東レ、使用済みリチウムイオン電池からリチウムを回収する分離膜を創出
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東レ株式会社は、このほど今後大量発生が見込まれる車載用の使用済みリチウムイオン電池から、現状では大部分を廃棄しているリチウムを回収可能な、新規ナノろ過(NF)膜を創出した。既に実液を用いた回収評価を開始しており、早期実用化を目指して、研究・技術開発を加速していく。
リチウム資源は、電気自動車の普及に伴い需要の急増が見込まれている。しかし、現在のリチウムの主要な供給源である塩湖法は、リチウム産出量の多い塩湖が限られていることが課題となっていいる。また、鉱石法は、生産工程が長く、高温での熱処理が必要になることから、CO2排出量が多く、大幅なコスト高となるため、高価格が既に課題となっているリチウムイオン電池がさらに高騰するリスクがある。
東レは、DX技術の活用により、酸による膜の性能劣化メカニズムと選択分離に最適な膜の細孔構造を解析した上で、有機合成化学/高分子化学/ナノテクノロジーを駆使し、強固な耐酸性構造と1nm以下の精密な細孔構造を兼ね備える架橋高分子膜の創出に成功した。これにより、従来品比約5倍の耐酸性と約1.5倍のイオン選択分離性を実現した。
【東レ株式会社】
リチウム資源は、電気自動車の普及に伴い需要の急増が見込まれている。しかし、現在のリチウムの主要な供給源である塩湖法は、リチウム産出量の多い塩湖が限られていることが課題となっていいる。また、鉱石法は、生産工程が長く、高温での熱処理が必要になることから、CO2排出量が多く、大幅なコスト高となるため、高価格が既に課題となっているリチウムイオン電池がさらに高騰するリスクがある。
東レは、DX技術の活用により、酸による膜の性能劣化メカニズムと選択分離に最適な膜の細孔構造を解析した上で、有機合成化学/高分子化学/ナノテクノロジーを駆使し、強固な耐酸性構造と1nm以下の精密な細孔構造を兼ね備える架橋高分子膜の創出に成功した。これにより、従来品比約5倍の耐酸性と約1.5倍のイオン選択分離性を実現した。
【東レ株式会社】