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“脱石油政策”から脱却を

資源枯渇リスクは低下、緊急時対策からも必要に


Petroleum Association of Japan


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エネルギーの途切れない社会の実現には石油が不可欠

 電力不足が懸念されるなか、電気は照明などの代替のきかない用途で優先使用し、暖房や給湯については、緊急時対応力の強い石油の利用を促進するために、石連では新たな取り組みを開始した。例えば、災害対応型の高効率石油給湯機の普及や、学校・公民館など避難所になりうる公的施設での石油利用、さらに石油を燃料とする自家発電システムの普及と平時利用などである。

 輸送部門では、電気自動車や天然ガス自動車に使用される電気やガスには、輸送用燃料としての課税がされていない。道路維持などの社会的費用の公平な負担という観点などから、課税の公平性を確保すべきではないだろうか。ちなみに、原発の再稼働が見込めず、今後、電源が火力中心になると考えると、最新のガソリン車のCO2排出量は電気自動車と遜色ない。

 また、競争を行う際の平等を確保する観点から、天然ガスのみを優遇する政策は見直しが必要である。緊急時対応の面でも、今回の震災では、電力や都市ガスが途絶するなかで、エネルギー途絶が人命に直結する病院なども、石油供給で何とか非常時を乗り切った事実が忘れられている。

 石連は自らの取り組みを進める一方で、運輸、民生、産業の各部門で、消費者が少なくとも同じ土俵でエネルギーを選択できるように、公平化を要望している。

 一方、電力供給という面でも、石油火力は緊急時対応力や供給弾力性に優れるという特性がある。そこで、石油火力を系統電源の安定供給の「最後の砦」と位置づけ、平時から安定的な稼働をお願いしたい。猛暑や厳冬、渇水対策、他電源のバックアップや再生可能エネルギーの出力安定化、緊急時の供給などの対応も含め、石油火力を発電電力量の15%程度の活用があれば、必要なサプライチェーンは維持できるものと見ている。

 火力発電所の新増設による国民負担の増加を避ける観点からも、既存の石油火力の安定的な稼働は有効である。現状の石油火力は稼働率が低く、既存の桟橋・タンクの有効活用の観点から老朽化した石油火力のリプレースを進めていただきたい。経済性やCO2削減の観点だけでなく、エネルギー安全保障の面も含めて、総合的な検討が望まれる。

 全国のガソリンスタンドは毎年1500軒ずつ閉鎖され、ピーク時の6万軒から今では3万8000軒まで減少し、地方ではガソリンスタンドのない地域が出てきている。寒冷地における灯油の配送も懸念される。そのような社会にしないように、エネルギーが途切れない社会を維持するためにも、脱石油政策を転換し、石油の効率的利用を進め、基幹エネルギーとして位置付けることが必要である。

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