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スマートメーターに夢を託せるか


Policy study group for electric power industry reform


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IOTのハブはHEMSであるべき

 政府のスマートメーター制度検討会報告書では、スマートメーターが計測する情報をBルート(スマートメーターから宅内にデータを流すルート)に流した上で、高度なサービスの受け皿はHEMS(ホームエナジーマネジメントシステム)に期待している。モノのインターネットサービスのハブもHEMSとするのが自然ではないか。既に全世帯の7割には何らかのブロードバンドのラストワンマイルが引き入れられているから、これら回線が導入されている世帯にHEMSを販売すれば、十分にハイスペックなハブとして機能する筈だ。(これを全世帯に導入したいなどと考えるならば、それこそ光の道が必要になる。)スマートメーター用のラストワンマイルは、小容量データを全世帯から確実かつ低コストで回収するという、独自のニーズを満たすためのものであるので、未知のサービスのハブまで期待されるのは荷が重いだろう。

(出所)スマートメーター制度検討会報告書 http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004668/report_001_01_00.pdf

スマートメーターのラストワンマイルについて

 ところで、このスマートメーターのラストワンマイルであるが、東電が採用を予定している無線メッシュ方式について、ソフトバンク等は、既存の携帯電話網を活用すべき、と批判している。しかし、東電は無線メッシュ方式でカバーが難しい地域においては、携帯電話網の活用を視野に入れている。つまり、携帯電話網の活用を否定しているわけではない。ただ、携帯電話網をメインの通信方式にしていないのは、携帯電話網活用は高くつくと見ているからと想像される。

 これは全く特殊なことではなく、東電が採用しようとしている無線メッシュ方式は、米国でも最も広く使われている方式の一つである。携帯電話網の活用事例はそれよりもマイナーであるが、最近通信コストが下がってきており(月額$0.15~0.20)、見直されている状況にある。他方、ソフトバンクなど日本の携帯電話会社が、このサービスをいくらで提供できるのかは、定かではない。辛うじて、東電のスマートメーターを批判した週刊ダイヤモンドの記事(4/14号)に「月額数百円」という記載を見つけた。米国の水準とはかなり開きがあるように思われるが、実際のところどうなのだろうか。

(参考文献)
スマートメーターは「光の道」と似ている -期待の技術をメタボにするな
http://ieei.or.jp/2012/05/special201204005/
ソフトバンクのスマートメーター構想
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51793076.html
ニコ生アゴラ 本当に電力は足りるのか!?~原発再稼動問題から最新のスマートグリッド構想まで~
http://live.nicovideo.jp/watch/lv94840901

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