日本では何かと理想化されがちな欧州のエネルギー環境政策。しかし色々な制約条件の中で理想と現実の相克に悩んでいることは洋の東西を問いません。昨年まで国連気候変動交渉の首席交渉官の1人を務め、現在、ジェトロロンドン事務所長として欧州情勢を見る有馬純氏が現地から発信します。

有馬 純(ありま じゅん)
1982年通商産業省(現経済産業省)入省。入省時を含め、資源エネルギー庁国際資源課(現国際課)に4回勤務(新入生、補佐、企画官、課長)。1996年から3年間OECD日本政府代表部参事官、2002年から4年間、IEA(国際エネルギー機関)国別審査課長。2008-2011年、大臣官房審議官地球環境問題担当を務める。気候変動枠組み条約締約国会議にはこれまで8回参加。2011年4月より日本貿易振興機構(ジェトロ)ロンドン事務所長兼経産省地球環境問題特別調査員。