寒い日の味方!使い捨てカイロの使い捨てない再利用方法


消費生活アドバイザー

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 寒い冬の友と言えば、使い捨てカイロ。貼れるものから、ミニ、靴用などがあります。袋を開けてフリフリすれば、一定時間温めてくれる優れもの。そんな使い捨てカイロが使い終わって冷たくなったらそのまま捨ててしまってはいませんか?実は使い終わってもまだ使い道はあります。上手な再利用方法とカイロを長持ちさせるコツをご紹介します。

使用済みカイロは消臭剤や除湿剤として活用可能

 使い捨てカイロの中身は鉄粉、水、食塩、活性炭、バーミキュライトと呼ばれる人口土です。使われている成分の特性を生かして、別の使い道で使用済みのカイロを再利用することもできます。

活性炭が消臭剤に

 活性炭には消臭効果があるため、使用済みのカイロを靴の中に入れれば消臭剤として再活用できます。袋の中に入れたままでも消臭効果は期待できますが、開封し、活性炭を直接空気にさらすと消臭効果は高まります。靴箱や冷蔵庫の消臭剤として使うのであれば、中身を小皿などに移して利用するといいでしょう。

活性炭や鉄粉が除湿剤に

 活性炭や鉄粉、バーミキュライトには湿気を吸い取る性質があるため、カイロには除湿効果もあります。使い終わった後は、湿気が気になるクローゼットや押し入れ、靴箱などに入れておけば除湿剤としても活用できます。

塩抜きしてガーデニングに

 バーミキュライトは土壌改良用土や種まき用の土に使用されたり、観葉植物の保水土としても使われたりしています。また、鉄粉も土壌の鉄分補給になるため、家庭菜園やガーデニングで肥料として使用済みカイロの中身を使うこともできます。
 ただし、カイロには食塩も含まれており、そのまま土にまいてしまうと土壌の性質が変わってしまう恐れがあるため、ガーデニングなどで使う場合は事前に塩抜きが必要です。

 手軽なのはコーヒーフィルターを使う方法です。コーヒーフィルターを2~3枚重ねてコーヒードリッパーにセットし、フィルターの中にカイロの中身を入れましょう。その後、カイロの中身全体にかかるように150~200ccほどの水を注いでいけば、塩分が水とともに落ちていきます。ろ過が終わった後は水気をしっかりと絞り、ガーデニングに利用しましょう。

カイロを長持ちさせるコツ

 使い捨てカイロをより長く使うために必要なのは、使わないときは発熱をストップさせること。カイロは袋に空いた微細な穴から酸素が入り込み、中の鉄粉と反応して酸化熱が発生するという仕組みで温かくなるので、空気と触れなければ発熱はストップします。

ジップ式の袋などに入れることでカイロが長持ち

 空気に触れさせないために便利なのが、ジップ式の保存袋です。カイロを発熱させた後、カイロを使わない時はチャック付きの袋に入れ、しっかり空気を抜いてからチャックを閉めましょう。簡単ですが、これだけで空気に触れる時間を少なくできるため、朝開封をして通勤や通学時などに使用して、職場や学校についたら袋に入れて、また帰宅時に開封するとムダがなくカイロを長持ちさせることが可能になります。
 ただし、「貼るカイロ」をジップ式の袋に入れると、接着面がくっついてしまい、取り出しにくくなったり、一度はがしてしまうと粘着力が落ちるためおすすめしません。

使い捨てカイロは有効期限をチェック!

 使い捨てカイロには有効期限があることをご存じでしょうか。一般的に製造日から2~5年で設定されており、表示されている持続時間や温度を保証する期限です。有効期限が切れても、使えるには使えますが、性能が下がっている可能性がありますので、防災リュックやストック棚などの有効期限をチェックして、切れそうなら新しいものと交換しておくといいですね。
 有効期限が過ぎたものは、一度開封してから温度などを確認して性能が下がっているものは、用途を変えて脱臭剤などに再利用をして活用するといいでしょう。