 出典:中部ガス
浜松市新設工場団地開発計画にあわせた再生可能エネルギー面的利用、熱電併給事業 出典:中部ガス

浜松市新設工場団地開発計画にあわせた再生可能エネルギー面的利用、熱電併給事業 出典:中部ガス



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