梅雨どきの部屋干しのコツと乾燥機のエネエコ


消費生活アドバイザー

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 梅雨どきは洗濯物が乾きにくく、乾燥機や浴室乾燥機を使わない場合は、部屋干しをすることになります。部屋干しでは、雑菌が繁殖して生乾きの臭いが出てしまうこともあり、一度生乾きの臭いが出てしまうと、なかなか消えないものです。
 生乾き臭をできるだけ抑えるため、部屋干しをする際は、部屋干し用の洗剤を使うと、生乾きの臭いを抑える効果が期待できます。そして脱水時間を長めにして、できるだけ洗濯物の水分を抜いてから干すようにしましょう。

 衣類を干すときは、衣類との間隔をできるだけ空けて、ズボンは裏返してポケットの裏が外に出るように干します。
 干した衣類の床には一度クシャクシャにして広げた新聞紙を敷くことで、洗濯物を早く乾かす効果が期待できます。新聞紙には湿気や臭いを吸収する効果があるので、梅雨どきのクローゼットや押し入れ、下駄箱など湿気が集まりやすいところに広げておくのもいいですね。
 洗濯物を早く乾かすには、洗濯物の間に風が入るように、扇風機を付けて、首振り運転をすると効果があります。また、電気代も1時間あたり約1円未満と安く済みます。
 また、同時に部屋の除湿もするといいでしょう。除湿器には「コンプレッサー式」、「デシカント式」(ゼオライト式)、「ハイブリット式」の3つがあります。

コンプレッサー式」:空気を冷却し結露を強制的に発生させて除湿する方式で、1時間あたりの電気代は約6~8円。夏場の使用におすすめの除湿器ですが、コンプレサーの動作音がやや大きいのが難点。

デシカント式」:除湿材が充填された空間を、湿気を含む空気が通過することによって除湿する方式で、1時間あたりの電気代は約13~16円。冬場の使用におすすめの除湿器ですが、消費電力が高いのが難点。

ハイブリット式」:コンプレッサー式とデシカント式の両方の機能を、1台の除湿機に搭載した多機能除湿機で、1時間あたりの電気代は約5~10円ですが、本体価格がやや高めですので、梅雨どきだけではなく年間を通して除湿器を使いたい家庭向きと言えるでしょう。

乾燥機の選び方のコツ

 乾燥機を使っているご家庭も多いかと思います。乾燥機にもいろいろな種類がありますが、それぞれに特徴がありますのでご家庭に合ったものを選ぶといいでしょう。

●ドラム式洗濯乾燥機
 ドラム式の洗濯乾燥機の乾燥機能には大きく分けると、「ヒートポンプ式」と「ヒーター式」の2種類があります。
 ヒートポンプ式の電気代は、洗濯から乾燥までを行っても、約20円といった低コストです。
参考 https://www.kurashi.tepco.co.jp/pf/ja/pc/pub/column/denkiotoku-03.page

 ヒーター式は、乾燥にヒーターを使うため、ヒートポンプ式に比べると電気代が高めです。メーカーなどによっても若干違いはありますが、容量6kgの洗濯・乾燥1回にかかる電気代は、ヒーター式(水冷除湿タイプ)50.8円と、ヒートポンプ式に軍配があがります。ちなみに、縦型洗濯機に乾燥機能がついたヒーター式の(排気タイプ)の場合、59.4円でした。
 共働き世帯など、普段から洗濯時に乾燥機能を使うのであれば、ヒートポンプ式の洗濯機を選ぶと、電気代においては家計に優しいでしょう。ドラム式は総じて本体の価格が高いのが難点ですが、洗濯から乾燥までをボタン一つで終えることができ、家事負担が減るので家庭の状況に応じて選ぶことをおすすめします。

●ガス乾燥機
 洗濯機についている乾燥機能ではなく、単独で衣類乾燥機を設置することもできます。ガス乾燥機の1回あたりの乾燥コストは、5kgで約35円、8kgで約60円と、ヒートポンプ式と比べるとやや高めに感じますが、ガス乾燥機のメリットは乾燥時間の短さです。ガス乾燥機の乾燥時間は5kgで約52分、8kgで約80分とドラム式(ヒートポンプ)5kgで約162分、ヒーター式約281分と比較すると、大幅な時短になります。家族が多く、1日に2回以上、洗濯機を回すお宅であれば、ガス乾燥機を使うことで洗濯乾燥の時間を大幅に短縮させることができるでしょう。
参考 https://home.tokyo-gas.co.jp/living/other/kanta/index.html

●浴室乾燥機
 マンションのユニットバスに浴室乾燥機が付いているお宅も多いかと思います。家族の入浴が終わったあと、浴室の掃除をしつつ、洗濯をして浴室に干しながら就寝をすると朝には乾燥が終わっているので、外に洗濯物が干せない方にとっても便利な機能と言えるでしょう。気になる電気代ですが、3時間で約100円とやや高めです。毎日となると、電気代も相当かかるので2.3日に1回程度洗濯をする単身者さんによさそうです。
参考 https://enechange.jp/articles/cost-bathroom-dryer

●コインランドリーの乾燥機
 布団など大物も洗える洗濯機や乾燥機が置かれているコインランドリーで、乾燥だけ利用する手もあります。大型の乾燥機を使うことで、大量の洗濯物も短時間に乾燥することができます。13kgタイプの乾燥機で家族4人分6~8キロ分で約30~40分かかり、お店によって100円で利用できる時間が異なりますが、8~15分と考えると、200~500円で乾燥することができます。一度に大量の洗濯物を洗濯・乾燥できるコインランドリーは便利ですが、梅雨どきはどうしても乾燥機が混みがちですし、乾燥が終わるまで待つなどの若干の不便さもあるので、乾燥だけなどピンポイントでの利用がいいでしょう。

 洗濯物の乾燥方法はたくさんありますが、家族の人数や家の広さなど総合的に考えて、ベストな方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。