エコドライブのメリット

地球環境とお財布に優しいエコドライブ その3


消費生活アドバイザー

印刷用ページ

エコドライブについて、その道のプロの方々にお話を伺った第3回目。
(前回「どちらが正解?エコドライブクイズ」はこちら!)
今回はエコドライブのメリットについて教えていただきました。

<お話を伺った方>
大野栄嗣さん 日本自動車工業会 運輸政策対応ワーキング主査
谷口実さん  日本自動車工業会 環境統括部長
佐々木玄さん 日本自動車工業会 環境統括部

一般社団法人 日本自動車工業会HP

 エコドライブの大きなメリットは3つあります。
・ 環境に優しい
・ お財布に優しい
・ 交通事故が減る

 確かにエコドライブを実践すれば、ムダなエネルギーを使わないから、環境に優しくてしかも節約になりますよね。でもなぜ、交通事故が減るのでしょうか?

 ではまずエコドライブを実践することで、どれだけ地球温暖化の原因と言われているCO2の排出を抑えられるかと言えば、約500万トンのCO2排出が削減できるとされています。これは、日本全体でのCO2排出量が12億トンで、そのうちの運輸部門(乗用車、船舶、飛行機など)が2億3千万トンですので、大きな結果となります。

 そしてその1でもお話しましたが、エコドライブを実践することによって使うガソリンの消費量が減りますので、ガソリン代が1~3割程度安くなります。
 無理をしてもつづきませんので、無理の無い範囲で取り入れて欲しいと思っています。

 交通事故が減るというのは、実際にエコドライブをするように企業側がその企業のトラックのドライバーに指導を受けさせた結果、交通事故が半分程度に減ったという結果が出ました。実は、乗用車に対しても同様に調査をしたら同じく交通事故が半減したというデータがでました。

 エコドライブのどの項目が交通事故減少につながったと思われますか。

 交差点での巻き込み事故が減ったことが大きい理由のようです。これは1のふんわりアクセルで急発進をやめたことに理由があるのではないかと思います。

 なるほど。エコドライブも安全運転も心の余裕を持って優しいアクセル使いがポイントになりそうです。

 そのアクセルの使い方でのエコドライブのポイントがありますよ。ふんわりアクセルの他にも、適度な車間距離を持って、加減速の少ない運転を心がける、早めのアクセルオフです。

 早めのアクセルオフとはどのような状況でしょうか。

 これはエンジンブレーキを積極的に使いましょうということです。エンジンブレーキとは、ブレーキペダルを踏まずに、アクセルから足を離して徐々に減速させることです。アクセルから足を離すと、その間はガソリンが供給されませんので、燃費が改善されます。減速したり、坂道を下る時にはエンジンブレーキをうまく使うようにしてください。

 おまけのテクニックですが、坂道を下る際にエンジンブレーキとギアを2ndやLowに入れるテクニックがあります。ギアを下げると、エンジンの回転数が上がる音がします。その音で、エネルギーを多く消費してしまうと勘違いしてしまう方が時々いますが、回転数が上がる音がしても実際にアクセルを踏まない限りはガソリンは使っていないので、安心してギアチェンジをしてください。

 今までどちらがいいの?と思っていたことが解決できて、とてもすっきりしてきました。
 少し話しは逸れますが、エコドライブ10にあるタイヤの空気圧をこまめにチェックする方法はどのようにするのですか?

 一番簡単なのはガソリンスタンドでチェックしてもらうことです。ガソリンを入れるついでにお願いしてみてはいかがでしょうか。無料でやってくれますよ。

 えっ、無料ですか?それなら定期的にチェックできていいですね。高速道路を走る前に給油と空気圧チェックをお願いすれば、燃費が良くなって一石二鳥ですね。
 そうだ…今更なんですけど、燃費ってどうやって計算するんでしょうか。

 わかりましたでは次回は「燃費の計算方法とカタログ燃費」のお話しをしましょう。

記事全文(PDF)