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「虹の松原」の再生・保全活動


国際環境経済研究所理事、東京大学客員准教授


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 虹の松原再生・保全活動への参加方式は、2種類設けました。指定された場所と日時に活動する「イベント方式」と、一定区間を受け持ち活動日時は自由に決めることができる「アダプト方式」があります。アダプト方式の登録者は183団体、6271名(平成27年2月現在)で、年に4回行うイベント方式では、毎回約160名の参加者が集まり、松葉かきや草抜きなどをしています。約1時間の作業でも松葉の山がいくつもでき、白い砂地が見えるようになります。

 「人が入らなくなってから、虹の松原に変化が訪れ、荒れるようになりました。人々の無関心が何よりの敵です。虹の松原は国有林ですので、皆の宝物。人々に松原に関心を持ってもらい、来てもらい、一緒に松原を楽しんでもらうことが再生保全活動の第一歩だと思っています。これだけ広大な松原を管理していくためには、行政だけではなく、地域住民の力が不可欠です」

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 再生・保全活動で直面している課題は何ですか?

 「アダプト方式で管理しているところは、虹の松原全体の約2割にしか至っていません。人手が足りないということが大きな課題です。また、集めた枝や松葉の利用法を検討しています。虹の松原では、松葉だけで年間に約1000トン落葉します。この松葉を市内のタバコ農家が苗床として利用してくれていますが、落葉した膨大な量の松葉や落枝をすべて利用することはできていません。いろいろな方の知恵をいただきながら、持続可能な利用方法を見つけたいと思っています」(藤田和歌子さん)

 その他、虹の松原での清掃作業に障害者の雇用の機会がつくれないかなど、地元の人たちと話しているそうです。虹の松原を訪ねたのは、今回わたしも初めてのことでした。鏡山展望台から見る虹の松原は壮大で、その美しい姿に感動しましたが、実際に松林の中を歩くと、松原が直面している変化を目の当たりにしました。300年の歴史の中で、人の手によりつくられてきた虹の松原、これらの松の息吹を絶やしてはいけないという思いを強くしました。

動画で「虹の松原」の全景が見られます。

連絡先)NPO法人・唐津環境防災推進機構KANNE~かんね~
〒847-0013 佐賀県唐津市南城内2番6号
TEL:0955-80-7060



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