ドイツ 風車回転翼の持続可能な利用と廃棄物処理に関する包括的な研究報告書を公表

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 ドイツ連邦環境庁(UBA)は、風車回転翼の持続可能な利用と廃棄物処理に関する包括的な研究報告書を公表した。この10年間で回転翼の廃棄物量は最大で年間2万トン、2030年代には最大で年間5万トンとなることが予測されている。大型で強度の高い回転翼のリサイクルは、従来、個々の廃棄物処理業者によって行われてきたが、再利用やリサイクル性に関するデータは共有されておらず、技術的、経済的な評価が困難な状況であった。研究では利用可能な解体技術を調査し環境基準に基づき評価、さらに労働安全に求められる基準も示している。また、全ての部品を分解するために、回転翼の種類ごとに使用できる多段階からなるフローチャートが開発された。ここでは、回転翼を構成するさまざまな部品のリサイクルプロセスについて詳しく解説されており、すべてのリサイクル業者が最も安全で環境にやさしいプロセスを選択できるようになっている。メスナー連邦環境庁長官は、研究報告書の公表において、「気候変動対策と循環型経済の両立が必要であり、無駄を省くことは、あらゆる気候変動対策技術の革新における目標であるべきだ」と述べた。
【ドイツ連邦環境庁】