2014年11月のアーカイブ
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2014/11/28
CO2削減の「イノベーション・シナリオ」
技術革新への洞察を深めることで、現実的な、イノベーションによるCO2削減シナリオが見えてくる: 革新的技術は、イノベーション・エコシステム(技術の生態系)から生まれる。これを育むには経済成長が不可欠で、日本のエネルギーは安くなければならない。 続きを読む
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2014/11/27
レシプロエンジン発電で風力発電の出力変動に対応
米国のカンザス州は、風力発電に適した風が吹く地域として知られていて、同州の消費する電力の20%は、州内に設置された3百万キロワットの風力発電設備で賄われている。この州の南東部に、グラント・カウンティーという人口は8千人足らずの田舎町があり、そこの近くに25万キロワットの風力発電が設置されようとしている。 続きを読む
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2014/11/25
水素社会を拓くエネルギー・キャリア(5)
「水素社会」の実現のために必要なこと前回、エネルギー・キャリアの開発、利用が重要である理由、エネルギー・キャリアとして用いられる物質が備えるべき要件などについて記した。加えてエネルギー・キャリアの開発、利用を進める際には、「水素社会」とは何かということについて、振り返って考えてみる必要があると書いた。 続きを読む
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2014/11/21
原子力推進策?差額調整契約制度の実相
英国発の原子力CfD制度(「WEDGE Infinity」からの転載)
批判が相次いでいる原子力の差額調整契約制度(CfD)は、いったいどんな制度か。原子力事業のリスクや不確実性の大きさをよく分析し、巧みに民事契約に落とし込んだ英国に学ぶことは多い。
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2014/11/19
電力会社が再エネの接続を保留
固定価格買い取り制度(FIT)の本質的欠陥(「日経ビジネスオンライン」からの転載)
北海道、東北、四国、九州、沖縄の各電力会社が、再生可能エネルギー発電設備の接続申し込みに対する回答を一時的に保留するなどして混乱が広がっている。 続きを読む
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2014/11/17
中小企業経営から見た電力問題
-負担限界を考えないエネルギー政策の迷惑-刻下の日本におけるエネルギー問題(電力供給問題)が中小企業に及ぼす負の影響について、安定供給・価格上昇・再生可能エネルギー導入・原発再稼働などの側面から掘り下げてみたい。 続きを読む
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2014/11/14
【速報】米中が温暖化目標を発表 どうする日本
昨日(11月12日)、米国オバマ大統領と中国習近平国家主席が共同でそれぞれの温暖化対策についての目標を発表した。ちょうどその夕方出席した、環境 省・経産省合同の日本の温暖化目標を議論する委員会(正式名称は「中環審2020年以降の地球温暖化対策検討小委・産構審約束草案検討WG合同会合」という委員ですら覚えきれない長い名前 続きを読む
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2014/11/12
混迷するエネルギー政策のなかで
安全な原発「高温ガス炉」が用いられる時代がくる?安全な原発として「高温ガス炉(HTGR)」を、国がその開発研究を支援し、2030年の実用化を目指すとしている(産経新聞、H24/8/26)。果たして、この安全な原発の実用化が可能となるであろうか? 続きを読む
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2014/11/11
経済学を知らない経営者と経営を知らない経済学者
11月4日付ニューヨークタイムズ紙のポール・クルーグマン・プリンストン大学教授のコラムは、「ビジネス対経済学」とのタイトルで、日銀の更なる金融緩和を取り上げていた。政策には大賛成としながら、失敗の可能性もあるのではと懸念を示している。その理由は日銀の政策委員会9名のうち、実業界に近い4名の委員が更なる金融緩和に反対したことにある。 続きを読む
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2014/11/10
IPCC統合報告書の問題点(速報)
要約
IPCC第5次評価統合報告書(11月1日発表)は、4月迄に発表された第1~3部会の報告書を短く再編集したものである。
従って、新規の知見は無い。有用な情報は多いが、その一方で、既存報告書にあった問題点を引き継いで、尖鋭化させてしまっている。 -
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2014/11/06
再生可能エネルギーの普及策 抜本見直しを(前編)
(会議所ニュース2014年10月21日号からの転載)
再生可能エネルギーの普及のために導入された全量固定価格買取制度(FIT)が導入からわずか2年で行き詰まっている。再エネ普及策の抜本見直しに向けた課題と見通しなどについて、今号と次号(11月1日号)の2回にわたり、紹介する。
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2014/11/04
CO2の排出量は計画できない
「数値目標」ではなく「参考数値」とすべし日本のCO2数値目標をどうすべきか。今回は、過去の数値目標を振り返ろう。結論:政府に数値目標を達成する能力は無い。数値目標は強制するのではなく、飽くまで「参考数値」に留めるべきだ。