電気事業低炭素社会協議会のカーボンニュートラルに向けた取組み


The Electric Power Council for a Low Carbon Society,ELCS

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 電気事業低炭素社会協議会は、「電気事業における低炭素社会実行計画(現カーボンニュートラル行動計画)」で掲げた目標の達成に向けた取組みを着実に推進するため、2016年2月に設立されました。
 当会では、安全の確保を大前提に、エネルギー安定供給、経済性、環境保全の同時達成を目指す「S+3E」の観点から最適なエネルギーミックスの追求を基本としつつ、会員各社がそれぞれの事業形態に応じた地球温暖化対策の取組みをしっかり実行してまいります。当会は、その取組みを促進・支援し、PDCAサイクルを推進していくことにより、会員一丸となって低・脱炭素社会の実現を目指してまいります。


図1.電気事業低炭素社会協議会 カーボンニュートラル行動計画

国内の企業活動における取組

 非化石エネルギーの利用拡大、電力設備の効率向上等の継続的な取組みにより、協議会設立以降、CO2排出量・CO2排出係数は改善傾向にあります。引き続き、「S+3E」の同時達成を前提に、供給側における「電源の脱炭素化」に取り組んでまいります。


図2.電気事業低炭素社会協議会 CO2排出実績の推移


図3.電気事業低炭素社会協議会 電源構成比の推移

主体間連携の強化

 電力部門のCO2削減並びに排出係数の改善には、原子力・再生可能エネルギーを含むエネルギー政策に係る政府の役割や発電・送配電・小売部門を通じて電気をお使いいただくお客さまに至るまでの連携した取組みが不可欠であるとの認識のもと、事業者自らの取組みとともに主体間連携の充実を図っております。
 電気を効率的にお使いいただく観点から、ヒートポンプ等の高効率電気機器の普及や省エネ・省CO2活動を通じて、お客さまのCO2削減に尽力してまいります。


図4.ヒートポンプの仕組み[出典:一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターホームページ]

国際貢献の推進

 二国間クレジット制度(JCM)による実現可能性調査や実証事業、その他海外事業活動への参画・協力を通じて、地球規模での省エネ・省CO2に資する取組みを展開しております。
(2022年度は全世界の53カ国にて133のプロジェクトを実施)


図5.電気事業低炭素社会協議会 国際貢献への取り組み実施国

革新的技術の開発

 地球温暖化問題への対応では、中長期的な視野に立って、供給面、需要面の両面及び環境保全の観点から技術の研究開発を進めていく必要があると考えており、低・脱炭素社会の実現に向けて、革新的な技術の研究開発に積極的に取り組んでいます。


図6.革新的技術の開発、導入のロードマップ

最後に

 2050年カーボンニュートラルの実現に向けて電力業界が担う役割は大きいものと考えており、私どもとしてはこの難しい課題の解決に向けた検討を深め、「電源の脱炭素化」「電化の推進」等を通じて、地球温暖化対策と、我が国の社会全体の進化・発展の両立に貢献できるよう、主体的・総合的に取り組んでまいります。

電気事業低炭素社会協議会ホームページ:https://e-lcs.jp/