環境とエネルギー はじめの一歩 

誰にでもできる食べることから始めるECO② 

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 こんにちは。馬野陽子です。前回に引き続き、エコ・クッキングについてご紹介します。
 いよいよ初夏。夏野菜のおいしい季節の到来です。エコ・クッキングでは、食材を選ぶときに旬のものを選ぶことをお勧めしています。旬の野菜は美味しく栄養価が高いだけでなく、ハウス加温栽培などと比較すると生産時に使うエネルギーが少ないのでエコな野菜です。季節はずれに食べるイチゴやトマトも便利ですが、露地栽培の5倍のエネルギーを使うとのデータもあります。


出典:JCCCA「全国地球温暖化防止活動推進センター」

 しかし、旬のものは傷むのも早く毎日旬のものを買っていただくのは現実的には難しいです。次に、野菜などをはじめとした食材を上手に保存(長持ち)し、ごみを出さない方法をご紹介します。

■ よく使う食材の保存方法

 以上、日常使う食材を中心に選びましたが、以下のサイトや最近の記事を参考に記しました。

 参考にしたwebサイトなどは以下です。

ニチレイフーズ「冷凍保存のキホン」
http://www.nichireifoods.co.jp/enjoy/basic/
冷凍食品を販売する食品会社が食材の冷凍保存のコツを紹介。ごはん、パン、魚や肉、野菜、果物、豆腐や納豆、卵、乳製品、薬味にいたるまであらゆる食材の保存方法が記されていて情報が充実しています。

NHK「きわめびと 冷蔵庫スッキリ術」2018年4月21日(土)放送分
買い物、保存、献立の工夫で食材を長持ちさせると同時に、冷蔵庫の奥に古い食材が溜まっていく状態から脱しようという切り口で紹介しています。
例えば、きゅうりやトマトなどの水分の多いもの、葉物野菜はキッチンペーパーを使って保存など。

日本経済新聞「NIKKEIプラス1 すっきり生活」 4月28日(土)掲載分
アルミホイルを使って保存する利点を紹介しています。アルミホイルは、空気や水分、熱を通しにくい、冷気を伝えやすい、食材の香りを保ちやすい、ホイルのままグリルやオーブン調理ができるなどの利点があるそうです。

 以上ですが、一番参考になったのは「アルミホイル」の力です。先日バナナブレッドをアルミホイルで包んで保存しておいたところ、1か月後でも香りが変わらず美味しくいただくことができ(冷凍庫のにおいもなく)驚きました。
 野菜や肉も買ってきた直後に少し手を加えてから冷凍・冷蔵保存しておくと長持ちします。(私の場合ですが)調理は何が面倒といえば、疲れて家に帰ってきた後に野菜などを切ることだと思います。予め(休日などに)切って保存しておいたものを味噌汁や炒め物などに使うと時間の節約にもなり便利です。

 最後に片付けの際に水の使用を減らす方法をご紹介して今回は終わろうと思います。
 よく行う方法は、桶を使って食器類をしばらく浸しておき、汚れをある程度とってから流し洗いすることだと思います。前回、洗う前に食器の汚れはスクレイパーなどでとることをお伝えしました。ふきとったごみや野菜くずなどは広告で作ったごみ箱などに入れておくと水分もたまらず生ごみを減らすことができます。

■ 広告で作ったごみ箱

 また、桶の中で食器類を洗う時は、洗剤をたっぷりスポンジにつけるのではなく、桶の中に少し洗剤を入れた水(またはぬるま湯)の中で洗うと汚れも落ちやすく、流し洗いするときの水も減らすことができます。パスタをゆがいた後のお湯やごはんをといた後の水を洗いものに利用するのもよいです。
 学生時代にホームステイしたイギリスのご家庭では、洗剤水につけた食器を洗い流すことなく、そのまま乾いたふきんで拭いて終わりでした。日本の感覚からすると衛生面が気になりますが、水が豊富になく、また湿気も日本ほど高いわけではない国の知恵だなと思いました。そして、お湯で洗い流すときは38℃くらいの温度がおススメです。お風呂の温度設定に合わせずに少し温度を低くするとガスや電気の消費量も減らすことができます。
 以上、いかがでしたでしょうか?食べることは毎日のこと。エコ・クッキングは少し工夫をするだけで、エネルギーやごみ、時間やお金も節約できます。多くの場合、光熱費の管理をしていない家族のメンバーは、電気やガス、水の節約に無頓着になりがちですが、ごみや時間も削減でき美味しいものを食べることのできる小さな喜びもたまには感じてもらえたらうれしいです。“こんなアイデアもありますよ”という方がいらしたらぜひ教えてください。
 まだまだお伝えしたいエコ・クッキングの魅力はたくさんありますが、次回は、暑い夏に欠かすことのできないエアコン(空調システム)のお話をさせていただきたいと思います。