ランドセルリメイクで卒業後も手元に
丸山 晴美
消費生活アドバイザー
そろそろ新年度に向けて準備を始めている方も多いかと思います。昨年我が家の子どもが小学生から中学生となり、手続きや制服などの準備で慌ただしく過ごしていたことを思い出します。また、小学校の卒業式では入学時のことを思い出し、入学時に撮った写真と同じ構図で卒業式の日に撮影したのは、今でも良い思い出です。
少し思い出話になりますが、小学校入学時に購入したランドセルにはちょっとしたこだわりがありました。さかのぼること今から7年前の話なのですが、その頃から牛革といった革の値段が値上がりしてきていて、質の良い革がなかなか手に入らなくなってきていると言う話を耳にしていました。
確かに、子どもが購入したランドセルは前年のモデルと比べて1万円程の値上げがされていました。そして、7年後の現在はその頃と比べて同じモデルのランドセルが4万円ほど値上がりしています。
革の値段が上がっていると聞いた当時の私は、ランドセルのかぶせ部分を使ったリメイク品があることを知り、卒業後は革小物にしようと考えていました。そこでランドセルの革を耐久性が高いコードバン(馬革)にして、その中から子どもの気に入った色を購入することにしました。
6年間、ランドセルには透明なカバーを掛けていたため、比較的きれいな状態で卒業できたと思います。
リメイク専門の業者に依頼して作成していただきました。ホームページから革使用率を計算してできるだけロスなく作れるように、そして子どもが長期に愛用できるように、子どもと相談してデザインを決めました。
依頼をしてから3カ月弱で完成品が届きました。
ランドセルが、二つ折り財布とミニ財布にリメイクされました。
ランドセルに付いた傷も思い出として残っています。完成品を見た子どもは、ランドセルの傷を覚えていたようで、自分が付けた傷だと笑っていました。もともとは、子どもが成人したときに渡そうと考えていたのですが、少し早まりました。大人っぽいデザインなので、実際に使うのはもう少し先になりそうです。
気になる作成料は、2点で2万5000円くらいでした(税・送料込)。
もちろん、素材は本革じゃなくてもランドセルならリメイク可能です。ただし、素材のダメージが激しい場合は、小物へのリメイクが難しくなる場合もありますので、お店と相談することをおすすめします。
ランドセルリメイクとインターネットで検索をかけるといくつも出てくるので、気に入ったデザインの工房へお願いするといいでしょう。
ランドセルのかぶせも立派な素材(資源)ですので、自宅に眠っているランドセルやこれから卒業を控えているお子さんがいらっしゃるお宅は、革小物などにリメイクして思い出と一緒に大切にしてみてはいかがでしょうか。