贅沢なエコ
丸山 晴美
消費生活アドバイザー
暑い日が続きますがいかがお過ごしですか。再び時間が空いてしまい、すみません。
この夏は駆け足をするような時間を過ごしておりますが、そんな中でも大切にしているのが自炊です。当たり前のことなのですが、時間がないとつい出来合のものを買ってきたり、ファーストフードで済ませてしまいがちです。
でも忙しくて体調管理が難しい時こそ、しっかりと食べなくてはいけないと考えているからです。
私の自炊のこだわりは、玄米30キロをお取り寄せ(といっても親戚の農家さんから分けていただいているのですが)して、自家精米をしたものを圧力鍋で炊くことです。以前にもこのブログで書きましたが、我が家には現在炊飯器がなく、家にある鍋でごはんを炊いています。
もともとごはんが炊けたらすぐに小分けして冷蔵保存していたので、保温機能は不要。そして炊飯器もこだわると値が張るので、家にあるもので代用したらどうだろう?といった軽い気持ちから始めた鍋炊飯が意外と続いており、すっかり生活の一部となっています。
なぜ玄米を自家精米するかと言うと、一度に30キロを精米すると、どんどんお米が酸化して食味が悪くなってしまうからです。お米は擦りたてがおいしいのです。
ところが、自家精米をすると必ず出るものが米ぬか。これを捨ててしまうのはもったいない。そこで我が家はぬか床にします。
ぬかは煎らずに生ぬかで使うので、手間もなく簡単です。一説によると、生ぬかの方が酵母や乳酸菌が微量に付いている可能性があるので、ぬか床には良いのだとか。しかも、ぬかは時間と共に酸化してしまうので、できるだけ新しいぬかの方が良いとされています。
私のお気に入りは、夏は5時間くらい漬けたやや浅漬けのきゅうりです。
ぬか床は、家にある野菜の切れ端でもおいしい漬け物になるのでまさにエコ床です。
増えたぬか床やしばらくお休みしたい時は、ジップ式の袋に入れて冷凍しておくこともできます。
よく考えると、このぬか漬けはとても贅沢なぬか漬けです。自家精米した新鮮な生ぬかをぬか床に使い、1日2回朝晩かきまぜて、食卓に並べる時間から逆算して野菜を漬けるからです。お金には換算できませんね。
エコも視点を変えると、実は贅沢なものとして見ることもできるのだと実感しました。