年賀状のエネエコ


消費生活アドバイザー

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 年始の挨拶として恒例の年賀状ですが、この10月の値上げによって1枚63円から85円に上がりました。これまでも、官製はがきや年賀状の値上げが続いていたため、「年賀状じまい」を考えたり、実際に行ったという方も多いのではないでしょうか。私自身、2024年分の年賀状を以って「年賀状じまい」をしました。今回は、「年賀状じまい」のメリットやデメリット、その代わりとなるサービスなどを紹介します。

年賀状じまいのメリット

■作成の時間の節約になる
 1月1日までに配達されるためには、12月15日~25日までに投函する必要があるため、早めに年賀状のレイアウトを考えたり、一言コメントを書き添えたりする時間が節約になります。

■費用の節約になる
 1枚85円×送る数に加えて、年賀状印刷を業者へお願いする場合はその費用が節約になります。

■書き損じがなくなる
 印刷するときなど印刷する方向を間違えてしまったり、宛名書きを間違えてしまうと書き損じはがきとなり、はがきや切手などに交換することになります。10月の値上げで交換手数料も上がったため、手数料の節約にもなります。

■環境負荷が軽減される
 ペーパーレスにすることで、紙や印刷、配送のエネルギーなどが軽減されます。

■人間関係を見直すことができる
 義理で付き合っていた人などの人間関係を見直すことができます。

■新しい連絡手段に切り替えることができる
 年賀状ではなく、SNSなどを通じて交流ができるようになります。

■個人情報を守ることができる
 年賀状は家族構成や住所、電話番号など個人情報が記載されているため、誤配送など場合によっては個人情報が漏洩するリスクが生じます。紙の年賀状をやめることで、個人情報を守りやすくなります。

「年賀状じまい」のデメリット

■関係が薄い人との連絡手段がなくなり、相手の安否がわからなくなる可能性がある
 私自身、年賀状は学生時代の友人や遠く離れた身内の近況を知る情報源でもあるため、「年賀状じまい」にはかなり悩みましたが、現在は紙の年賀状以外にも近況を伝える手段が増えてきているため、「年賀状じまい」をすることを決意しました。

■「年賀状じまい」をすることで、失礼と思われてしまう可能性がある
 年賀状じまい=関係性を断ち切られてしまうと思われてしまうかもしれません。その場合は、他の連絡手段を添えることも忘れないようにしましょう。

「年賀状じまい」の文章例

 実際に私が「年賀状じまい」をした際のものです。

 この文章にプラスして、代わりとなる連絡手段として、仕事関係者には、電話番号とメールアドレス、友人や親戚にはLINEのQRコードを付けました。

年賀状に変わるサービス

「はがきデザインキット」
 日本郵便.jpが提供する「はがきデザインキット」は、PCやスマートフォンを使い、直感的な操作で、簡単に、楽しく年賀状が作れる無料のアプリです。スマホアプリ版では、EPSON・Canon、brother 製プリンターに連携して印刷できます。ウェブ版では、プリント用PDFデータをダウンロードする機能を提供しています。また、有料になりますが、セブン-イレブンのマルチコピー機で、デザイン面のみ年賀はがきに印刷できます。

 他にも、スマホアプリ版では、作成したテンプレートデザインを手軽にLINEで送信できる機能も付帯しています。
 使い勝手の良さから考えると、スマホアプリ版の使い方に慣れておくと以降もスムーズに年賀状を作成できそうですね。

EメールやSNSで新年のあいさつをする
 LINEの連絡先を交換していない場合は、EメールやFacebook、Instagram、X(旧Twitter)といったSNSを利用するとよいでしょう。

 紙の年賀状にも丁寧さや温かみがあるなどの良さはあります。好きな方、伝えやすい方法で新年のあいさつをしてみてはいかがでしょうか。