増税でますます注目されるエネエコライフ

続く値上げラッシュにも対応できる使い切り術(日用品・衣類編)


消費生活アドバイザー

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 以前は400枚200組5箱入りのティッシュボックスが、税込198円で売られていた頃のことが遠い昔のことのように感じる時があります。その後、198円を維持させるために内容量を減らしていましたが、内容量が減った状態でも198円のティッシュボックスが広告の品として登場することが、現在ではほとんどなくなってしまいました。トイレットペーパーもシングルと言えば1巻き60mだったのが、55mのものが登場するようになり、実質値上げがまた更に増えてきていると実感しています。表面的な値段だけではなく、中身もしっかりとチェックしないと、本当にお得かどうかが分からなくなりますね。今回は日用品などの値上げに対してどうやって対処していくかなどエコのエッセンスも少し加えながらご紹介していきたいと思います。
 トイレットペーパーはダブルよりもシングル!これは節約の定番ネタです。全国家庭用薄紙工業組合連合会の調査によれば、一回の用足しで使うトイレットペーパーの平均的な量は、シングルの場合、小が89センチ、大が177センチ。一方、ダブルの場合は、小が66センチ、大が146センチという結果に。シングルが60メートル、ダブルが30メートルで考えてみると、小で計算すると、シングルは67回、ダブルは45回で、シングルに軍配が上がります。トイレットペーパーはシングルでもダブルでも販売価格の差はほとんどありませんので、好みはありますが節約的にはシングルがおすすめです。
 ボックスティッシュは本当に便利ですね。特に日本のものは紙質が良いので、つい手が出てしまいます。ちょっと汚れたらすぐティッシュを探していませんか?でもそれはちょっともったいない行動です。汚れたテーブルは拭かずに、洗って何度でも使える台ふきんを使い、食事にはおしぼりを用意して手や口が汚れたらそれを使って拭きましょう。息子が通っている保育園では、ティッシュペーパーがあらかじめ半分に切ってあります。確かに子どもの鼻を拭く程度でしたら1枚も必要ありません。ティッシュを半分に切る方法は、ハサミや包丁などがあります。あらかじめ半分に切られたティッシュも売られてはいますが、やや高めになってしまうのが残念なところです。
 ラップは、用途に応じて使い分けをしましょう。ご飯の小分けは専用のパックにし、残ったおかずを冷蔵庫で保存するときはシャワーキャップタイプのカバーを利用すれば、洗って何度でも使えます。電子レンジを使った温め直しは、ラップではなく洗って繰り返し使える専用のフタを利用。どれも100円ショップなどで売られています。ちょっとしたことですが、習慣になればラップの消費量はかなり節約できるでしょう。
 キッチンペーパーはあると便利なアイテムですが、こちらも気付くとつい使い過ぎてしまいます。天ぷらやフライを揚げる時は、牛乳パック+キッチンペーパーにすると、お皿も汚れません。牛乳パックは切り開いてから、内側のパルプ面が出るように割いて、パルプ面の上にキッチンペーパーを敷きます。食後、食器に付いた汚れは、ゴムべらや古新聞、古くなった電話帳をちぎってふきましょう。古くなった電話帳に包丁を挟んでおくと錆びずに長持ちします。ガスコンロ周りやキッチンの床など、ちょっとした汚れなら、トイレットペーパーで拭いた方が安上がりです。着古したシャツや使い古したタオルがあれば、小さめに切って掃除用に使いましょう。
 封筒は、ペーパーナイフで切り開いて裏返して再度のり付けをすれば、再生封筒の完成です。大型の封筒は個人では買うほどではないけれど、時には必要になることもあるので、何枚か作っておくと便利ですね。
 海苔やおせんべいに付いている乾燥剤の石灰は、園芸用の土に混ぜると酸性化した土を中和させる働きがあります。

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衣類のムダを省く

 コツは以前も書きましたが、体型を大きく変えないことです。常に一定のサイズが着られるように維持することが大切です。そしてまた、流行を追いすぎないようにしましょう。流行を追いすぎると、着られなくなるものが増えてしまいます。私自身、妊娠出産で体型が変わってしまいましたが、何とか時間をかけて体型を戻して以前着ていた服を着ています。幸いなことに、流行を追ったものは妊娠がわかってからリサイクルショップで売って処分しました。売らずにとっておいたベーシックな服は今でも着ています。そのお陰で、被服費はほとんどかかっていません。ふと感じるのは、一昔前の生地や仕立ての方がしっかりしていたような気がします。普段着はファストファッションで済ませて、仕事で身につけるものは比較的質の良いアイテムで揃えることで、メリハリを持たせています。長く着るためには体型だけではなく、衣類のお手入れをしっかりして、次のシーズンでも使えるように保管をします。夏物は汗染みが残りやすいので、水洗いもしくは専門店でケアをすると更に長持ちします。

 できるだけ、あるもので済ますことです。捨てる前にもう一度、何かに使えないか考えて最後までムダ無く使い切ることが、エネエコライフの基本スタイルと言えるでしょう。 

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