容量メカニズムに関する制度設計WGでの議論で整理が必要なこと(第3回)
既設電源と新設電源を区別すべきか
電力改革研究会
Policy study group for electric power industry reform
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図2
上記の電源構成を所与として、電力市場の価格が限界費用で形成されるとすると、表1のとおり、各電源に8,000円/kW/年のミッシングマネーが発生する。同額を容量メカニズムにより補えば、この電源構成は安定的に維持される。
表1
このモデルの意味するところを動的に考えれば、ある時点における電源構成が、ベース電源が1,469万kW、残り(731万kW)が経年電源であったとすると、市場競争を通じて、487万kWの経年電源が淘汰され、新設電源に置き換わって均衡する。その一方で、容量メカニズムにより全電源に対してミッシングマネーの補完がなされていれば、この電源構成が維持されることになる。