節電の方法は?
丸山 晴美
消費生活アドバイザー
気が付けばもう年末ですね。1年はあっという間です。今年は話題のトピックが多すぎて、なかなか追いつけていけない自分がいます。これから冬になると気になるのが光熱費ではないでしょうか。電気、ガス、場合によっては灯油代などの暖房費が痛い出費となります。
先日、Aさんと電気代について話す機会がありました。Aさんは60m2のマンションに1人暮らしをしていて、月13,000円電気代がかかっているそうです。昼間は会社勤めでほとんど家にいないのに、毎月これだけかかってしまい、周囲もそれくらいは当たり前では?という反応だったそうです。
そして我が家は55m2のマンションで子どもと2人暮らしです。先日送られてきた電気料金は5,529円でした。それを伝えたら、「どうしてうちはそんなに電気代が高いの?」という話になりました。
ただ何気なく暮らしているのに、なぜこんなにも差が出るのか私も正直驚いています。しかもAさんは会社員として、日中は家を空けることが多く、私は在宅での仕事が多いというのにです。そこで、今回はAさんと私の生活を見ながらどんなところで電気代の差がついているのかを考えてみました。
家電製品の差
冷蔵庫、照明、洗濯乾燥機などの利用状況。
【我が家】
冷蔵庫…5年前に購入したファミリータイプ
照明…リビングは12畳用のLED照明をメインにして利用。ほかの部屋の照明もLED照明とそれ以外は電球型蛍光ランプ使用
洗濯乾燥機…2年弱前に購入したドラム型洗濯機(ヒートポンプ乾燥)
エアコン…リビングに1台(夏のみ利用)
【Aさん】
冷蔵庫…1年以内に購入したファミリータイプ
照明…LED照明(ときどきあちこちつけっぱなしのときがある)
洗濯乾燥機…1年以内に購入したドラム型洗濯機(ヒーター乾燥)
HIクッキングヒーターを利用
AさんはIHクッキングヒーターが電気代を上げていると疑っています。
パナソニックが出している試算ですと、毎日3食標準的メニューで1か月電気代は約1,020円となっています。Aさんは会社員。昼は外で食べるので、Aさんが思うほど電気代が高い理由ではないのではと思います。
https://sumai.panasonic.jp/ihcook/guide/oshiete.php?id=jouzuni&_ga=2.17696189.588092127.1572422000-1294038442.1572422000
冷蔵庫や照明も、我が家の方が古いので、電気代は高い可能性があります。
残るは洗濯機です。我が家はドラム式の洗濯機ですが、外干しをして、雨の日な時以外は乾燥機を使いません。そして我が家の乾燥タイプはヒートポンプ乾燥。洗濯から乾燥まで省エネコースを使った場合は1回あたりの電気代は約17円。洗濯だけなら約1.5円。
1か月30日のうち25日は外干し、5日は乾燥を使った場合は、約123円/月
Aさん宅の洗濯機はヒーター式で、毎日洗濯から乾燥までをお任せしているとのことでした。電気代を調べてみると、1回あたりの電気代は洗濯乾燥代も含めて約65円。約1,950円/月
Aさんは、その洗濯乾燥機のデザインが気に入ったから、電気代が高くなったとしても納得していると言っていました。
家電の使い方などでも少しの差が大きな差になることがわかります。
日々の節電意識の差
最後に我が家が節電で気を付けているとこは、電気をつけっぱなしにしないことです。例えば、テレビを時計代わりにつけずに、見たい番組だけを見ています。お風呂は入浴中は脱衣所の電気は消して浴室だけ電気をつけて、入浴後は浴室の電気は消して脱衣所の電気をつけています。もちろん、キッチン、トイレ、廊下もこまめに消します。
エアコンや暖房(ガス床暖房)はリビングのみで、必要な時につけるだけ。冬はよほどのことがない限り、暖房はつけません。関東住み、マンション、南向きの住戸のためあまり暖房は必要とせず、寒いときは上着をプラスするなど自分を温める工夫をします。もちろん、窓には厚手のカーテンをかけて、窓から出入りする熱を季節ごとにカットします。
Aさんは最後にぽろっと、「気づけばあちこちの照明をつけっぱなしだったりするわ…」と。
こまめに消して、つけっぱなしにしない生活習慣と、電力がかかる、冷蔵庫、照明、エアコン、洗濯乾燥機は省エネタイプのものを、そして基本料金から見直すことで電気代を安く済ませることができるといえるでしょう。