買い物上手はエコ上手


消費生活アドバイザー

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 8月にも多くの食品などの値上げが発表されました。10月にも値上げを予定しているアイテムも多くあります。そしてこの値上がり傾向は、今後しばらく続くと考えられています。限られた予算の中でやりくりをするには、上手なお買い物も大切です。とは言え、ただ安い食材を買うだけではムダな出費になってしまう恐れも。今回は食品の上手なお買い物方法を紹介します。

値上時代は、米飯と節約食材をメインにして自炊をする

 あらゆる食材が値上げされている中で、小麦と食用油の値上げとそれらが加工された食品の値上げが顕著です。また外食も値上げ傾向のため、自給率がほぼ100%かつ価格が安定している米を中心とした自炊をすることでやりくりしやすくなります。
 米以外の食材は、節約お肉と言われている、鶏胸肉、豚こま肉、豚ひき肉、合挽き肉を使い、旬の野菜と価格が安定しているもやしやきのこ、玉子、大豆製品などを組み合わせることで限られた予算の中でもやりくりしやすくなります。

買い物の基本は、メモを持って優先順位が高いものから買う

 買い忘れを防ぐためにも、買うものはメモを取り、空腹時を避けて一人で買い物へ行くことで、買い忘れを防ぎ、袋を開けてすぐに食べられるし好品の購入を抑え、家族の横からカゴinも防ぐごとができます。そして、必要なものから買い、残った予算でし好品を買うことで、よりムダが少ない買い物をすることができます。

ムダな出費は会計前に防ぐ

 レジへ行く前にカゴの中身をもう一度チェックして、買い忘れがないかメモを見直して、冷蔵庫の在庫などを思い出しながら、ダブり買いはないかなどチェックしましょう。もちろん、買う予定がなかったものや、カゴに入れたし好品が本当に必要かどうか、袋菓子1袋分で野菜が1つ買えないか?など、ちょっと厳しめにチェックするとムダを減らすことができるでしょう。

ネットスーパーもおすすめ

 一人で空腹時を避けて買い物へ行くことが難しい場合は、ネットスーパーの利用もおすすめです。家にいながら冷蔵庫の在庫を見ながら注文することができ、指定時間帯に届けてくれるサービスです。米やトイレットペーパーなど重いものやかさばる商品を購入する際にも便利です。また休日の買い物は駐車場や、スーパーのレジも混雑しがちで、せっかく来たのだからと、あれこれと歩きまわり帰宅する頃にはクタクタになってしまい、小分けや作り置きどころか、その日の食事作りもしたくなくなってしまうことも。ネットスーパーならその時間と労力が軽減されるため、自宅で小分けや作り置きおかずを作る余裕も生まれるでしょう。

上級テクは食品ロスの温床?

 食費の上手なやりくりで、1週間まとめ買いをして小分け、調理をして1週間無駄なく食べきる方法がテクニックとして挙げられますが、この方法は上級者向けのテクニックとなり、誰しもが簡単にできる方法ではありません。その理由は、1週間で食べきることができる食材の量を買って、それらを組み合わせて作り置きやおかずを作り、1週間で冷蔵庫を空っぽにして、また1週間分の食材を買って…とやりくりします。また、残った食材でおかずを作るのは意外とスキルが必要なのです。
 適当に1週間分買ってみたものの、小分けや作り置きが面倒になってしまったり、急な外食や中食で自炊ができなかったなどの理由で、食材が無駄になってしまう可能性があります。無理に1週間のまとめ買いはせず、3日に1度程度のまとめ買いの方が調整しやすく、そこから慣れてきたら買い物へ4日に1度と期間を延ばすとよいでしょう。

一人暮らしかつ料理が得意じゃないなら毎日買いがおすすめ

 まとめ買いをしても使い切れる自信がないなら、毎日使い切れる分を買って食事を作ることで、買いすぎを防ぐことができます。その日使い切れるなら、見切り品やおつとめ品といった消費期限が短い食材を活用するのも手です。とは言え、今まで調理をしたことがない食材やし好品が安くなっていたとしても、そのような食材は避けるのが無難です。

半額はプラスにもマイナスにもなる

 値上が続くと、割引や半額、特売といったワードにビビッとくるでしょう。例えば半額になっている豚カツを買って、その日の晩御飯に玉子とじにしてかつ丼を作るなど、調理をすることで立派なおかずになるなら節約につながるでしょう。とは言え、スイーツや菓子パンなどのし好品や、帰宅後すぐに調理ができない食材はたとえ半額シールが貼られていたとしてもスルーしましょう。

悩んだときはレシピアプリをチェックしよう

 食材を見て、いろいろなレシピが思い浮かぶ人は上級者さんで、食費のやりくりもそう難しくはないはずです。しかし、なかなかレシピが思い浮かばないのであれば、レシピアプリを活用するとよいでしょう。例えばスーパーで見切り品があり、買おうか悩んだらレシピアプリで検索をして、食べたくなるようなレシピかつ自分でも作れそうなレシピが見つかったら買ってみてもいいですね。
 値上がり時は見切り品やおつとめ品などの食材も上手に取り入れることで、お店からの廃棄も減り一石二鳥です。また買い物の際は手前取りをすることで、お店が防げる廃棄もあるのでぜひ実践してみてください。