次世代住宅ポイント制度がスタートしました!
丸山 晴美
消費生活アドバイザー
過ごしやすい季節から徐々に初夏の訪れを感じる日が増えてきました。この時期は気温や水温が上がり、冷暖房もあまり必要でないことから水道光熱費ともに節約しやすい時期です。一年中こうした快適なシーズンを過ごすことはできませんが、住環境をできるだけ快適にする方法はいくつかあります。その一つは、省エネ性能が高いものに替えることです。
例えば、トイレは節水タイプ、お風呂の浴槽は保温性能が高いものや給湯器を高効率給湯機にする。窓ガラスを断熱性能の高い窓に交換したり、内窓を設置して二重窓にする方法などです。省エネ性能が高いものに替えることで、省エネになることはもちろんのこと生活の質も向上します。
私自身の現在の住居は、省エネを意識した造りとなっており、現在の電気代は約5,000円、ガス代は約3,000円、水道代は上下あわせて2カ月分で約6,000円です。(二人世帯)私自身、できるだけ省エネを心掛けているのはもちろんですが、住環境の差も料金に影響を与えていると思います。こうした光熱費は日々かかるコストですので、快適な暮らしをしながらも光熱費が抑えられる暮らしができることは、「エネエコ」につながるのではないのでしょうか。今回は、この4月からスタートした次世代住宅ポイントをご紹介します。
次世代住宅ポイントとは
以前にも、住宅エコポイントや家電エコポイント制度がありましたが、今回の「次世代住宅ポイント制度」は、「環境」、「安全・安心」、「健康長寿・高齢者対応」、「子育て支援、働き方改革」に役立つ一定の性能を有する新築住宅を消費税10%の下で取得または既存住宅のリフォームをする人に対してポイントが付与される制度です。
ポイントが得られる対象住宅は、持家の新築とリフォーム、貸家のリフォームも含まれています。貸家の新築は対象ではないので注意が必要です。
期間はいつからいつまで?
注文住宅(持家)・リフォームは、2019年4月~2020年3月に請負契約・着工をしたものもしくは、税率引上げ後の反動減を抑制する観点から、2018年12月21~2019年3月に請負契約を締結するものであっても、着工が2019年10月~2020年3月となるものは特例的に対象となります。
分譲住宅(建築条件付き土地分譲による建築)は2018年12月21日~2020年3月に請負契約・着工し、かつ売買契約を締結したもの。2018年12月20日までに完成済みの新築住宅であって、2018年12月21日~2019年12月20日に売買契約を締結したものが対象となり。かつ、いずれも引き渡しが2019年10月以降になり、消費税が10%となるものが対象です。
ポイントの上限は?
ポイントの上限は、住宅の新築は1戸あたり上限が35万ポイント、住宅のリフォームは1戸あたりの上限が30万ポイント。ただし、上限の特例として、若者・子育て世帯がリフォームを行う場合、上限は45万ポイントになります。(既存住宅の購入を伴ったリフォームの場合は上限60万ポイント)もしくは、若者・子育て世帯以外の世帯で、安心R住宅を購入しリフォームを行う場合の上限は45万ポイント。
※若者世帯とは40歳未満の世帯、子育て世帯とは18歳未満の子を有する世帯
どんな住宅や設備が対象となるの?
発行ポイントは、新築、リフォームで違いがあります。
これから税負担や値上げによる生活費の負担がますます重くなることは容易に想像できます。そして、また、お金は優先順位を考えながら使うことがより重要となるでしょう。生活の質を向上させながら、省エネにもなる住宅や設備に対しての出費は、先々の投資とも言えます。こうした制度を活用するのも、一案でしょう。