引っ越しシーズン到来!かくれ資産を上手に現金化


消費生活アドバイザー

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 明けましておめでとうございます。本年もエネエコブログを宜しくお願い致します。年が明けると、引っ越しを予定し物件を探し始める方もおられると思います。物件選びには、家賃や立地、環境などいろいろと考えることがありますが、物件選びの際にきになるのが、今ある荷物が入るかどうかという点でしょう。荷物が多ければ多いほど広い物件を探す必要があります。当然ですが、ほぼ同条件の場合広い部屋は小さい部屋に比べて物件価格は高くなる傾向にあります。
 つまり、不要なものを処分することは、物件の選択肢を広げることと考えることもできるのです。1年以上使っていないモノは、かくれ資産とも言われ、みんなのかくれ資産調査委員会の調査によると、日本のかくれ資産総額は37兆177万円、国民1人あたり28万1,277円、1世帯あたり69万4,099円にも。このかくれ資産は、金融や不動産に続く第3の資産として注目されています。
 そして、かくれ資産を持つ「かくれ資産家」と言われる人の買い物傾向は「ネットショッピング好き」「新品好き」「色ち買い」(同じアイテムを色違いで買い揃えること)をしがちとも。また、かくれ資産家に顕著な生活スタイル3大傾向として、「インドア派」「収集癖がある」「捨てられない」コレクタータイプが多いとのこと。自分はそれらにあまり当てはまらなくても、1年以上袖を通していない服やシューズインクローゼットに収まりきれず溢れている靴。またいつか読むかもしれないと本棚のコレクションとなっている小説やマンガ。子どもが赤ちゃんの頃に楽しんでいた絵本やおもちゃなど、見回すとかくれ資産がゴロゴロしているのではないでしょうか。
 また、男女ではかくれ資産の構成比は異なり、女性は半分以上が服飾雑貨、男性は服飾雑貨と書籍・CD・ゲーム類が約30%ずつ占めていることがわかります。

 こうしたかくれ資産を上手に処分することで、臨時収入にもつながります。不要品を売る方法は、フリーマーケット、リサイクルショップ、オークションサイト(代表的なサイトとしてYahoo!オークション)、フリマアプリ(代表的なアプリとしてメルカリ)などありますが、同調査によると、不要品の処分によってかくれ資産を1年間に現金化した金額を調査したところ、リサイクルショップは平均2万2,312円、フリマアプリは平均5万6,701円、オークションサイトは平均7万2,630円という結果に。
 フリーマーケットのメリットは対面で値段交渉を楽しみながらやりとりができることですが、日時や場所が限られることや、出店費用がかかったり、ある程度売る品物の数がないと買ってもらえないなどのデメリットも。
 リサイクルショップは大型の家具家電や数量が多いものもまとめて買取をしてくれるメリットはありますが、シーズン外のものや古い家電は買取不可になることもあり、全体的に査定金額が低くなりがちです。それも、店舗運営や人件費、加えて買い取った商品の管理や倉庫維持費といった手間やコストを考えれば当然のことでしょう。
 フリマアプリやオークションサイトは、自分自身で出品をして購入希望者を見つけるものです。写真の撮り方や見せ方、値段やコメントの付け方など工夫次第で買い手の興味を惹くこともできるでしょう。仲介業者に払う手数料も少額で済み、結果的に不要品を高く売ることもできるでしょう。但し、送料を考えた場合には、大型の家具や家電を出品するのは労力が割に合わない場合も。大型の家具家電は安くても、処分費用を考えればリサイクルショップ。洋服やゲーム、本といった比較的送料が少ないものは、フリマアプリやオークションサイトと使い分けることで、上手に処分ができるでしょう。
 また、フリマアプリやオークションサイトは個人間売買なので、基本的に消費税はかかりません。2019年10月には消費税が10%になり、家計負担が増えることになります。こうした個人間で売買できるサイト等を上手に利用して不要品を処分しましょう。
 引っ越し時には、リサイクル業者でまとめて買い取ってもらう一方、本や洋服など郵送手配がラクなものは、早めに個人でオークションやフリマアプリでコツコツ処分すると良いでしょう。ソファーや婚礼家具など場所を大きくとるものは、物件を選ぶ際にネックとなる場合も。市区町村のリサイクルセンターに持ち込むことで、無料で大型家具などを引き取ってくれることがあります。引っ越しは不要品を処分する良いきっかけです。同じ処分をするにも、使える人に使ってもらえるようにすることが、エネエコな処分方法と言えるでしょう。