誤解だらけのエネルギー・環境問題
-
2017/06/23
カーボンバジェットあと1,000Gtは本当か
── ハイブリッドアプローチを採るパリ協定を維持する観点から考える(「環境管理」からの転載:2017年6月号)
パリ協定が採択された瞬間、歓喜の渦に包まれたCOP21会場にあって、筆者はどうしてもそれほどに楽観的にはなれなかった。 続きを読む
-
2017/06/12
福島第一原発訪問記(5)
原発構内を回る(2)/廃炉のロードマップとコスト筆者らを乗せたバスはゆっくりと約1時間かけて構内を回った。線量のモニタリングは構内86か所で行われていて、車窓からでもその数値を見ることができる。 続きを読む
-
2017/06/08
福島第一原発訪問記(4)
原発構内を回る(1)/水との闘い福島第一原発の現状
構内の状況をお伝えする前に、データで福島第一原発の現状を整理しておきたい。まず、1から4の各号機とも「冷温停止状態」注1) を保っていると評価されている。 続きを読む -
2017/06/06
福島第一原発訪問記(3)
旧エネルギー館から原発構内へ/避難指示解除・現場の労働環境なかなか現場にたどり着かない「訪問記」で大変恐縮である。3回目にしてやっとであるが、現場に向かおう。 続きを読む
-
2017/06/01
福島第一原発訪問記(2)
いわきから旧エネルギー館へ/東京電力の福島での活動・原子力損害賠償制度福島第一原発までの道のり
上野からいわきまでJR常磐線の特急で約2時間。いわき駅周辺はいくつかのショッピングモールもあり、買い物客や学生が多い。 続きを読む
-
2017/05/30
福島第一原発訪問記(1)
福島第一原発事故の概要を整理する東日本大震災をきっかけとする福島第一原子力発電所の事故から6年が経過した。6年目の3月11日や年度末の避難指示解除など、福島に関する報道の量がここのところこれまでより多くなっていたように思う。 続きを読む
-
2017/05/18
再エネ賦課金の抑制は可能か?
── 改正FIT法と非化石価値市場の創設(「環境管理」からの転載:2017年5月号)
再生可能エネルギー賦課金の増大が止まらない。先日公表された平成29年度の賦課金も、前年度比約2割の上昇である。 続きを読む
-
2017/04/26
日本が学ぶべき「賢さ」を整理
書評:ケント・カルダー(著), 長谷川 和弘(訳)「シンガポール - スマートな都市、スマートな国家」(電気新聞からの転載:2017年4月21日付)
太平洋戦争の終戦から70余年。日本は今も平和を謳歌するが、北朝鮮のミサイル発射が日常的に行われ、米軍のシリア攻撃を受け中東情勢が不安定化している。 続きを読む
-
2017/04/18
経済成長とCO2排出量のデカップリングを考える
── 米国オバマ政権の「成果」を問う(「環境管理」からの転載:2017年4月号)
近年一部の先進国では、経済成長は維持しながらも、CO2排出量を削減する、いわゆる「デカップリング」を達成しているとする主張をしばしばみかける。 続きを読む
-
-
2017/03/17
続・気候変動を動かす金融・投資の動き
── TCFDの提言案を読む(「環境管理」からの転載:2017年3月号)
昨年の本誌8月号に寄稿した「気候変動を動かす金融・投資の動き」において、気候変動対策を進める重要な動きの一つとして、金融・投資のあり方の変化について述べた。 続きを読む
-
2017/03/15
2050年のエネルギーを考える思考実験
── 宮古島「すまエコプロジェクト」にみる電化の流れ(「環境管理」からの転載:2017年2月号)
2050年。今から33年後のわが国はどのような社会になっているのであろうか。どの程度のエネルギーを必要とし、それをどうやって賄っているのか。 続きを読む
-
2017/03/08
ピンチを糧に、時には楽しむ強さを
書評:田部井 淳子 著「それでもわたしは山に登る」(電気新聞からの転載:2017年2月24日付)
田部井淳子さんと最初に出会ったのは尾瀬サミットの時であったであろうか。尾瀬は群馬、福島、新潟の3県にまたがり、土地の多くは東京電力の私有である。 続きを読む
-
2017/03/02
経済の「嫌な予感」根源を丁寧に整理
書評:原 真人 著
日本「一発屋」論 バブル・成長信仰・アベノミクス(電気新聞からの転載:2016年12月16日付)
今月5日、安倍総理大臣の在任期間が1807日となり、中曽根元総理大臣を上回って戦後歴代4位となった。 続きを読む
-
2016/12/13
米国大統領選挙に揺れたCOP22を振り返る
(「環境管理」からの転載:2016年12月号)
米国大統領選挙の結果、事前の大方の予想を覆し、共和党トランプ候補が圧勝した。また、同時に行われた議会選挙の結果、共和党が上下両院ともに過半数を占めることとなった。 続きを読む
-
2016/11/25
資本の論理から気候変動読み解く
書評:マッケンジー・ファンク著
地球を「売り物」にする人たち―異常気象がもたらす不都合な「現実」(電気新聞からの転載:2016年10月21日付)
「気候変動で金持ちになろうと目論む人を訪ねて世界中へ」とある通り、本書は気候変動による影響、すなわち氷床の融解や干ばつ、洪水といった影響にしたたかに「適応」している事例を世界中からリポートしたものである。 続きを読む
-
2016/11/22
パリ協定発効を踏まえて考える日本の貢献
(「環境管理」からの転載:2016年11月号)
昨年のCOP21で採択されたパリ協定は、各国の批准手続きが順調に進み、COP22の開催を前に発効することが確定的となった。 続きを読む
-
2016/11/20
COP22参戦記(その2)
ー成果の乏しいCOP22と、COPの役割の変質ー11月18日(金)深夜、COP22は閉幕した。
会期前に「期待値のコントロールが必要」と言われるほど、具体的な議論の進展に乏しいだろうと考えられていたことは、前回の参戦記で述べた通りである。 続きを読む -
2016/11/18
【動画】国際環境経済研究所 長谷川主席研究員に聞く 「フューチャーアースの取り組みとCOP22の特色」
撮影:現地時間 2016年11月17日(木)持続可能な発展についての国際的な共同研究プラットフォームであるフューチャーアースに、日本から委員として参画し、COPにも長年関わっている長谷川主席研究員に、COP22におけるフューチャーアースの活動とCOP22の特徴を語っていただきました。 続きを読む
-
2016/11/18
COP22参戦記(その1)
米国大統領選の結果に揺れるCOP22会場今回のCOPの成果として期待されていたのは、パリ協定発効を祝い、温暖化対策推進に向けて高まりつつあるモメンタムを維持することであった。 続きを読む