環境とエネルギー はじめの一歩
誰にでもできる 食べることからできるECO ①
印刷用ページ 初めまして。この度、執筆の輪に加わらせていただくこととなりました馬野陽子と申します。
私はこれまでエネルギー事業に携わり、日々の生活で身近にできることのご紹介や子供たちへのエネルギー環境教育の推進を中心に関わって参りました。最近は立場を変え、法人を対象に建物の省エネやエネルギー利用に関わるソリューション提案を行っています。
これから皆さんと一緒に環境やエネルギーについて考えていくにあたり、“環境とエネルギー はじめの一歩”と題し、生活者の視点で平易にお伝えできればと思っています。
また、私自身日々余裕がなくなると“環境”とは真逆の行動をとってしまうことが多々あります。そして、“エネルギー”に係る多くのことは理系の分野であり、その取り組みは各国の政策や企業の戦略とも深くかかわるなど、生活者にとっては馴染みにくいことが多くあります。この執筆を通して、みなさまと一緒に自分自身の理解を深め、行動を変えていくきっかけにしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
さて、初回は誰にとっても身近な“食べること”からできることを話題にします。
“エコ・クッキング”注1)という言葉をご存知の方は多いと思います。食材の買い物、調理、片付けの各段階で環境に配慮した行動をとることで、身近なところからできることを実践しようという発想のもとに生まれました。料理教室を地域で開催している各ガス会社が中心に進めており、最近では自治体やNPOが市民向けの料理教室を行っています。
情報やサービスが充実しているのは、20年ほど前から普及に努めている東京ガスが提供するwebサイトです。料理教室やレシピ提供、子供たちへの教育、また指導者を育成するための講座を行っています。
〇東京ガス「炎の情報サイト」エコ・クッキングのご案内
http://home.tokyo-gas.co.jp/shoku/ecocooking/
〇エコ・クッキング指導者育成のための講座などのご案内
http://eco-cooking.jp/
以下、エコ・クッキングのエッセンスです。
みなさん、実践されていますか?
私は買い物のときにスーパーにはエコバックを持っていきますが、コンビニではレジ袋を断ることがなかなかできません。しかし、レジ袋はごみを増やす上に、おちょこ一杯分くらいの石油を使うので勇気を持って断る日を増やしたいと思います。
調理の時には同時調理や野菜を皮付きで使うことを意識すると、手間もはぶけますので大変オススメです。
1点、簡単な誰でもできる同時調理スープを紹介しましょう。市販のウインナーを茹でた後、そのゆで汁を捨てずにコンソメ、残り野菜、溶き卵を入れてスープとしていただきます。小腹がすいたときに作ってみてください。
もう1点、残って冷たくなってしまったごはんの活用方法。残り物の野菜(冬の時期なら大根やかぶなど)をお鍋に入れて、醤油や酒、みりん等をふりかけ、その上にごはんをのせ少し火にかける、ごまや海苔をかけていただくというのもおいしいです。
片付け時には、お皿の汚れはスクレイパーなどでふき取り、また、生ごみの水分を増やさないように広告などのいらない紙を使います。家庭ごみの半分は生ごみと言われています注2)。水分が多いと焼却時にもエネルギーを余計に使います。食べ残しを減らすのが一番ですが、まずは水分を減らす工夫をしてみてください。
以上、簡単なエッセンスでした。次回はエコ・クッキングの内容をもう少し深ぼりしたいと思います。
- 注1)
- エコ・クッキングは東京ガスの商標登録です。
- 注2)
- 京都市の家庭ごみの内訳
京都市では、家庭のごみの内訳を数年に一度調査しています。
排出されるごみのうち、41.5%が生ごみ(調理くず、食べ残し、茶がらなど)となっています。
(詳細は京都市が提供している以下のURLをご覧ください。)
http://sukkiri-kyoto.com/data/gomidata