電力自由化どうする?どう選ぶ?【応用編】
「一体何が変わるの?」
丸山 晴美
消費生活アドバイザー
※電力自由化どうする?どう選ぶ?【基礎知識編】
電力自由化スタートまであと少しとなりました。それに伴い、ママ友の間でも「電力自由化どこにする?決まった?」といった話題が出るようになってきました。
やはり、お得になる?といったフレーズは消費者にとって気になるトピックなのです。
そこで、今回は応用編といっても全然難しくありませんが、「一体何が変わるの?」と題して、現状と自由化で変わることは何なのかをクリアにしていきたいと思います。
<電力会社が変わる>
購入先が選べるのが電力自由化ですから、購入先を変えれば当然電力会社変わります。
もちろん、既存の電力会社を利用し続けることもできますので、「変えない」という選択も可能ですが、既存の電力会社が提供する新プランに変えることはできます。
<メーターがスマートメーターになる>
スマートメーターとは、通信機能を持ったメーターのことで、従来のメーターは検針員が現地で検針の作業をしていましたが、スマートメーターは遠隔で検針等ができるメーターのことですが、電力自由化においてスマートメーターはマストアイテムです。メーター変更に伴う消費者の負担はありません。
<検針票が紙からWebになる>
スマートメーターになることで、ポストに入っていた検針票が入らなくなり、Web上で利用明細や請求書を確認することになります。
<検針票が無料から有料になる>
Web上での確認は無料ですが、別途紙の検針票が欲しい、請求書が欲しいといった場合は、別途料金がかかります。料金は電力会社によって異なるが、100円前後が目安。また、口座引き落としやクレジットカード払いではなく、振込用紙を発行してもらう場合も有料になることがあります。
ちょっと脱線して…
HEMSってなに?
最近「HEMS」と言う言葉を耳にする人も多いはず。でも、実際のところ「HEMS」ってなに?高級ブランドの…??と思う方のためにちょこっと解説。
「Home Energy Management System」の略といわれてなるほど~とはならない人のために。簡単に言うと、家庭内で使われている電力といったエネルギーをこのシステムを使って「見える化」することです。では、どんなもので「見える化」するかと言えば、パソコンやスマホ、タブレットです。太陽光発電を導入しているお宅では比較的なじみはあるかも。
さて、「見える化」してなんのメリットがあるかと言えば、電力の使用状況がほぼリアルタイムでわかるというもの。だから、消費電力の大きな家電や部屋ごとの電力消費量もわかってしまう優れもの。
<各種手数料がかかることがある>
今までは、引っ越しをしても電気を止めても事務手数料がかかることはありませんでした。
しかし、これからは場合によっては事務手数料や解約手数料といった細かな料金が発生することがあるので、契約前にはこうした細かいところもチェックしておきましょう。
<特典やサービスでお得になることも>
今までのサービスと言えば、口座振替にすると安くなる。クレジットカードで支払うとポイントが付くくらいでしたが、これからは各電力会社によってさまざまなサービスを用意しています。例えば、東京電力は、利用金額に応じてTポイントかポンタポイントが獲得でき、同様にENEOSでんきもTポイントが獲得でき、ENEOSカードで支払うと、ガソリン代が安くなるという特典も。
他には東京ガスではクックパッドのプレミアム会員の月会費400円が無料になる特典も。
このように各社さまざまなサービスを用意していますので、ライフスタイルによって選ぶのもいいですね。
最後に変わらないものは、
電線といったインフラや、安定した電力供給は、自由化になっても変わりません。
次回はもっと入り込んで実践編と題して、具体的な選び方を消費者目線で考えてみたいと思います。